「現代シルクロードのイスラーム復興」
坂井定雄・北村高 編 東方出版
大谷探検隊に絡めたシンポジウムからの書籍。
ということで、「現代シルクロードのイスラーム復興」の要点
1、ワッハーブ派の祖ワッハーブの師は中央アジアの出身。よって今は思想が中央アジアに逆輸入されているとも言える。
2、ロシアや中国は、イスラーム原理主義と通常の人のイスラーム実践両方を弾圧しようとしている。その最前線がウズベキスタンのカリモフ大統領。一方アメリカは通常のイスラーム実践は肯定している。
3、東トルキスタン(中国領ウイグル自治区)で独立運動が一枚岩で出てくることは想定しにくい。
4、中央アジア最大の支援国でもある日本は支援のあり方始め積極的に展開した方がよい。条件付き支援にすべき。現地の政体をよく把握して決めるべきだ。
5、バーミヤン大仏爆破については、一方的に「文化資源破壊」と決めつけないで、彼らの論理にも耳を傾けるべき(現在の現地には仏教徒はいなく、シク教徒など現地にいる人々の宗教関連には関与しないとの声明云々)
最後のは集まっていた人々でも意見が様々に割れていた。事件直後のホットさが伝わってくる。
(2015 11/13)