突然、がんになった 2
日常には2種類ある。
いままでどおりの日常と、何かが奇妙にズレてしまった日常だ。
後者は日常ではないんじゃないか。そんな考え方もある。
ただ、もし僕のように(べつに珍しいことではないと思う)15時のお茶の予定が15時の入院に突然入れ替わってしまって、そこからずっとその状況がつづく場合。
その日とか数日だけなら、それは非日常カテゴリに入れてしまえるけれど、そうではないのだ。
奇妙にズレた日常。とくにまったく思いもしなかった、タイマーが巧妙に隠された爆弾を抱えたような事態が自分の体の中で「何事もないかのように」つづくとき。
僕は半分日常、半分ズレた日常に足を踏み入れた変な人になってしまう。
前回同様、この先プライベートな内容、がんや医療に関する個人的な見方とか感覚が出てくるので、部分的に切り取られて誤解を招いたり関係者に迷惑になるのを避けたくて不本意なんだけど有料にしてます。
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