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第二回 シャドバ老人最強決定戦 考察メモ

 この記事は、野薔薇ヨルさん主催である第二回シャドバ老人最強決定戦の考察記事です。

12月20日(金)21時から開催されますので、この記事を読んで興味を持たれた方は是非参加してみて下さい。


【大会ルール】

<基本ルール>

マイローテーション中期BO3
禁止制限カード有り

 そもそもマイローテーションというルールに馴染みが無い方向けにどんなフォーマットかを説明すると、

・通常ローテーション環境と同様に連続した5パックでデッキを構築

・パックの時期によって1ターン目ドロー+進化可能ターンPPブースト+EP回復の特殊能力が与えられる

過去開催時の画像。現在は22〜32弾が特殊能力なし。

 今回指定されている中期というのが、この中の11〜21弾を指す。(鋼鉄の反逆者からリナセント・クロニクル)


<禁止制限カード>

 今大会では禁止及び制限カードが設けられており、このお陰で比較的良バランスな環境に整備されている。

-禁止-

≪極致の創造主・ベルフォメット≫
≪万緑の回帰・ラティカ≫
≪魔道具専門店≫

-1枚制限-

≪忠義の剣士・エリカ≫
≪シュヴァリエ・マグナ≫
≪小さな赤き竜・ビィ≫
≪劇的な撤退≫
≪アブソリュート・トレランス≫



 この制限になった経緯として制限前の中期環境の話をすると、【RSC機械ネメシス】・【RSCラティカエルフ】・【RSC連携ロイヤル】の3デッキが他デッキとは一際離れた強さを持っていたことだけ知って欲しい。

 【RSC機械ネメシス】は耐久力は他デッキ以上にある癖に最速後攻6ターン目に≪極致の創造主・ベルフォメット≫本体で強制ゲームエンド。
 去年開催されたマイローテーションミリオンカップではTOP4全員が中期に【機械ネメシス】採用といったイカれっぷりを披露。

 【RSCラティカエルフ】キルターンの速さ打点の高さが売りで、最速後攻5ターン目でラティカ起動、先攻6ターン目にはWラティカで生半可な守護盤面だと余裕で突破される。
 実際先々月開催された第一回シャドバ老人最強決定戦では【ラティカエルフ】優勝を飾る結果となった。

 【RSC連携ロイヤル】アグロ性能盤面制圧力の高さが売り。序盤は横展開、中盤は≪光耀の標・ミストリナ&ベイリオン≫≪忠義の剣士・エリカ≫で打点を叩き込む動きがPPブーストと只管に相性が良く、これに加え≪シュヴァリエ・マグナ≫での耐久性や≪撲滅の兵団長≫での面制圧が無限に続く為、耐久力の無いデッキは軒並み人権がない。
 第一回シャドバ老人最強決定戦ではTOP4の内3名が【RSC連携ロイヤル】を使う程このデッキの安定性が伺えた。

 【RSC機械ネメシス】からはデッキの中核を成す≪極致の創造主・ベルフォメット≫本体、
 【RSCラティカエルフ】からはデッキ名である≪万緑の回帰・ラティカ≫本体、
 【RSC連携ロイヤル】からは序盤のアグロ性能を高めていた≪小さな赤き竜・ビィ≫、最速先攻5ターン目に出て来てあらゆるデッキの打点を吸っていた≪シュヴァリエ・マグナ≫、後半のフィニッシュに貢献していた≪忠義の剣士・エリカ≫が禁止制限に送り込まれることとなった。

ミラーが後攻ゲー。
フルプレにするくらい好き。

 実績がない為上記で語られることは無かったが、【専門店ウィッチ】は間違い無く4強に入るバケモノ。最速後攻5ターン目には≪魔道具専門店≫が建ち、パーツが揃えばそのままOTKでゲームが終わる。
 フリーマッチでリタイア率脅威の5割を叩き出し異常な勝率を誇るこのデッキも本体禁止が妥当。

 ≪劇的な撤退≫は【RSC撤退ロイヤル】が先攻5ターン目に走り出す事象が駄目で制限。

 ≪アブソリュート・トレランス≫は一見【機械ネメシス】からの制限に思われるが、そもそも【機械ネメシス】に於いてこのカードは確定枠では無かった。
 【RSC共鳴ネメシス】というデッキが≪マグナゼロ≫ターン後に0コス≪トレランス≫の群れに襲ってくる動きが単純に強く、その他PPブーストによる高コストのパワーカードでコストを下げる動きが不快不健全寄りな為制限入り。


【環境考察】

 中期環境を回す中で強かったデッキには共通点があった。


 ①7〜9PP帯に条件無しまたは軽条件で行える強い動きがある。(例:ベルフォメット、魔道具専門店)

 ②アッパー調整ナーフ解除によって当時よりも出力が格段に上がったカードが採用されている。(例:兵団長、英雄の覚悟)

 ③リナクロ環境

 禁止制限を受けたデッキ達が上記の条件の内2つ以上を満たしているので、ある程度の指標にはなると思った。

 これに対して、条件達成によって真価を発揮する【セッカエルフ】や【アミュレットビショップ】等のミッションデッキはPP加速の恩恵を大きく受けられず、マイローテーションとの噛み合いの悪さを感じた。


 デッキ探しはこの基準を満たすものを探す所から始まった。

 そして、以下がメタゲームに入りうる可能性のデッキ達。


【RSC連携ロイヤル】

俺が弱くなったところで

【長所】
・横展開を軸にアグロ気味に動ける
・≪ミストリオン≫≪アルベール≫等の特大打点を持つ
・≪兵団長≫による一方的な盤面制圧が可能
・デッキの拡張性が高い

【短所】
リソースが細い
・回復が無い
・OTKクラスの打点が無い

 調整前環境最強デッキ。まだ強い。≪シュヴァマグ≫≪エリカ≫等の攻守の重要カードを失っている為、今までのようなオールレンジではなくアグロ意識強めのデッキとしての立ち位置。
 対応力は落ちてはいるもののアグロ基盤やPP加速によるパワーカードの早期着地の動きは健在。今まで通り回復や除去に難があるデッキに対しては無類の強さを持つ。OTKを持ち合わせていないが、そもそも回復力が余り無い環境な為OTKを必須としない場面も多い。tier1と言っても過言ではなさそう。


【RSCロキサスエルフ】

①②③全てを満たすスーパーデッキ。

【長所】
・≪英雄の覚悟≫を用いた早期盤面形成と≪ロキサス≫を使った打点展開の2種類のプランの他にも様々な勝ちルートが存在する。
・≪ヴァーミンハンター≫や≪アリサ≫による展開と盤面除去を行える。
・≪ヴァーミン+ロキサス≫や≪妖精の開花≫を使ったOTKプランを持つ。

【短所】
・リソース確保を≪ゼノサジ結晶バウンスに頼っている部分があり、≪ロキサス≫ターンにコンボパーツ欠損が起こる。
・回復が無い
・【ロキサスエルフ】というデッキがそもそもプレイ難度が高い上にプレイ枚数アクセラ回数など意識する要素が余りにも多いので練度必須


 当時環境には存在していない【ロキサスエルフ】。出所した≪英雄の覚悟≫と脱法強化を受けた≪アリサ≫がデッキとして成り立たせている。
 初見で回そうとすると≪ロキサス≫周りの処理順が把握できずにミスに繋がる。

 特に頻出なのが
ロキサス≫展開時の4プレイ目アクセラ時の≪アルバータ≫≪ウェルダー≫問題。
この時の処理順は、

①≪アルバータ出現
②≪ウェルダー直接召喚
③≪乗り物消滅
④≪乗り物出現

 この時、4プレイ時の盤面が

❶3面埋まっている時
→≪アルバータ≫≪ウェルダー≫両方出る
❷4面埋まっている時
→≪アルバータ≫のみ出る
❸5面埋まっている時
→≪アルバータ≫が場外に消え、リーダー付与効果も消失

といった処理順になっている為暗記必須。

対応力はかなりある方なので上位に位置する強さと言える。


【ETAロキサスエルフ】

こちらは安定感重視。

【長所】
・≪コッコロ≫≪エルフクイーン≫などのキャントリップ持ちのお陰で≪ロキサス≫コンボパーツを温存できる為再現性が高い。
・≪エルフクイーン≫≪ヴァーミン≫など横除去が偉い。
・OTK手段を持ち合わせている。

【短所】
・出力を≪ロキサス≫もしくは≪ヴァーミン≫に依存している部分がある。
・回復が無い
・難しい


 こちらは正統派ロキサスエルフ】。より≪ロキサス≫の出力に依存している部分が大きいが、その分バウンス札を介さずに手札を整えられる為動きの再現性が取れている。
 デッキの性質上1ミスが敗北に直結する為こちらも練度必須。当時の思い出があればある程有利。ジジイ向け


【RSCラスワネクロ】

当時のリストそのまま。

【長所】
・≪セレスト・マグナ≫が刺さる対面が多い。
・対応力はある。
・攻守どちらも高水準で熟せる。

【短所】
・"ラスワ10カウント"達成しないと真価を発揮できない。
盤面ロックを受けやすいデッキな為、コストを余らせてしまう場面が多い。


 【RSCラスワネクロ】は一見ミッション達成デッキなのでそこまでの様に思えるかもしれないが、黒いミクセルこと≪セレスト・マグナ≫が早期着地出来ることの強さもあってメタデッキとしてそこそこの立ち位置にいる。BO3でこそ輝くデッキ。
 対面した際は≪セレマグ≫で詰まない様にすることと"ラスワ10"達成をさせないことは片隅に置いておく。


【DOVラスワネクロ】

≪グレモリー≫起動中々しないので抜いても良い。

【長所】
・≪セレスト・マグナ≫が強い。
・≪ナイトメアイーター≫が【連携ロイヤル】対面強い。
・リソース合戦になった時に≪クリストフ≫のお陰で有利。

【短所】
・決定打がない。
・盤面ロックを受けやすい。

 こちらは"受け"に寄った【ラスワネクロ】。≪ナイトメアイーター≫のお陰で盤面干渉力と回復力は中々に備わっているが、≪セレス≫絡み以外でフィニッシャーが存在しない為OTKを決められて負ける展開も多い。
 あくまでも"メタデッキ"としての側面が強いが、メタ遂行度合いは【RSCラスワネクロ】よりも劣る代わりにtier1に対してもそこそこに戦えるようになっている。


【SORコントロールネメシス】

調整枠が多い。

【長所】
・対応幅が広い。
・環境にOTKデッキが多くない。
・相手の盤面を狭く使わせられる。

【短所】
アグロ耐性が無い。
・除去範囲がそこまで広くない為、一回大きめの盤面を作られると返しきれない。
対面理解が必須


 恐らく環境唯一の相手に依存しないOTKデッキ。≪スロース≫や≪招来≫などのメタカードが刺さりが良く、9PP以降まで耐久出来ることが多いが、対面ごとに厳しい動きを理解出来てないと耐え切ることが難しい。
 OTKの手段を知らない人に説明すると、≪カプセルホムンクルス≫に≪ディメンションドミネーター≫進化でPP回復を付与→9PP時に≪ラグナアウェイク≫から≪破壊を齎す者・ヴィズヤ≫をチョイス→≪カプホム≫≪ヴィズヤ≫の順でプレイすると3PP余ってOTKになる。
 【RSC連携ロイヤル】【ロキサスエルフ】相手は攻撃力の低いフォロワーを放置したり、≪イルガンノ≫≪スロース≫≪パペボ≫の盤面ロック三銃士で相手に5面使わせない意識をすると遅延しやすい。
 対面によっては≪ラズリ≫から出る≪カイザーインサイト≫が通って勝つパターンもある。


【RSCモノヴァンプ】

碑文コントロール。

【長所】
OTK性能が高い。
・守護がない対面には滅法強い。
・回復力がある。
・無理対面にも≪ゼノ・ディアボロス≫で強引に突破出来る。

【短所】
守護に弱い
・≪碑文≫依存。しかも≪兵団長≫に割られる。


 OTKデッキ枠。≪碑文≫後の出力が高く、≪モノ≫で15点前後の打点を叩き込んだ次のターンに≪ゼノ・ディアボロス≫で12点叩き込むことが出来たり打点量だけに関しては【ラティカエルフ】と肩を並べる。
 ただ、守護一面で打点が大分止まってしまうデッキである為、tier1候補である【連携】【ロキサス】2デッキに不利な点が残念。
 上記の構築は【連携】【ロキサス】に寄せた構築だが、≪冒険者≫≪ワイルドリザード≫を入れてよりアグロ気味に動く構築もある。
 9PP時に≪モノ+ゼルガネイア≫の20点OTKもあるので、耐久気味に動いて雑にOTKに動くのもあり。
 裏技として【連携ロイヤル】対面で≪ゼノ・ディアボロス≫を結晶置きすると、出てきた≪兵団長≫に割られて返しにリーサルを取れる。


【ETAディスカードドラゴン】

再現性の鬼。

【長所】
・ドロー枚数が多い為再現性が高く、≪波濤のプレシオサウルス≫が後攻4ターン目に安定着地する。
・≪プレシオ≫着地後の除去打点無限
・回復札が多く、≪プレシオ≫が引けない時にもある程度の遅延が可能。

【短所】
・≪プレシオ≫着地前の隙が大きく、アグロが強いデッキは返しのターンで削り切られる。
・意外とディスカのバーンで盤面が削りきれないパターンがある。


 PP加速により≪プレシオ最速着地が安定する様になった。色々なディスカドラの中でもETA環境に許された≪≫と≪ティアマト・マグナ≫の回復が環境的にも強く、≪プレシオ≫の繋ぎとしての役割としては勿論、≪プレシオ≫欠損時にこれだけで戦えるだけの力を有している。
 ≪竜の助言≫というカードが"手札の最小コストをランダムに捨てる"関係で扱いが難しく、基本は手札の≪蛇竜の契り≫を打ち切った後に≪助言≫を打つことになる。
 このデッキに入っている≪レジー≫は最後の一押しとして使うのだが、1枚だと進化5打点なのは勿論、≪憤怒の碧竜≫や≪レジー≫複数枚を抱えていると10点近くの打点も捻出可能な為、回復が多い対面に対してOTKを構えることも勝ち筋として意識しておくといい。


 この他にも、≪RSCボルテオヴァンプ≫・≪RSC共鳴ネメシス≫・≪RSC清浄ビショップ≫など様々なデッキが候補に上がるが、どのデッキも絶望的なまでの差は無く、デッキ選択よりも練度に傾くルールの様に感じる。

 その中でも、環境tierを作るのなら

【tier1】
≪RSC連携ロイヤル≫
≪RSCロキサスエルフ≫
≪ETAロキサスエルフ≫

【tier2】
≪RSCラスワネクロ≫
≪DOVラスワネクロ≫
≪SORコントロールネメシス≫
≪RSCモノヴァンプ≫
≪ETAディスカードドラゴン≫

【tier3】
≪RSCボルテオヴァンプ≫
≪RSC清浄ビショップ≫
≪RSC共鳴ネメシス≫

 BO3単位での話をするなら、

【順張り】
・≪RSC連携ロイヤル≫
+ ≪RSCロキサスエルフ≫
・≪RSC連携ロイヤル≫
+ ≪ETAロキサスエルフ≫

【強デッキ+好み】
・≪RSC連携ロイヤル≫
+ ≪tier2のいずれか≫

【tier1メタ2タテ逆張り】
・≪RSCボルテオヴァンプ≫
+ ≪RSC清浄ビショップ≫

 恐らく最大母数は準備の少なさで言っても≪RSC連携ロイヤル≫+≪ETAディスカードドラゴン≫や≪RSC連携ロイヤル≫+≪RSCボルテオヴァンプ≫がどちらかに傾く気はしている。

 筆者は"連携ロイミラー"なんて高等教育を受けていない為大人しく別デッキに逃げるつもりです。

 開拓が全く進んでいない環境な為正直予想外付かなくて楽しみではあります。ここに書かれていない意識外のデッキも見てみたいし、順当に存在しなかった環境の練度勝負も見てみたさもあり。

 もしこの記事で少しでも興味を持っていただけたら、12月20日21時開催されますので是非参加してみて下さい。

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