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タイトルだけで旅に出る

煮詰まるときがある。圧倒的にいろいろリソースが足りなくて。

煮詰まるの本来の意味は「いい感じに考えや作業が熟して完成が見える」だけど、最近はもうひとつの解釈で使われるほうが多い。

これ以上先に進めない、行き詰まってるほうの煮詰まるだ。まあどっちでもあるわけだけど。

煮詰まってくると旅に出たくなる。

もちろん現実的にそんなのは無理無理の無理なので、せめてときどき意識だけ旅に出る。

たまにやるのがタイトルだけで旅に出るというやつ。またちょっとわからないこと言ってる。

なんでもいいんだけど曲のタイトルが眺められるサブスクとか見て、適当に地名の入った曲のタイトルだけ拾っていくのだ。

基本的にタイトル眺めるだけ。曲は聴かない。入り込んでしまいそうになるから。あくまで気分転換。

ベタだけど『津軽海峡・冬景色』のタイトル眺めてるだけで、目の前の風景が灰色に変わる。ザッパーーンと吹き飛ばされたい。実際に船の甲板に出て真冬の津軽海峡を眺めるのは、かなりの変な人扱いされそうだけど。

『ハルノヒ』はタイトルに地名は入ってないけど、歌い出しが北千住駅。何度か降り立ったことはあるけど思い入れはなくて、だから余計にどこでもない旅感が動いてしまう。


『ブレーメン』も行ったことないけどシュノーアのパン食べたい。

『新宝島』は地名じゃないけど、なんとなく思い浮かべて意識が飛んでしまう。砂漠の向こうに見える昼寝しそうな島。

『異邦人』これも具体的な地名が出てくるわけじゃない。だけど、確実に砂と風の匂いがする。宮本浩次さんバージョンで。

『ブルー・ライト・ヨコハマ』ブルーライトって何のライトだろう。港のライトなんだろうか。横浜の空気ってどこにも似てなくて独特。現実と非現実が空に混じってる感じ。

ただ、どうしても昔の曲のタイトルが多くなる。なんでだろう。最近の楽曲って地名あまり入らないよね。

いろんなものがフラットになってしかもリアル地名に何かあることが減って、ふたりはネット越しよりももっと近くて遠い世界に沈んでいったからなのか。

という、かなりどうでもいい話。


※昔のnoteのリライト再放送です