金曜日「絵本たちのいるところ」 2021.3.19/譜面合間日誌(平日)
~「セロ弾きのゴーシュ」の段~
こんにちは。
「譜面合間日誌」金曜日担当の河﨑です。
突然ですが、みなさんは音楽はお好きですか?
私は大好きです。
最近は藤井風と折坂悠太とカネコアヤノをよく聴いております。
そんなわけで今回紹介する作品はこちらです。
「セロ弾きのゴーシュ」
作:宮澤賢治 画:小林敏也
出版社:パロル舎
発行年:1986年
あらすじは以下の通りです。
「町の楽団でセロを弾くゴーシュ。
「セロがおくれた。やり直し。」「だめだ。まるでなっていない。」
あまり上手くないゴーシュは、いつも楽長に怒鳴られてばかり。家に帰り、一人でセロをごうごう弾き続けていると、夜中に扉をたたく音。
やってきたのは三毛猫。ゴーシュの音楽をきかないと眠れないと言うのです。
生意気なもの言いに腹を立てたゴーシュが「印度の虎狩」という曲を激しく演奏し始めると、あまりの勢いに猫の眼や額からぱちぱち火花が出て!?
その次の晩にはかっこう、次の次の晩にはたぬき、ゴーシュの元に毎晩動物たちが訪れて、演奏を要求しながら色々と注文をつけるのです。そのうちにゴーシュの演奏は・・・。」
(出典:セロ弾きのゴーシュ|絵本ナビ)
本作品は、少し前にご紹介させていただいた、『画本 宮澤賢治』シリーズの一作でございます。
前回ご紹介したのは『どんぐりと山猫』でしたが、今回は『セロ弾きのゴーシュ』です。
『どんぐりと山猫』以上にたくさんの動物が登場し、アクションシーンが多彩な非常に素敵な作品です。
色彩豊かな賢治の言葉に、小林敏也の躍動感あふれる画が絵本中を埋め尽くしており、何度読んでも飽きさせない傑作です。
私個人といたしましては、この話を読むたびに、幼い頃、花巻の宮澤賢治記念館にて賢治のセロ(チェロ)をみた時のことを思い出します。
猫好き兼鳥好きとしては、なかなか心が痛む展開、描写が多々ありますが、小林敏也の画力の素晴らしさと宮澤賢治の世界観がこれでもかと言うほどマッチしており、「宮澤賢治の作品を読むときはこの絵でなければ!」と私の中の個人的意見が申しております。
もし機会がございましたら、『画本 宮澤賢治』シリーズぜひお読みください。
それでは。お元気で。
良い週末を
【今週の何か】
先日、祖師ヶ谷大蔵で発見した首の詰まった長男。