天の時 地の利 人の和
チャンスに恵まれても地の利を活かした戦略にはかなわない、その地の利も人の団結力にはかなわない
最近は職場にいると、、こんなことばが頭を
よぎる。
どんなに経営者が優秀で、優れた戦略をたてたとしても、それを遂行するのは社員。
社員を育てていない会社や、社員のモチベーションアップを図れない会社は競争に勝つことはできず、ほころびが生じるはず。
その戦略について経営者が社員にどのように指示するのか。
社員に内容がうまく伝わらないのであれば、その戦略は成功しないと思わないのかな。
社員を日ごろから、大事に育てていない会社では、経営者の数少ないことばからでは
経営者の意図することが見えないし、伝わりにくくなる。
経営者にいきなりなれるかというと、家柄の良い家系しか考えられないけれど、他の経営者は下積みがそれぞれにあったはず。
下積み時代では、その時の上司なり経営者に対して
何かを感じたり、何かを悟ったから経営者になったのではないのか。
ただ「自分が一番でいたい」、という安直な理由だったら
社員にとっては迷惑で、不和が必ず生じる。
社員または会社になんらかのトラブルが起きた時、特にその経営者の器量が見え隠れしてくる。
話は少しずれて、中国ドラマのことを思い出した。
ヒット作というのはほとんどがヒロインか主人公のどちらかは
実は高貴な家(出身)の者である。
どちらかのお家騒動のようなものに巻き込まれていく展開が
多くて、協力しあったり相反する中でお互いを知って恋が芽生えたり
仲よくなっていく、というところが今の現代社会でも通じているような気がしている。
登場人物たちの人生を深彫りしているから話数は長いが、それぞれの立場の人生が垣間見えて、生き方や考え方のためになることがある。
読書より映画かドラマで人生の疑似体験をする私は
「天の時 時の利 人の和」ということばを中国ドラマで知り、特に印象強く残った。
天の時(タイミング)、地の利(その地域性、地域のニーズというようなものを理解しているということか)がわかれば、開始当時は右肩上がりで上手くいくことは多いのだろう。
しかし、何か起きた時には経営者が社員に対してどんな指示を出すのか、
どう動くのかを社員は注意深く見ている。
普段は恰好つけた経営者でも、言い訳や後付けのような返答は本当に辟易してただがっかりしてしまう。
経営者の意志は一方通行になりがちだと思わないのかな。
打開策として組織的には一方通行をリーダー的存在を両者の中間に置くことが多いと思うけれどそのリーダーを上手く活用できるかどうか、リーダーが「長いものに巻かれる系」であれば経営者と同じタイプが増えていくだけになる。
経営者は自身のいうことだけ聞くものを重宝し、意見する者の話を聞かない仕組みができるので、意見を述べることをしないのが「よいこと」となる。
中国ドラマの朝廷や組織でも皇帝や権力者のいうことは絶対で、好かれる努力をして上にのし上がろうとするのがほとんどの動き方。
ワンマン経営をするような会社はその構図が同じだ、と思ってしまう。
好かれる努力をしている社員は当然会社に残れて、昇給の対象にもなるだろう。もめごとは内部から起きない、起こさない。波風を立てるなというものが本当の「人の和」というものなのだろうか。
しかし、外部と会社のトラブルではそうはいかないと私は思っている。
意見を聞けない会社の右肩上がりはいづれ止まり、社内では不協和音が響き始めるだろう。
立場を超えて日頃から話を良くする、感謝しあう、認め合う。
これが大事だろうが、話をしていても上の立場になる方が下の立場の方の意見や話を理解されないのでは、下の立場にいる方は逆にストレスだけ溜まっていくのだろう。
話や意見の理解というのは、ただ聞いて受け止めたり叶えるだけではなくてなぜそう考えたのかを知ろうとすることなのだろう。
それにはやはり日頃のちょっとしたことからで、時間を割くことも必要なんだろう。
そしてよくある、定期的な面談の機会を設けられているにしても、一方通行なコミュニケーションを強いられる状況下であればすべてうまく話せる方がどれだけいるのだろうか。
人の話を聞けるということは実はすごい器量持ちなんだな。
AIが本当に賢くて便利になって喜ばしいことであり、中年の私も活用させてもらうことが増えた。
それよりも「人の和」がAIを超えることはよくあることで、これからもそうだろう。
やはりここは地球であって人が成長するための場所であるとつくづく思う。
そしてどうしてこんな状況にいるのか、何かおかしいと思えることが
人を変えて成長させていくのだと思う。
嫌なら潔くここから出ていく努力をすべきだと私は思っている。
そこでよく相手から言われる「逃げる」ということばがある。
「責任感がない」などと人を大事にしてこなかった方が良く使うことばであって、これまでそこから逃げようと人を大事にできなかったり、見極められなかった因果応報だと思う。
逃げる人にもそれなりのペナルティは負荷されるのだから。