「現代フランス文学13人集 3」 トマ デ・フォレ クノー ベケット
若林真・清水徹・菅野昭正・大久保輝臣 訳 新潮社
読みかけの棚から
読みかけポイント:最初のトマと最後のベケットを読んだ。
収録作品
トマ「ジョン・パーキンズ」
デ・フォレ「狂った記憶」
クノー「わが友ピエロ」
ベケット「勝負の終わり」
小宮山書店のガレージセールで購入。
(2008 10/18)
「現代フランス文学13人集」の3巻目のうち2篇を読む。トマの「ジョン・パーキンズ」と、ベケットの「勝負の終わり」。
ベケットはまあベケット(笑)。
トマの方は自分にとって初めての作家。最後に2種類の終わり方(ヴァリエント)を用意しているなどあるが、この「現代」の中ではかなりリアリスティックな方ではないだろうか。この作品だけの印象だと。
いろんな人物が出てくるが、なんだかどの人物とも他の人物と交わらないで視線だけが彷徨っている、とそんな感じ。彷徨う視線と衝動的感情。これが現実を生きる人間の縮図だとしたら、そんなものを全て引き算したらどうなるか、としたのが、さっき(笑)でごまかしたベケットになるのか。なんか上っ面だけ見るとかなり違うように見えるこの二人、実は割りと近くにいたりして?
(2010 03/28)