富士ヒル・ブロンズ対策その2
FUMINです。前回に引き続き今回も「富士ヒルクライムでブロンズを獲得するにあたり、気づいたこと」を書いていこうと思います。今回は主にトレーニングのことに触れたいと思います。
ちなみに僕がどのようなトレーニングを行ってきたかというと、お恥ずかしくて公開するようなものではないのですが、備忘録としての記事ですし自身への反省も込めて記すこととします。
・固定ローラー:2回だけ。1回につき30分程度。
・ヒルクライム:ヤビツに2回程度。都民の森は1回。
・試走:なし(予定してた日が台風でした)
・その他:片道14キロ程度のジテツーを週3-4日。
減量に一番注力した、とはいえ68kg→65kgという結果に終わり目標体重の62kgには遠く及ばず。自分で書いてて言うのもなんだけど「お前よくブロンズ獲れたなぁ」と(というか23.5km地点までは獲れるとは思ってなかった)。
別の記事でも書くつもりですが、僕のトレーニングはほとんど全てがジテツー内で賄われています。割と起伏に富んだコースで、終盤はゆるやかな上り基調。帰りは(特に急いで帰る必要もないので)上り多めのコースを選ぶこともできます。「平均勾配5%くらいなら楽勝じゃね?こちとら毎日のように走ってるし」とか思っていましたが、これが大きな間違いであることは昨年思い知らされました。
Zwiftって必要?
さて。
機械オンチであること、自宅にスペース的な余裕がないこと、頭の中が昭和であること*、懐が寂しいこと(最大の理由)など様々な理由により僕はZwiftを導入しておりません。けどそれでいいんじゃね?と強く言いたい。少なくともブロンズまでは。n数=1なので悪しからず。
もちろん(僕なんかが言うまでもなく)Zwiftには様々なメリットがあるわけで、天候や時間に左右されることなく効率的なトレーニングが可能になったことは、プロアマ問わず革新的なことだったと思います。
一方、Zwiftを使ってトレーニングをしている人が必ずしも良い結果を出しているわけでもない(youtube界隈では散見される)。話が逸れるけど僕はパワーメーターも付けていない(HRモニターはさすがに付けてる)。これも経済的な理由によるものだけど。
結局のところ「ヒルクライムで速くなるには山を上るしかない」ていうのが僕の結論で、当たり前すぎてバカバカしくなるけど、それでも書かずにはいられないのです。
*「パワーメーターなんてなくたってパンターニは速かったじゃねぇか」が僕の口癖です。30年も前に活躍していた選手の名前を出すあたりが、完全に昭和だと思います。
例を挙げます。僕の先輩にはトライアスロン(どころかアイアンマンレース)に出る人がいて、僕なんかより明らかに身体的ポテンシャルは高い。**また別の先輩は投資に成功して超ハイエンドバイクに乗っていたりする(裏山案件)。体だって細身でいかにもヒルクライム体形だ。さらに別の先輩はロードバイクにドはまりしてロングライドに行きまくっている。獲得標高は僕なんかより段違いに高い。けどやはり、90分の壁は高かった。
前述の通り、僕のトレーニングの大半はジテツー内で完結している。それでも週末ライダーよりは運動量は多い方だろう。けど90分の壁は高く、繰り返すようだがこの壁を越えられたのは幸運だったからに過ぎない。
**僕はそもそも泳げない。人間が水に浮くなんて都市伝説に違いない。
これらの例を踏まえると上記の結論に至る。
ヒルクライムで速くなるには山を上るしかない。
勾配に応じた緩急の付け方を取得し、コース取りを学び、前の人に付いていくか否かを瞬時に判断し、風向きに応じて姿勢を変える、などなど。Zwiftだけじゃ学べないことが実走には山ほどある(当たり前ですけどね)。だから身体的・機材的・走行距離的なポテンシャルが高いだけではダメなのだ。
あと僕が大きく誤解していたことがあって、それは「走っているうちにだんだん体重も減り、身体が作られていって、タイムが自然と速くなる」ということ。勉強も仕事も料理も同じで「場数を踏めば自然と上達するだろう」という意識は間違いである。速く走るんだ、という意識をもって走らないと速くはならない。ここで大事なのは「速く走りたいなぁ」と「速く走るんだ」は違う。前者は漫然とした願望で、後者は確固とした決意である。ボディビルに出る人が「鍛えたい筋肉を意識して負荷をかける」と言っていたのを聞いて「ホンマかいな」と感じたこともあったけど、ホンマだったんです。
Zwiftには様々なメリットがある。上手く活用してバリバリに強くなった人もたくさんいるだろう。けどやはり、実際のヒルクライムでしか学べないことがあるのも事実だと思う。富士ヒルで結果を出したければ富士スバルラインを上りまくるのが究極的にはファイナルアンサーなのでしょう。あと「もっとヤビツに行け」と、自分自身に言いたい。お前は実走が少なすぎる。ジョンさんを見習って10000m/月を達成するのだ。
でもヤビツでは足りない
自分が言ったことを秒で覆すようですが、ヤビツ練に特化しすぎるのもリスキーだと感じました。よく「ヤビツのタイムの2倍が富士ヒルのタイム」と言われますが、これもあくまで結果論なのではないか?と僕は思っています。だって僕、ヤビツで45分なんて好タイム、出したことほぼゼロですもん。引き続きn数=1ですのでご笑納ください。
けど一応理由はある。ヤビツのレイアウトと富士ヒルのレイアウトはだいぶ違うから、です。「いやいやヤビツは12キロ弱の平均5.5%、富士ヒルは24キロ弱の平均5.2%だから似てるじゃん」と、思う方もおられるでしょう。
ですのでヤビツと富士ヒルの違いを列挙してみます。
・距離が違う:当たり前だが倍も違う。富士ヒルのゴールが12キロ地点だったらヤビツ練はメリットしかないけど、ヤビツでのペースのまま富士ヒルを走ると確実に後半タレるはず。
・平坦の有無:ヤビツも前半にちょっとだけ平坦があるけど、コース最終盤で平坦が出てくる富士ヒルとはその意味合いがだいぶ異なる。
・高度が違う:富士ヒルの方が高地であるためパワーロスが生じる。
・カーブが違う:富士ヒルはストレートが多い、ヤビツはくねくね曲がる。
と、こんな感じ。一方、都民の森は約20キロ、平均3.5%と一見すると富士ヒルのレイアウトと違う(富士ヒルより緩いんじゃね?)と感じるけど、個人的には都民の森の方がずっと富士ヒルに似てると感じました(そんなんとっくに知ってるよ、と思われる方はお許しください。僕にとっては目から角膜が落ちるほどの発見だったんです)。
都民の森を走ったことがある方はよくご存じと思いますが、前半は平坦や下り坂がちょいちょい出てきて、最後の3キロでグッと勾配が増す。そんなレイアウトですよね。「平坦や下りで足を休めず、思い切りペダルを回す」のが、富士ヒルでいうところの「勾配が緩くなったら超がんばる」の感覚に近い。そして最終盤の10%超の上りはまさに、大沢駐車場から先のキツさに似ている。僕はそう思うのです***
***実際に富士ヒルで走った時、頭の中には「都民の森のラスト3キロを頑張れたんだから、大丈夫」「あれよりキツくない、行ける」という思考回路になっていました。
ということで首都圏ローディの聖地となっているヤビツ峠ですが、上手な活用をしないとリスキーだな、ということ。また都民の森の方が富士ヒル対策には向いているのではないか、ということ。この2点を記して今回はおしまいにします。ありがとうございました。
あと、とても参考にさせてもらっているのが「ヒルクライム偏差値計算機」です。
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