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「シンボルスカの引き出し ポーランド文化と文学の話」 つかだみちこ

港の人(ポーランド広報文化センター)

読みかけの棚から
読みかけポイント:第3部と第1部の訳詩ほか

三部構成。第一部「シンボルスカ」(追悼文・回顧展レポート・訳詩)、第二部「「ポーランド三十景」(1969年からの著書留学時代からワレサの時代まで)、第三部「ポーランド文化と文学の話」(「交通新聞」に年1、2回連載)
第三部にはレム、トカルチュク、グラスの話、著書が翻訳したショパンを題材にしたヤロスワフ・イワシキェヴィッチ「ノアンの夏  ショパンとジョルジュ・サンド」、同じく著書があるキュリー夫人の話が出てくる。
(2019 09/16)

とっかかりが多い第3部から読み始め(グラスに「ポーランド語は話せますか?」とポーランド語で問いかけたら、「ノー」(英語)で言われたとか、トカルチュクの「番号」(ロンドンのホテルを舞台にした中編)や、新作の長編でユダヤの言葉の言い回しがおかしいと指摘されても笑顔?で答えていたとか(この催し物?にはミハル・アイヴァスも参加してたという))。第1部のシンボルスカの訳詩読んで、シンボルスカの葬儀はこのカトリックの国には珍しく非宗教方式で行われたというところまで読んでタイムアップ。
詩はライオンの狩の失敗の詩とか、すれ違い夫婦?を別の部屋から見ていてなんだか物悲しくなった詩とか、立体的に交わらない直線を見ているような視線がこの人の詩にはあるような気が。クラクフで行われた回顧展は「◯◯が好き」と列挙している詩の中の「引き出しが好き」というのをサブタイトルにしていて、この本もそこから取った。確かに引き出しというモティーフもこの人に合いそう。
(2019 09/28)

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