ヨーロッパ寝台列車の旅 クラクフ→プラハ 【ポーランド→チェコ】
都市間交通手段として主に利用されるのは高速バス、鉄道、飛行機です。
ただ鉄道は鉄道でも、寝台列車を利用されたことがある方は中々いないではないでしょうか。
以下、私が思う寝台列車を使うメリット、デメリットを簡単に挙げておきます。
寝台列車を使うメリット
・寝ている間に移動でき時間が有効活用できる
・夜行バスよりは楽
・日本では味わえないロマンがある
・宿泊代+交通費と考えた場合、こちらの方が安い(場合が多い)
寝台列車を使うデメリット
・騒音と揺れで寝にくい
・疲れはそれほどとれない
・シャワーが付いてない車両がある
・狭い
・特有の匂いがする
・ケチると見知らぬ人と相部屋になる
・旅行中の拠点ができない
正直に言って、寝台列車にロマンを感じる人と、体力に自信がある人以外にオススメはしません。
今回紹介するのはポーランドの古都クラクフからチェコの首都プラハまで移動する寝台列車です。
クラクフには聖マリア教会という美しい教会があったり、ヴィエリチカ岩塩坑(note)が近隣にあったりします。
またみてくださいね。
概要
列車番号 EN402 SILESIA (クラクフ中央駅〜ボフミン駅の列車番号)
EN442 BOHEMIA (ボフミン駅〜プラハ本駅間の列車番号)
出発時間 Kraków Główny 21:53
到着時間 Praha Hlavní Nádraží 7:22
所要時間 約8時間半
トイレ・シャワー付きの個室で料金は94ユーロ(約11,000円 2019年9月1日時点)でした。
チケットはこちらで手配していただきました。
クラクフ駅から出発
今回乗る列車は、この電光掲示板上ではIC34010になっています。
列車番号の付け方はいまだによく理解できておりません…。
行き先がウィーン(オーストリア)、プラハ(チェコ)、ブダペスト(ハンガリー)になっています。
おそらくチェコとポーランドの国境にあるボフミン駅にて切り離しをしたり、他の駅を出た列車と連結したりするのだと思います。
出発の15分くらい前にホームに降りてみたら、列車は既に入線済みでした。
始発駅では30分前くらいに入線するのはザラのようです。
客車はチェコ鉄道(České Dráhy)所属のものです。
寝台列車に乗車する際の動画です。
後日、プラハ本駅で撮影したものですが、構造はだいたい同じです。
こちらが私だけの個室です。
本来は最大3名まで使用できるのですが、今回は1名、私だけが使えるようにしています。
当然ですが、その分料金も高いです。
ベッドの上にアメニティグッズと、脇にペットボトル入りの水1本があります(もう1本は私が持参したものです)。
冊子はチェコ鉄道の案内と車内販売のメニュー表でした。
アメニティグッズは耳栓、スリッパ、石鹸、シャンプー、リンス、歯磨き赤っとでした。
これはありがたい。
記念品として家に保管しております。
車内販売のメニュー表です。
各国通貨だけでなく、カードも使えます。
私は既に缶ビール3本とケバブを持って乗車したので利用はしませんでした。
枕元には照明があります。
ベッドの寝心地は十分なものでした。
枕元にはコンセントがあるのでスマホ他の充電もバッチリです。
ここで注意しておきたいことがあります。
寝る向きは進行方向に対して垂直になっています。
これはつまり、列車の加減速で列車が前後する際に体が横揺れするということです。
先ほど述べた、車両の切り離しでも、かなり揺れます。
私はこれも含めてワクワクするような変態なのですが、理解のない人にとってはストレスに他ならないと思います。
穴だらけの白いプレートが鍵です。
部屋を出る際には持って出かけましょう。
内側からかける鍵は2種類あり、車掌さんからは防犯のため必ず2つかけて寝るように注意されます。
ドア横にはトイレ兼シャワーがあります。
ドアを開くと洗面所と便座がこんにちは。
写真を撮り忘れていますが、左手にシャワーがあります。
カーテンはありますし、もちろんバスタオルも備え付けてあります。
キャリーケースの手前あたりに収納式の椅子があります。
ここに座って車窓を眺めながらビールを呑みたかったのですが、外は真っ暗で何も見えませんでした。
朝は朝でシャワーを浴びたり、朝食を食べたり、荷造りをしたりでそんな暇はありませんでした。トホホ…。
部屋を出たところ、車両の廊下です。
照明が明るくていいですね。
ひとしきり撮影し終えた後、シャワーを浴び、ビールとケバブを食べて横になりました(寝られたとは言ってない)。
翌朝車内を散策しましたが、特に何もありませんでした。
ドアの窓にこの車両の種別、行先が書いてある紙が貼られていました。
朝食
車掌さんが朝食を持ってきてくれました。
ネクター(果汁100%の濃厚ジュース)とライ麦パン他です。
いただきまーす!
う゛う゛っ、まっずぅぅぅぅ……。
ライ麦パンを食べたのは人生初めてでした。
世の中にはこんなにも臭くて硬くて酸っぱいパンがあるのかと、驚きました。
職業上また道徳上残すわけにはいかないので、我慢して食べましたが、正直言ってもう2度と食べたくありません。
プラハ駅へ
列車はほぼ定刻でプラハ本駅に到着しました。
真ん中の車両はポーランド国鉄の車両です。
説明が遅れましたが、ヨーロッパの夜行列車には私が利用した寝台車両の他にも簡易寝台客車(横になれる座席)や普通の客車(横になれない普通の座席)も連結されています。
予算や目的に応じて使い分けされると良いのですが、私は寝台以外はお勧めしません。
プライバシーと防犯のためです。
後方に向かうと、自動車も輸送していました。
これからプラハでの素晴らしい旅が始まります。
過去のnoteをふたつ紹介しておきますので、ぜひご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。