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「ご縁」を求めて。

初めまして。フリーランスデザイナー・フォトグラファー・ライターの池上と申します。2020年秋よりフリーランスとしての活動を開始しました。
元々オフィスや店舗の空間デザインの仕事をしておりましたが、この度退職して、自分のしてみたい道へと、足を進めてゆきます。
今回は、そんな自分の”心持ち”のお話。

決意と溶けたアイスクリーム。

夏の暑さで溶解するアイスクリームのように、自分自身の気持ちや今後やりたい事が混ざり溶けて、体内へ吸収された。
それはとても心地よい感覚で、混ざり溶けて吸収されたものは”エネルギー”として、この先あらゆるお仕事への活力としてゆきたい。そんな心持ちで、フリーランスという道を選択してみた—

かねてより思っていたことがあった。

「自分のセンスやスキルで生きてみたら、どうなるんだろう。私は、何がしたいんだろう。」

大学を卒業して、
片側は空間デザインをして、生計を立ててきた自分。
片側はグラフィックデザインやフォトグラファーとして活動してきた自分。

自分のしたいことは、どれだ?
考えれども考えれども答は出ない。それもそのはず、私自身はまだ何も突き詰め切れていないのだ。
それに気づかされたのは、彼女に言われた一言であった。

「貴方はまず、何かを真剣に突き詰めたほうがいい。今は何もかもが中途半端。突き詰めるために、今の会社にこだわる必要はない。」

はっ!とした。自分自身は今、生きるために空間デザインをしている。しかし、センスや経験でなにか出来るのではないかという思いを諦められずにいる。それでは、どちらも上手くいく筈がないのだ。

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あたらしい、あさがきた。

「自分のセンスやスキルで、生きてみる—」

そんな気持ちを胸に会社を退職。フリーランスとしてあらゆる所に営業。
友人やお仕事の繋がりや、フリーランスサイトなどから案件を手繰り寄せる日々。それは、フワッとした真綿から糸を紡いでゆくような感覚。そして、その糸の上に乗って、綱渡りをするような感覚である。

お仕事を下さった方からまた他のお仕事を頂いたり、繋がりが広くなっていくにつれ、糸が紐になっていく感覚を覚える。そして初めて、営業の楽しさを感じるのである。

真綿を糸へ、そして綱へ。

この広い世の中で、「自分にしかない持ち味」を探すことはとても難しい。

それは鯔のつまり、”糸から紐へ”繋がってきたお仕事や自分の存在価値を、”紐から綱へ”アップグレードすることである。自分自身はまだまだその境地へと達していないと思うが、それでも、”綱”を目指し進み続けるしかないのである。
そして、その過程が熟成されて、「自分にしかない持ち味」は、形成されてゆくのであろう。

私は今日も、「ご縁」を求めて全力で進む。
掴んだ糸を紐へ、そして綱へと強く太くしてゆく。
太くなった頃には、アイスクリームが美味しい季節となっているであろう。そしてまた溶けて、私の体内へと”次なるエネルギー”として、吸収されていくのである。

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