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中銀カプセルタワービル

4/12から中銀カプセルタワービルが解体されるというニュースを見た。


中銀カプセルタワービルは建築家の黒川紀章氏の代表作として広く知られている。

1972年竣工の世界で初めて実用化されたカプセル型の集合住宅で、各部屋がカプセルを積み重ねた様な構造になっており、カプセルごと交換が可能な設計という唯一無二の存在感と好奇心をくすぐられる建築物である。


私にとって、中銀カプセルタワービルは『初めて写真を撮る為の目的地として出掛けた場所』だ。


この建築物の存在を知ったのは時期は覚えて無いけど、その強烈なインパクトに惹かれていつかは行ってみたいと思っていた。

とはいえ、なかなか行く為の理由を作ることが出来ず、何年もの時間が過ぎて行ったが、写真を始めてから真っ先に撮りに行ってみたいと思った場所がこの中銀カプセルタワービルである。


写真を撮り始めてから約1か月が経った昨年の11月のある日、仕事の都合で早朝に汐留付近に行ける機会があったので、千載一遇のチャンスと思い行動に移した。



早朝の汐留の高層ビル街を抜けて目的地へと向かう。

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お目当ての中銀カプセルタワービルとの初対面。約50年前に建てられたとは思えない近未来感と長い時間によって創られたヴィンテージ感に感動。

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建物の正面から。カプセルの一つ一つは思っていたよりも小さかった。(10平方メートルとの事)

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建物の斜め前方から。不規則感が際立っていて素晴らしい。どんな人がどんな生活をしているのかしばらく思いを馳せていた。

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建物の斜め後方から。外壁を伝ってぶら下がっているホースはエアコンの室外機のホースとの事。私が今回一番衝撃的だったのがこのホースだった。通常なら隠すべき物なのに、堂々と出す事によって壁を伝うツルの様に見えて、この建築物の存在感を高める事に一役買っていた様に感じた。

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この場所に行ってみて、自分の撮りたいものの為に行動を起こす事の大切さを体験する事が出来た。

もうしばらくすれば、あの場所から中銀カプセルタワービルも無くなってしまうけど、この日の経験は自分の心の中と写真に残り続けるだろう。

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