「テンプル騎士団」 篠田雄次郎
講談社学術文庫 講談社
成城のキヌタ書店で購入。
(2016 05/22)
テンプル騎士団の実際
「テンプル騎士団」も少しずつ読んでいる。例のアサシン派の紋章とか仕組みをテンプル騎士団が取り入れ、それが後にヨーロッパのスタンダードになっていくというところかな。あとは著者は現代の経営とこの時代の対比に興味があるみたい。
(2016 05/26)
第4章になり急に細かくなり、就寝時間や食事時間は私語禁止、食事は譲り合いの精神で2人に1皿…ただ量は多かったらしい…、戦闘は敵前逃亡禁止、私物禁止、旅の時の荷物は目的地に着いたら速やかに返却…さすがに厳しい。
(2016 05/27)
現在とは逆の人の流れ
テンプル騎士団…銀行・金融的業務を取り扱っていたという。そういうものの西洋における起源はイタリア諸都市とよく言われるけれど、その前にこういった組織が挙げられるわけね。
十字軍としては対立関係にあったヨハネ騎士団、十字軍側の国、イスラム勢などが入り乱れてなんだかよくわからないけれど、キリスト教側がどんどん劣勢になっていき、そこにまたドイツの赤髭王やフランスの聖王などが軍勢引き連れてやってくる…という図式。人口過密な西欧から人口過疎な近東への流れ…これはちょうど、今起きているシリアなどから西欧への難民の裏返しでもあるのではないか、そう読んでいて感じた。
(2016 05/31)
フィリップ美王と株式会社
昨夜「テンプル騎士団」を読み終え。後半は仏王フィリップ美王によるテンプル騎士団壊滅の策略。この時代はフランスという国よりもテンプル騎士団の方が、軍事力も経済力もあった。中央集権化を進めるフィリップ美王としてはそれは障害となる…というわけで、濡れ衣異端審問裁判とその後の呪い?の凄まじきこと。実験のところはどうだったのかな。
で、テンプル騎士団の組織や経済活動をいろいろな形で受け継いだのが、今の株式会社だと最後に結論づける。多国籍企業なんかイメージに近いだろう。
(2016 06/01)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?