2023東大祝辞を読んで
さすが東大の祝辞は今年も素晴らしいですね。
実は私、娘たちや若い人の相談に乗るとき、「夢なんかなくたっていい!」と言うのが口癖になっています。なぜなら、先生たちも周りの大人たちも、
”将来の夢”として職業を言わせる風潮があるように思うからです。
今ある多くの職業が無くなる可能性が高いと言われる現代の中で、
具体的な職業を目指すことに意味を感じません。ただ、何もしなくて良い、何も考えなくて良いという事ではなく、今興味があることに全力で取り組むことが重要だと伝えるようにしています。
だから、馬淵さんの仰ることに、非常に共感するのです。
なんて良い言葉だ...
”今興味があることに全力で取り組む”
それが、夢を探し続けるという行為なのだと、私は思っています。じっと黙って考えたり調べたりしているだけではなく、新しい人に出会ったり、新しい環境に飛び込んだりと行動することが大切です。
そうやっているうちに、自分は何がしたいか、何をすべきかが、ぼんやりと、そしてはっきりと、見えてくるのだと思います。そうやって、私は夢を見つけてきました。小さな夢を達成したら、また次の夢を見つけに行くということを続けています。
そうしているうちに、最近ようやく、人生をかけるべき夢が見え始めている気がしています。でもまだもう一息。夢を見つけるというのは、大変なことです。だからこそ、探し続けて行動することがとても大切です。
一方、心地よくいられる環境を見つけることはできたけれど、自分が成長できる”環境”に身を置くことについては、もっと良い選択があったのではないかという反省があります。もっともっと成長できたはずなのに、自分にとって適切な場が見つけられなかった気がして、何となくずっとモヤモヤしていました。でもそれは、私のせいだけではなかったのだと、最近理解しました。
非常に残念ですが、日本では女性に対して成長できる環境が与えられにくい現実があります。それは東大の女性比率が過去最高と言いつつも22%であることや、管理職比率の低さ、非正規雇用率の高さなどから明らかです。
原因は様々ですが、その中でも出産という女としての役割から派生する制約や思い込み、文化が大きく影響しています。DVやストーカー、性被害の問題も深刻で、私自身その恐怖感から選択が狭められた経験があります。
馬淵さんのこの言葉に、共感とともに少しモヤモヤを感じました。
子を産み育てるという女性としての役割を中心に生きていたこの20年の間にメキメキと力を付けていたであろう経営者の方々を見ていると、自分が浦島太郎のように感じられていたのです。
私は自分の歩いてきた道に自信を持っているし、女だったからこそ今の夢を見つけられたとも思っています。でも同時に、今の若い女の子たちに、私と同じようなモヤモヤを抱えてほしくないとも思っています。
女だからという理由で成長機会が減少する場に、わざわざ身を置く必要はありません。理不尽の中で一人で闘う必要はありません。あなたの心身を傷つけるパートナーと過ごすことは、あなたのためにも子どものためにもなりません。
もっとエネルギーを使うべき素晴らしいことがあるはずです。
40歳を過ぎてから、そうだったのか!と気が付くのではなく、現実を受け止めた上で、人生の選択をする強さと賢さを身に着けてほしいと願っています。
私は、女の子たちがのびのび成長し続けられるよう、温かく、時に厳しく見守り、そして必要な時には若者の代わって闘い成果を出す、カッコいいみんなのオバサンでありたい。それが今の夢です^^
祝辞を読んで素晴らしいとも思いつつ少しモヤモヤした、そんな朝の独り言でした。さて、朝ごはんの支度をします。
みなさん、よい1日を♪
※facebook投稿で反響が大きかったので転載します^^