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【パウパー】赤黒戦慄予示で遊んだ跡
パウパーで戦慄予示デッキ(というか《裏の裏まで》+《無害なネズミ》デッキ)を試してはダメだったねという記事です。
どういうカードを使いたかったかについては以前の記事をご確認ください。特に記載がない限りはカルドーサレッド・グルールモンスター・グリクシス親和・ジャンド繁殖鱗コンボ相手に一人回しをした感触です(対人戦なし)。
赤黒スキャム
デッキ
![](https://assets.st-note.com/img/1735280020-qk1K38gdXuIjsLUARFJx45tr.png?width=1200)
一回大型クリーチャーを戦慄予示で出してそれを《まだ死んでいない》で表にするのやってみたいなという気持ちからトロール+まだ死んでいない+戦慄予示2種を4枚ずつから構築スタート。まだ死で生成される死亡時1点ライフロスや《鋸刃蠍》のドレイン使いまわしで直接ライフを詰められるのではという考えから、でかい上に戦慄予示と相性のいい危険なマイアもどき《オークの厄介者》とお洒落で《無情な切り裂き魔》を入れて生物で時間を稼ぎながらライフを空中で詰める方針となった。
このデッキに限らず少し試しては別のパーツを入れて抜いてを繰り返していたので画像のリストはあくまで迷走の末にこうなりましたという形。このデッキでは他に以下を試していた。ちなみに蘇生は死亡するとき代わりに追放するため裏裏との相性は別に良くない。
![](https://assets.st-note.com/img/1735280496-sTda39pBMhe1ktIxQDrbVYo4.png?width=1200)
所感
まだ死とネズミや死亡時ライフロス生物の相性は悪くなく、対戦相手がおらずただデッキを回すだけならストレスのない好みな形になった。これはイケるとなり早速仮想対戦し、即座に問題が発覚する。それは命取りの論争系カード・裏の裏まで・まだ死んでいないはいずれも①生物が戦場に出ていて②相手の除去に対応するのが最も効果的 という性質が重複しているにもかかわらず12~16枚投入されているところだった。
まず②からだが、除去に論争にまだ死に裏裏にと、構えておきたいカードの種類が多く(ので、山も沼も立てておきたい)、何を構えていても最終的には相手の除去にしかリアクションがない(除去へのリアクションばっかり豊富にある)ため『テンポがめちゃくちゃ悪い上に相手への妨害は薄く空振りも多い』というただマナを使い切れない奴になってしまっていた。このテンポロスが思った以上に壊滅的で3マナのカードを使う暇なんてありゃしないため早々に《溶鉄の門番》やガルガンチュアが抜けた要因となった。当然切り裂き魔を裏で出すタイミングなんてないため手札に来てしまうと3/1/1接死+2点ライフロスで使うタイミングはなく1/1/1接死以上にはならない。
①では生物が出始めると確かに回りやすいのだが、やはりスペルと土地を固め引きした瞬間に勝手にゲームセットになる点がネック。生物を引き込むために生物をサクったり裏裏をつける必要がある上に②のテンポロスがここでも効く。構えるためのマナを残すと展開数は限られるし、墓地から戦場に出せるような生物につぎ込むマナもない。展開やドローを優先するとマナが枯渇して何も構えられない点も気になった。一時期これを解決するために信仰無き物あさりすら入っていた。
サクリファイスデッキは生物だけを固め引いたりサクる用のスペルだけ固め引くと大事故が起きる宿命があるものの、そのリスクが最大化されているような感覚があり楽しくはあるがストレスが半端ないので調整保留となった。
赤黒投石機
デッキ
![](https://assets.st-note.com/img/1735282440-Jkd8rUwVMxqQHInTuactRGDl.png?width=1200)
試したカードは確か↓みたいな感じだったはず。
![](https://assets.st-note.com/img/1735282586-JCWkxtEpLDhvz8iYVNM5BR4S.png?width=1200)
所感
《モルドールの投石機》と裏裏の相性の良さに注目して作成。ブロックされにくかったりサクり系と相性の良さそうなゴブリンをピックアップしてまとめたもの。スキャムで挙げた欠点はそこまで改善されていない点と投石機に全体重がかかり過ぎている点は一旦置いておくにしても、思った以上にゴブリン・オークに「毎ターン安定して殴りに行ける回避能力がある」「生け贄シナジーがある」奴が居ないんだなあという感想に尽きる。苦しい。特にゴブリンの「早期に横並びして畳みかける」という特性と投石機の「時間を稼ぎながら安定したクロックで相手を削り切る」というスピード感がびっくりするくらい合わないため、投石機難しすぎ!?という所感に落ち着いてしまった。また、ゲームスピードが速ければ相手が除去せざるを得ず、それに合わせて裏裏で次につなげるみたいなこともできたろうが、前述のとおり投石機は捌かれる側ではなく捌く側のスピードであるため裏裏とそのような意味では相性があまりよくなかった。悲しい。
あと単純に《無害なネズミ》が入らない。悲しい。
赤黒門
デッキ
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所感
これまでの経験から、予示とシナジーのある生物を捲ることでデメリットやコストを踏み倒す場合はまず予示をした上でそれが狙ったカードであり更にそれをめくる手段が必要という三重苦があるため、予示をスタートではなくゴールにしようという学びを得たため2/2がでるパワー3修整として裏裏を使うことを決意。ふと、落とし子トークンならば好きな時に自害できる上にマナも出るため多少テンポロスの緩和になるのではとなった結果、3色に。これについては落とし子で戦慄予示したかっただけであまりデッキ全体の回りなどを気にしていなかったため、特に対アグロが悲惨なことになっているもののある程度長引いた場合は悪くない感触。ゲートギミックは3色にするしというところと、裏裏を活かすためにサイズ修整の恩恵が大きい生物を多めに投入すると裏裏を引けなかった時にどうしようもないという問題を解決してくれており、生物供給ペースを落とさずに序盤に耐性が作れるならこの方針自体は悪くないなとなった。限界まで除去を積んだ赤黒ゲートとかならイケるかも?
(おまけ)緑黒サクリファイス
デッキ
![](https://assets.st-note.com/img/1735288640-Xljb7kVN3S8spdcMf6PyzHZA.png?width=1200)
多分この記事で一番強いデッキです。悲しい。
友達と対戦するとなり、20分くらいで組んだデッキ。いつのまにかないがしろになっていた《無害なネズミ》がフルパワーを出してくれるよう《キイェルドーの死者》《湿地帯のグロフ》を投入しつつ全体はあくまで骨太サクリファイスデッキとして調整。サクリファイスを絡める場合はネズミ本人が生物であることが何よりも強く予示で死者とグロフが捲れずともコストになれる点が評価点。死者とグロフ+ネズミは前者が手札に来ても腐らず後者をコストにでき、万が一予示できれば格安で捲ることができるため特別な表返し手段が不要である点で門で語った三重苦が見事に解決されている点も見逃せない。総じて、綺麗なデッキだった。
結論
現状、パウパーでは(稲妻を押しのけてまで採用したいレベルの)ボールライトニング系生物が居ないため《裏の裏まで》を能動的に生かしたい場合はサクリファイスデッキで使うことになる。その場合、命取りの論争に代表される追加コストで生物を要求するスペルや能力と「戦場に生物が居なければそもそも使用ができず、かつ最も効力を発揮するタイミングが『除去を受けるとき』で被っている」ことに注意が必要である。裏裏とサクリスペル同士の相性はいいが枠を争うという観点でデッキは組まなければならない。とはいえ、裏裏自体に後続の生物を出す機能はあるため、生物にもなるサクリ役(または濫用や奇襲のようにサクる機能を持った生物)を採用することで枠を争うことなく構築が可能かもしれない。その場合、パワーが上がり後続は基本的に2/2どまりということを考えるとある程度横に並べて攻め立てる性質のデッキと、それに相性のいいサクリ役が必要になるだろう。場合によっては短期決戦を前提に《投げ飛ばし》(+生物供給の選択ができる)カードが理想的な相方になりうる。
一方《無害なネズミ》は2/1/1と短期決戦を狙うスタッツではない点と本人が生物かつ得られるボーナスも生物の生成であるため、王道のやや遅めのサクリファイスデッキに無理なくフィットする。こちらは長いゲームを想定するがゆえに大ぶりな生物の投入が肯定される点も魅力的で(サクリファイス手段と枠を争うが)各種スキャムによるロマンも一応望める。もちろんそういった小細工なしに強い方が好ましいは好ましいため、2枚目のグロフがあると更にパワーの高いデッキが組めそうでワクワクする。
総じて、今回は赤黒のサクリファイスデッキで《無害なネズミ》と《裏の裏まで》を使い戦慄予示でコンボを決めるという試みであったが、そもそも2種のカードの得意領域が違う(ネズミはサクリファイスに寄せた方が強く、裏の裏まではサクリファイスから離れた早めのデッキの方が強い)ことがよくわかった。
そういうこともある。
余談
予示カードを重ねた状態で何回もタップするのがめっちゃ滑って苦痛だったけど、公式の性質表示カードに切り込みを入れたくなかったので雑に扱う用のトークンを自作してたりした。変異はカルドセプトのミスティエッグというカードをパクったけど、友達にInscriptionの卵と言われてからそれにしか見えなくなった。
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