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【乃木坂46】乃木坂の未来は安泰だ!【11thバスラ】【じゅういっす】

2023年2月22日からの5日間、横浜アリーナで乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVEが行われ、初日は全メンバー勢揃いの全体ライブ、2日目からは、5期生、4期生、3期生の順で期別ライブ、そして最終日は、キャプテン秋元真夏の卒業コンサートとして行われた。今回のバスラは1期から5期が全員揃う最後のバスラ。11年の輝かしいの歴史とこれからの乃木坂の可能性を感じたライブを振り返る。

Day1 全体ライブ

3年ぶりの声出し解禁となった今回のバスラの初日は1〜5期が勢揃いの全体ライブから幕を開けた。注目されていた1曲目は、いつもなら最後に歌われる「乃木坂の詩」であった。コロナ前ではファンの大合唱がおなじみだったこの曲。あえて一番初めに持ってくる憎い演出でファンの心を掴んだ。

今回の全体ライブは、事前にファンから寄せられたリクエストのうち、リクエストが多かった20曲をランキング形式で披露された。

VTRの後に「OVERTURE」が流れ、リクエスト20位の「夜明けまで強がらなくてもいい」からランキングがスタート。19位の「思い出ファースト」で早速3期の絆を再確認した後の18位「日常」がスタート。センターには、先日卒業を発表した2期生・鈴木絢音が立っていた。この曲で鈴木自身がセンターに立つのは初めてのことで、この曲のセンターでもある卒業生・北野日奈子の魂がそのまま宿ったかのような、迫力あるパフォーマンスで横浜アリーナの雰囲気を一気に変えた。そこから17位の「裸足でsummer」で会場の雰囲気が再び変わり、2階席に設けられたトロッコや花道でパフォーマンスした。16位の「ごめんね fingers crossed」の激しいダンスで会場の雰囲気をさらに一変させた。

VTRを挟みリクエスト15位として披露されたのは、今回のバスラをもって卒業する秋元真夏がセンターを務める「ひと夏の長さより…」で私は昨年の淡い夏を思い出したと思えば、14位の「逃げ水」で卒業生・大園桃子が幻想で見えたかと思えば、13位の「Sing Out!」で会場を再び一つになった。というのも、このシングルが発売された際に行われたライブの会場が、まさに横浜アリーナであった。まさにサビの振り付けを観客と踊った会場に4年越しに帰ってきた。

だからこそ、声を大にして言いたい。

12位の「言霊砲」で、いもうと坂も成長したなぁと思えば、11位の「他人のそら似」で昨年の日産バスラを思い出した人も少なくはないだろう。

ここからは、ランキングから一度離れ2022年を振り返るセットリストに。このパートは、昨年加入した5期生楽曲の「絶望の一秒前」で、彼女たちの成長を感じた。その後の「Actually…」は、センター・中西アルノの前口上から始まった。

「1年前の今日、私は29枚目シングルのセンターとして紹介していただきました。今日までの1年間、この歌を伝える権利は私にはないと思っていたし、今でもそれを完全に払拭しているとは思っていません。それでも、私はこの曲が好きで、この曲を通して出会えた人たちが大好きです。今日はそのことが少しでも皆さんに伝わりますように」

圧倒的な歌唱力でセンターに選ばれた中西。しかし直後に活動自粛を余儀なくされ、迎えた昨年の10thバスラ。センターに立った際のあの万雷の拍手はいまでも忘れられない。それよりも大きかった雄叫びの後の観客のどよめきは中西推しの私としても涙が止まらなかった。

涙が止まらなかった理由はこれもある。

その後は、個人的にはこのアンダラは今思えば伝説だと思える「届かなくたって…」が披露された。

昨年の日産バスラの開幕を告げた「ぐるぐるカーテン」から、昨年の全国ツアーのリード楽曲「好きというのはロックだぜ!」と、全ツでは全公演アンコールで披露された「好きになってみた」で昨年夏の思い出がフラッシュバックされた。

そこから、ライブ初披露となった「パッションフルーツの食べ方」、このセンターを持って卒業した和田まあやのラストシングル「Under's Love」、31stシングルのカップリング曲「銭湯ラプソディー」「甘いエビデンス」、アンダー楽曲「悪い成分」を立て続けに披露したのち、誰よりも齋藤飛鳥を慕っていた遠藤さくらがセンターに立ち、表題曲「ここにはないもの」が、この日限りの映像をバックに披露された。

ここからは再びランキングへ。10位の「僕は僕を好きになる」では、メンバー全員がしなやかな踊りで圧倒したかと思えば、9位「サヨナラの意味」では、客席が緑一色になり、センターに秋元が立ったというのも相まってしんみりとした雰囲気に包まれた。その後は新・華の2001年組のユニット「価値あるもの」が8位として、「全部 夢のまま」が7位として披露。赤の額縁衣装を身に纏ったメンバーが華やかに会場を彩った。リクエスト6位に選ばれた「やさしさとは」を5期生全員がしんみりと歌い上げた。リクエスト5位に選ばれたのは、3期生楽曲としては2曲目のランクインとなった「僕が手を叩く方へ」。11人と1.2万人のクラップが一つとなって横アリを包んだ。

続く4位は、表題曲以外では史上初のYouTubeのMV再生回数2000万回を達成するほどの人気がある4期生楽曲「I see…」。絶大な人気を誇るだけあって、ファンのボルテージは再びMAXに。というのも、この曲はコロナ禍の2020年に発表された楽曲。本格的なコールが行われる初めてのパフォーマンス。賀喜遥香のレスポンスがようやく形になった。

ランキングはいよいよTOP3へ。3位にランクインしたのは、22th「帰り道は遠回りしたくなる」。センターに立った遠藤に、少しだけ西野七瀬の面影が見えたのは気のせいだろうか。


個人的に遠藤センターの「帰り道は遠回りしたくなる」を見ると、8thバスラを思い出す。

2位は4thアルバムのリード楽曲「ありがちな恋愛」賀喜と山下美月のWセンターでスパンコール輝くジャケットの衣装をまとい披露した。

そして全255曲の中から選ばれたリクエスト第1位は、2ndアルバムのリード楽曲「きっかけ」だった。この結果にはメンバーもファンも納得する結果だったであろう。イントロが始まった瞬間に起きた拍手がそれを意味するだろう。しかも、このパフォーマンスを各メンバーがそれぞれ違う衣装を身にまとい披露した。すなわち、この衣装の多さこそが乃木坂46の11年間の歴史そのものであると思う。それをこういう形で見せるあたり、エモいという言葉以外見つからなかった。そして、この曲を持ってライブ本編が終わった。

過去一番、観客の掛け声が揃ったであろうアンコールに応え、山下の煽りで「ガールズルール」からアンコールはスタート。その後の「ダンケシェーン」も、この2曲はファンからのコールがあってこそ盛り上がる曲だけに、このアンコールで再び声出し解禁のありがたさやコールの楽しさを痛感した。

そして、このアンコールでは卒業する秋元に変わって新たに梅澤美波が3代目キャプテンに就任すると発表された。

「3代目キャプテンに就任することになりました。加入してからずっと玲香さんと真夏さんの姿を近くで見てきて、副キャプテンに就任してからは『もしかしたらその役割を自分が担う日が来るのかもしれないな』と、気持ちを強く固めていました。でも、キャプテンだと言われたときにすごく動揺している自分がいて、この立場になって初めて、真夏さんが背負っていたものの大きさに気づきました。すごく重みのあるバトンを受け取ったと思ってます。でも、これからの乃木坂を引っ張っていくには、この重みだったり、怖さを吹き飛ばす力が今の自分には必要なんだと思っています。後輩たちがのびのび、不安な気持ちなく活動できるグループを目指して、そして、ファンのみなさんが楽しんで追いかけられるグループにできるように、私なりに少しずつ頑張っていけたらいいなと思っています。よろしくお願いします」

梅澤は、涙ながらにあいさつした。副キャプテンからの事実上昇格となった梅澤。この先のグループを引っ張っていくにはうってつけのキャプテン就任であると思っている。

そんな梅澤・新キャプテンの初仕事として曲紹介された「君の名は希望」を最後に、この日のライブは終わった。

【セットリスト】
影ナレ:向井、矢久保、久保
M1:♪乃木坂の詩
M2:♪OVERTURE
M3:♪夜明けまで強がらなくてもいい (リクエスト20位)
M4:♪思い出ファースト (リクエスト19位)
M5:♪日常 (リクエスト18位) (センター:鈴木)
M6:♪裸足でSummer (リクエスト17位)
M7:♪ごめんね Fingers Crossed (リクエスト16位)
M8:♪ひと夏の長さより… (リクエスト15位)
M9:♪逃げ水 (リクエスト14位) (センター:与田、岩本)
M10:♪Sing Out! (リクエスト13位) (センター:山下)
M11:♪言霊砲 (リクエスト12位)
M12:♪他人のそら似 (リクエスト11位)

M13:♪絶望の一秒前
M14:♪Actually…
M15:♪届かなくたって…
M16:♪ぐるぐるカーテン
M17:♪好きというのはロックだぜ!
M18:♪好きになってみた
M19:♪パッションフルーツの食べ方
M20:♪Under's Love (センター:理々杏、松尾)
M21:♪銭湯ラプソディー
M22:♪甘いエビデンス
M23:♪悪い成分
M23:♪ここにはないもの (センター:遠藤)

M24:♪僕は僕を好きになる (リクエスト10位)
M25:♪サヨナラの意味 (リクエスト9位) (センター:秋元)
M26:♪価値あるもの (リクエスト8位)
M27:♪全部 夢のまま (リクエスト7位)
M28:♪やさしさとは(リクエスト6位) (5期生)
M29:♪僕が手を叩く方へ (リクエスト5位)
M30:♪I see… (リクエスト4位)
M31:♪帰り道は遠回りしたくなる (リクエスト3位) (センター:遠藤)
M32:♪ありがちな恋愛 (リクエスト2位) (センター:賀喜、山下)
M33:♪きっかけ (リクエスト1位)

EN1:♪ガールズルール (センター:山下)
EN2:♪ダンケシェーン
EN3:♪君の名は希望

Day2 5期生ライブ

2日目からは期別ライブがスタート。トップバッターは、昨年加入した5期生。私もこのライブに参戦してきた。

ライブが行われた日は、幕張メッセで行われた1回目のお見立て会の日からちょうど1年。これに気づいた私は、鳥肌が止まらなかった。

ライブは最初の5期生楽曲「絶望の一秒前」からスタート。個人的には、昨年ライブでたくさん聞いたこの曲で妙な安心感を覚えた。その後は、菅原咲月センターの「ジコチューで行こう!」、奥田いろはセンターの「君に叱られた」で会場のボルテージはいきなり高まったかと思えば、全体楽曲で唯一の5期生センター楽曲「Actually…」で、どよめきの様な歓声が起こった。先述したが、前日の全体ライブでの中西のスピーチしかり、パフォーマンスで多くのファンの期待を掴んだに違いないだろう。

MCを挟んだ次のパートは、5期生11人がそれぞれ1人ずつセンターに立ち、グループ11年の歴史を振り返るブロックが展開された。

五百城茉央、川﨑桜、一ノ瀬美空、奥田の4人が「せっかちなかたつむり」で、かわいい衣装を身にまといパフォーマンスし、西野七瀬を憧れにもつ池田瑛紗がセンターで「他の星から」をパフォーマンスしたかと思えば、菅原と井上和の「なぎさつ」コンビがライダースジャケットを身にまとい、白石麻衣と橋本奈々未のユニット楽曲「孤独兄弟」をかっこよく決め、「太陽の存在になりたいから」という理由で冨里奈央が選曲した「太陽ノック」で会場は笑顔で包まれた。

VTRを挟み、一ノ瀬の選曲で「Threefold Chice」を川﨑、池田の3人で披露し、小川彩をセンターに憧れをもつ三人のユニット楽曲「Another Ghost」を中西、奥田の歌うまトリオで披露、小川は最年少とは思えぬキレあるダンスを見せた。奥田は、加入前から推していた北野センターの代表曲「日常」をセンターで披露。VTR中に客席は青に染まり、奥田のパフォーマンスも実際に北野が憑依したように見えた圧巻のパフォーマンスだった。その後は岡本姫奈がセンターの「Sing Out!」へ。幼少期に習得した本格的なバレエを武器に、曲前には岡本自身がバレエの先生と考えたというバレエをソロで披露。間奏でも普段のコンテンポラリーではなく本場仕込みの華麗なバレエを披露し客席をアッと言わせた。井上は、この人のダンスを研究し続けているという「Route 246」センターで披露。伸びやかな歌声とともに会場の雰囲気を一変させた。ソロのダンスパートを挟み、中西が選曲した「Wilderness World」へ。自身初センターをの際にたくさんお世話になった飛鳥への感謝を込めての選曲に、私は客席でしみじみとしていた。川﨑は、初めてのツアーの思い出が蘇るという「好きというのはロックだぜ!」で再び会場のボルテージはマックスになった。最後は、5期生11人がそれぞれ一人ずつ歌い回して「僕だけの光」で11人のこれからを感じた。

MC後は、先日最終回を迎え4月から新シリーズが始まる日本テレビ「新・乃木坂スター誕生!」とのコラボコーナーへ。奥田がMrs. GREEN APPLE「点描の唄」を披露、会場は万雷の拍手に包まれ、私はイントロの瞬間から泣いていた。中西は宇多田ヒカル「First Love」を伸びやかに歌い上げ、最後には笑顔を見せた。そして井上は、AIの「Story」を綺麗に歌い上げ、会場の雰囲気をさらに変えた。そして最後は11人全員で川嶋あいの「旅立ちの日に…」を合唱。最終回(2021.2.7OA #40)では、中西が収録を欠席しており、今回のライブの歌唱が11人完全体で披露したのは初めてであった。これだけでもありがとうと思えた中西推しの人はたくさんいたはずである。

VTRを挟みライブは最終盤へ。1年前にお見立て会で披露した自己紹介を再び披露。

てれさパンダ〜 はっけーーーーーん!!!

池田 瑛紗

どんな色が好き〜? いろはーーーーー!!!

奥田 いろは

「ひめな」じゃなくて〜? ひなーーーーー!!!

岡本 姫奈

1年前はメンバーからしか返ってこなかったコールも今では客席から返ってくるようになった。またこうやって自己紹介を大声で叫びたい。

その後は、円陣を組んでから「17分間」「自惚れビーチ」「ロマンスのスタート」「ダンケシェーン」とボルテージが上がるナンバーが続き、最後は2作目となる5期生楽曲「バンドエイド剥がすような別れ方」を披露し、本編の幕は閉じた。

アンコールは「指望遠鏡」からスタート。井上、菅原、川﨑、一ノ瀬の4人がスタンド席に設けられたトロッコに乗ってファンとの接近戦を繰り広げた

そしてこの日最大のサプライズは最終盤に待っていた。3/29に発売される32ndシングルに収録される5期生楽曲「心にもないこと」が初披露初解禁された。センターに立った池田がスクリーンに映し出されると、会場からはどよめきのような歓声が起きた。明るいダンスナンバーに池田のしなやかなダンスが相まった楽曲となり、会場の興奮冷めやらぬまま5期生ライブは終了、翌日の4期生へとバトンは渡された。

【セットリスト】
影ナレ:影ナレ:五百城、小川
M1:♪絶望の一秒前
M2:♪ジコチューで行こう! (センター:菅原)
M3:♪君に叱られた (センター:奥田)
M4:♪Actually…

M5:♪せっかちなかたつむり(2012) (五百城、川﨑、奥田、一ノ瀬)
M6:♪他の星から(2013) (センター:池田)
M7:♪孤独兄弟(2014) (菅原、井上)
M8:♪太陽ノック(2015) (センター:冨里)
M9:♪Threefold Choice(2016) (一ノ瀬、川﨑、池田)
M10:♪Another Ghost (2017)(小川、中西、奥田)
M11:♪日常(2018) (センター:奥田)
M12:♪Sing Out!(2019) (センター:岡本)
M13:♪Route 246(2020) (センター:井上)
M14:♪Wilderness World (2021)(センター:中西)
M15:♪好きというのはロックだぜ!(2022) (センター:川﨑)
M16:♪僕だけの光
(歌唱順:井上→五百城→菅原→小川→一ノ瀬→奥田→川﨑→岡本→冨里→池田→中西)

【新・乃木坂スター誕生!コラボコーナー】
M17:♪点描の唄 feat.井上苑子/Mrs. GREEN APPLE (奥田)
M18:♪First Love/宇多田ヒカル (中西)
M19:♪Story/AI (井上)
M20:♪旅立ちの日に…/川嶋あい (全員)

M21:♪17分間
M22:♪自惚れビーチ (センター:五百城)
M23:♪ロマンスのスタート (センター:冨里)
M24:♪ダンケシェーン
M25:♪バンドエイド剥がすような別れ方

EN1:♪指望遠鏡
EN2:♪シャキイズム
EN3:♪心にもないこと (32ndSG収録楽曲)(センター:池田)

Day3 4期生ライブ

11thバスラ3日目は、4期生ライブが行われた。初めて開催した4期生ライブと同じ場所で15人が16個の魂を一つにした。

開幕ブロックは、「夜明けまで強がらなくてもいい」「ごめんね Fingers crossed」「君に叱られた」「好きというのはロックだぜ!」といった、遠藤と賀喜がそれぞれセンターに立つ表題曲を4期生のみで披露。いつものパフォーマンスに負けない元気あふれる4期生らしいパフォーマンスとなった。

今回の4期生ライブの幕間のVTRは、「4番目の光」の歌詞をモチーフに作られており、その後の構成も、4期生の歴史を振り返る構成でライブが進んだ。まずは清宮レイがセンターに立ち先輩やグループに対する憧れを語り「君の名は希望」を披露、松尾美佑はセンターで「シンクロニシティ」を披露。白石や梅澤にも負けないしなやかな踊りと目線を我々の記憶に残した。林瑠奈は、自慢の歌唱力を武器に「きっかけ」を披露。会場の雰囲気を変えた。

賀喜、田村、金川の3人で「ファンタスティック3色パン」を披露、間奏では、3色パンルーレットを使って各々が好きなパンを告白するコーナーも。金川はぶりっ子で「はちゅみちゅトースト」、田村はツンデレで「別にクリームパンなんか好きじゃないんだから」、賀喜はセクシーに「あんぱん」と告白、オリジナルメンバーの飛鳥、山下、梅澤が21年の全国ツアーで披露した時を彷彿とさせるコーナーで客席のボルテージが上がったかと思えば、北川、松尾、清宮、矢久保、遠藤の5人で「あらかじめ語られるロマンス」を披露。コールが特徴的なこの曲で客席も大きな歓声に包まれた。その後は、弓木奈於センターで「風船は生きている」を披露。曲名の風船にちなみ、風船を使った演出も。間奏後に弓木が手にしていた風船を筒井が割るという何とも弓木らしい演出で会場は笑いに包まれた。

その後は赤い衣装に着替えて、黒見センターの「制服のマネキン」、柴田センターで「アナスターシャ」、筒井センターの「思い出ファースト」と、1期、2期、3期のそれぞれの代表する楽曲を披露した。

璃果がセンターで「僕のこと、知ってる?」を声を震わせながら歌い上げ、早川が「ここにいる理由」でせーら!!!コールを気持ちよく浴び、金川は「Wilderness World」でかっこよく見せた。金川は、以前のアンダーライブのセンター企画でも飛鳥センターの「Route 246」を選ぶほど飛鳥に強い憧れを持つことで知られる。前日の中西がこの曲を選曲しているように、飛鳥に強い憧れをもったメンバーがこ選んでいる点から、飛鳥の存在は後輩たちに確実に大きな影響を与えている。

遠藤がセンターの「ぐるぐるカーテン」では、15人がそれぞれの思いを認めたメッセージをファンに届け、田村はセンターで「Sing Out!」を披露し、飛鳥が乗り移ったかのようなコンテンポラリーを見せ、トリは矢久保が「他人のそら似」で会場を再び一つにした。

その後は、遠藤が4期生に向けてメッセージを贈った。

田村真佑ちゃん。初期の頃は4期生のお姉さんをしてくれていたけど、今の真佑ちゃんは逆にみんなに甘えることも増えています。楽しいことが大好きで、場を盛り上げてくれる真佑ちゃんが、4期生にいてくれてよかったです。

筒井あやめちゃん。4期生の中で一番、4期生のことを好きなのは実はあやちゃんだと思います。ポジティブで、前向きで、絶対に努力を惜しまない子。そんな子が私の隣にいてくれて本当に良かったです。

清宮レイちゃん。レイちゃんがいるだけで、パッと明るくなります。私はそんな無邪気なレイちゃんの姿に何度も救われてきたし、救われてきた人は大勢いると思います。4期生のヒーローです。4期にずっといてほしい存在です。

賀喜遥香ちゃん。昔からなんでもできて、オールマイティーなんて言われがちだけど、実は不器用なことのほうが多いかっきー。それでもなんとかしようと思って先頭を走り続けてくれる人。プレッシャーを乗り越えてくれる強い人だとも信じています。

早川聖来ちゃん。聖来が4期生のことを話す言葉は、誰よりも温かく感じます。心は繊細だけど、聖来が持ってる芯は絶対に強いはず、聖来の周りには4期生がいるよ。

柴田柚菜ちゃん。柚菜の心の優しさは、本当に本当に誰よりも一番だと思っています。ライブ中で抜かれた時の透明感ある笑顔、透き通るような歌声。柚菜は、魅力がある子です。

北川悠理ちゃん。独特な世界観を持っていて、絶対に自分を曲げない強さがあります。なんでもチャレンジする姿は4期生だけではなく、たくさんの人に影響を与えています。カッコいいです。

佐藤璃果ちゃん。仕事が忙しくても、いつでも変わらない笑顔を向けてくれて。ずっとかわいらしくて。自己プロデュースが高い一面も多いから、私は璃果ちゃんから目が離せないです。

黒見明香ちゃん。黒見明香ちゃんがいるだけで、場が和みます。黒見ちゃんがいるだけで、みんな笑顔です。それって、くろみんにしかできない才能だし、それって、本当にくろみんにしかできないこと。

林瑠奈ちゃん。ライブ中の艶やかな表情、本当に自分を見せるのがうまいな、とたびたび感じています。誰にもまねできることではなくて、瑠奈にしかできないから、これからもずっと、ずっと輝くんだと思います。

矢久保美緒ちゃん。私は美緒ちゃんの一生懸命な姿が大好きです。表情の作り方や踊り方を人一倍研究していること、私は知っているし。乃木坂や4期生を思う気持ちが昔から、ずっとずっとすてきな人です。

金川紗耶ちゃん。自分に厳しくストイックで、何事にも全力で取り組むからこそ、紗耶には得意なことが多いんだなと思います。4期生のことをいつもダンスで引っ張ってくれてありがとう。心強いです。

松尾美佑ちゃん。リハーサル中の美佑ちゃんの姿を見てると、ああ、家でめっちゃ努力をしているんだなっていうのが伝わります。自分のものにしようとしている踊り方は本当にカッコよくて、自然と目が行く人が多いと思います。私もその1人です。

弓木奈於ちゃん。MC中は奈於ちゃんに助けられることが本当に多いと感じています。4期生楽しそうだね、とか面白いねとか言われるようになったのは、奈於ちゃんがいてくれたからです。ありがとう。

掛橋沙耶香ちゃん。つかみどころがなくて、不思議な性格だなって昔から思ってたけど、それがいとおしくて。沙耶香に無性に会いたくなる日が、日に日に増えていきます。沙耶香は、4期生にとって必要不可欠です。

この場には15人しかいなくとも、確かに見えた16の魂。遠藤が残した掛橋沙耶香へのメッセージがその全てだろう。

「ひた向きに走り続けてきたまっすぐな道の途中、それぞれに輝きはじめた16色の光。それが1つになった時、光は愛に変わります。みんな、頑張ろう。」

そう残し、「4番目の光」がスタート。一番最初に頂いた4期楽曲をフルコーラスで披露。その後は「Out of the bule」「猫舌カモミールティー」を披露し、会場のボルテージを上げた。その次に披露したのは、休業中の掛橋がセンターを務める「図書室の君へ」。楽曲冒頭にある語りでは、実際に収録されている掛橋の語りが場内に流れるとともに、誰も照らされないスポットライトが用意された。間奏後には掛橋の過去のライブ映像が流れ、ファンだけでなくメンバーの目にも涙が見えた。

会場がしんみりしたかと思えば、「キスの手裏剣」「ジャンピングジョーカーフラッシュ」で再び会場のボルテージが上がった。特に「ジャンピングジョーカーフラッシュ」では、コールをするポイントが多数あるため、会場にいる人たちが羨ましいと指を噛みながら私は配信を見ていた。そして本編最後は、賀喜がファンと油断していたメンバーに喝を入れてから、バケモノ級の人気を誇る「I see…」を披露した。

アンコールは「アトノマツリ」からスタート。メンバーがロビーに飾られている祝花の前にメンバーが集まり、メンバーに送られた祝花に感謝のメッセージを贈った。その後はステージに戻り、「ハウス!」「サイコキネシスの可能性」「おいでシャンプー」を歌唱し、4期生ライブは幕を閉じた。

【セットリスト】
影ナレ:柴田、璃果
M1:♪夜明けまで強がらなくてもいい
M2:♪ごめんね Fingers Crossed
M3:♪君に叱られた
M4:♪好きというのはロックだぜ!

M5:♪君の名は希望 (センター:清宮)
M6:♪シンクロニシティ (センター:松尾)
M7:♪きっかけ (センター:林)
M8:♪ファンタスティック三色パン (賀喜、田村、金川)
M9:♪あらかじめ語られるロマンス (北川、松尾、清宮、矢久保、遠藤)
M10:♪風船は生きている (センター:弓木)
M11:♪制服のマネキン (センター:黒見)
M12:♪アナスターシャ (センター:柴田)
M13:♪思い出ファースト (センター:筒井)
M14:♪僕のこと、知ってる? (センター:璃果)
M15:♪ここにいる理由 (センター:早川)
M16:♪Wilderness World (センター:金川)
M17:♪ぐるぐるカーテン (センター:遠藤)
M18:♪Sing Out! (センター:田村)
M19:♪他人のそら似 (センター:矢久保)

M20:♪4番目の光
M21:♪Out of the bule
M22:♪猫舌カモミールティー
M23:♪図書室の君へ (センター:田村、金川)
M24:♪キスの手裏剣
M25:♪ジャンピングジョーカーフラッシュ
M26:♪I see…

EN1:♪アトノマツリ
EN2:♪ハウス!
EN3:♪サイコキネシスの可能性
EN4:♪おいでシャンプー

Day4 3期生ライブ

バスラ4日目は3期生ライブ。3期生ライブ自体は21年5月の9thバスラ以来だが、この時は無観客であった。有観客の3期生ライブは、17年以来6年ぶりである。

「僕は僕を好きになる」「空扉」「三番目の風」「トキトキメキメキ」「自分じゃない感じ」と、3期生がメインの楽曲からスタート、最初の3曲はオーケストラアレンジで披露された。

MC後は3期生が少人数グループに別れて、ユニット楽曲を披露。「普段はあまり踊ることがない2人と踊りたかった」と向井葉月は山下、与田と「嫉妬の権利」を、吉田綾乃クリスティー、佐藤楓、梅澤の3人で「Threefold Choice」を披露し、客席を自身のサイリウムカラーに染めた。中村麗乃、久保、阪口珠美の新中3トリオは「大人の近道」を披露、現在21歳になった3人は大人の姿を見せつけ、岩本蓮加と伊藤理々杏の2人は額縁衣装を身にまとい「心のモノローグ」を披露した。

その後は、向井と岩本のアコースティックギターで「失いたくないから」を披露。2年前の3期生ライブでは、この2人のギターにより「僕だけの光」を歌い全員の涙を誘っていたが、今回も会場が暖かい空気に包んだ。その後は、翌日に卒業コンサートを控えた秋元真夏への思いを込めた曲を披露。披露前には以前から推しだったという吉田が思いを告白。「嫌だ」と素直な本音がこぼれた。そんな吉田がセンターに立ち「別れ際、もっと好きになる」を、中村がセンターで「錆びたコンパス」を披露し、愛するキャプテンへ捧げた。

VTRを挟み、向井がセンターに立ち、向井のキメ顔が素晴らしいと評判の「命は美しい」、与田センターで「裸足でsummer」、山下が恒例の煽りを決めて「ガールズルール」を披露、会場のボルテージが上がった。

VTR後は11人が歌い継ぎ、「設定温度」を披露。3期生11人の歌唱の上手さを再確認したかと思えば、今度は11人がソロでダンスを披露。しなやかな踊りで会場を魅了した。その後は「世界で一番 孤独なLover」「欲望のリインカーネーション」で3期生の大人っぽさを披露したかと思えば、3期生楽曲「大人たちには指示されない」を2年前の3期生ライブ以来の披露。会場のボルテージが更に上がった。その後は32thシングルのセンターを務める久保と山下のセンター「未来の答え」でファンの接近戦を繰り広げた直後には、久保センターの「毎日がBrand new day」で空気を暖かくしたと思えば、「僕の衝動」で理々杏がキメ顔を連発、会場のボルテージが上がった。

本編もいよいよ最後の曲へ。その前に久保が挨拶を始めた。

気づけば3期生は乃木坂46で7年目に突入しました。入った当初、先輩方にずっと守っていただいてきた私たちですが、これからはその役割を担わなければならない時が来るんだと実感しています。そんな気持ちで初めて見た5期生ライブ、そして4期生ライブ。本当に輝かしい後輩の姿を見て1つの感情が湧いてきました。私たち3期生にも、まだまだやれることがあります。それに、あんなにも頼もしい後輩たちがいたら、乃木坂46はまだまだ先の景色を見られるんだと思います。これから私たちは、その先頭を切っていかなければいけません。どうか私たちの手を叩く方へ、ついてきてください。皆さん、1つになりましょう。

そうメッセージを残し、「僕が手を叩く方へ」が始まった。曲が始まると、会場は大きな手拍子と一体感に包まれた。

先輩の秋元と鈴木の卒業を控え、いよいよ一番上の先輩として、グループを引っ張る立場になる3期生。これからのグループを引っ張る決意の曲で、本編は幕を閉じた。

アンコールは「そんなバカな…」からスタート。「転がった鐘を鳴らせ!」では、カメラに向かってキメ顔を披露。久保は「ウインク5連発」をキメて会場を魅了。カワイイポーズをやる気だった山下に課されたお題がまさかの「全力バルシャーク」に。山下は戸惑いながらもバルシャークに全力を込めた。

アンコールの締めとして披露したのは「思い出ファースト」。3期生にとってもとても思い入れのある楽曲。2年前の3期生ライブでも一番最後に披露していたこの曲。

「君とここにいる奇跡」

何も縁もゆかりもない12人がこうして集まれたことを歌う名曲であると思う。その曲中、ファンから寄せられた3期へのメッセージが映し出され、涙するメンバーも見られた。

「思い出ファースト」をもってライブが終わるかと思った次の瞬間…

山下が梅澤に耳打ち、そして3期生へ確認し、運営側にも了承を得た上で、ライブをもう少し楽しみたいと「三番目の風」の"おかわり"をすることに。最後の最後まで3期生らしいライブは幕を閉じ、5日間のバスラはいよいよ最終日の秋元真夏卒業コンサートへバトンが渡された。

【セットリスト】
影ナレ:楓、阪口
M1:♪僕は僕を好きになる
M2:♪空扉
M3:♪三番目の風 (センター:与田)
M4:♪トキトキメキメキ
M5:♪自分じゃない感じ (センター:山下)

M6:♪嫉妬の権利 (向井、山下、与田)
M7:♪Threefold Choice (楓、吉田、梅澤)
M8:♪大人への近道 (阪口、中村、久保)
M9:♪心のモノローグ (理々杏、岩本)

M10:♪失いたくないから (ギター:岩本、向井)
M11:♪別れ際、もっと好きになる (センター:吉田)
M12:♪錆びたコンパス (センター:中村)

M13:♪命は美しい (センター:向井)
M14:♪裸足でSummer (センター:与田)
M15:♪ガールズルール (センター:山下)
M16:♪設定温度
(登場順:吉田→久保→山下→与田→岩本→楓→中村→理々杏→阪口→向井→梅澤)

M17:♪世界で一番 孤独なLover (センター:楓)
M18:♪欲望のリインカーネーション (センター:阪口)
M19:♪大人たちには指示されない
M20:♪未来の答え
M21:♪毎日が Brand new day
M22:♪僕の衝動
M23:♪僕が手を叩く方へ

EN1:♪そんなバカな…
EN2:♪転がった鐘を鳴らせ!
EN3:♪思い出ファースト(センター:梅澤)
EN4:♪三番目の風

Day5 秋元真夏卒業コンサート

5日間に及ぶ今回のバスラ、最終日は2代目キャプテン秋元真夏の卒業コンサートが行われた。

会場が暗転すると、アニメ「スパイファミリー」のアーニャによるライブの開幕宣言の後に、メンバーが外周から登場し、ステージ上へ登場すると、ステージのスクリーンが開き本日の主役・秋元が登場。

乃木坂46 秋元真夏卒業コンサート スタートします!

自らの口で開幕宣言を行い「ぐるぐるカーテン」「おいでシャンプー」「走れ!bicycle」と、秋元が学業のために不参加だったシングルからライブがスタートした。「この3曲で乃木坂を広めようと戦ってくれたから今の乃木坂がある」と当時を回顧した。

その後は、秋元自身の「デビュー曲」でもある「制服のマネキン」を披露。メンバー全員が歌唱衣装に袖を通し、ダンスパフォーマンスをした後、センターに秋元が立ち楽曲がスタートした。メンバー全員の制服のマネキンの衣装は、迫力があり鳥肌が終始立っていた。しかも、ここで披露していた振付は、当初当てられていたという振付で披露。ここでしか見られない特別なパフォーマンスとなった。

次は、秋元が憧れていた

「横アリ、騒げーーーーー!!!!」

の煽りとともに「ガールズルール」がスタート。曲中の「あーきーもーとー!」コールをここでも全身で浴びた。そして、「卒業コンサートだけど寂しさを忘れて楽しんでください!」と呼びかけ、「太陽ノック」を披露した。

MC後のブロックは、後輩との絆を意識したセトリとして、5期生と「バンドエイド剥がすような別れ方」を、4期生と「ジャンピングジョーカーフラッシュ」を、3期生と「僕の衝動」を披露。いずれの楽曲も秋元にとっては、最初で最後の披露となった。「バンドエイド剥がすような別れ方」でセンターを務める5期生の菅原は、涙ながらに「これからもいっぱい頑張るので見ていてください!」と約束を交わし、4期生は「ジャンピングジョーカーフラッシュ」で秋元とともに会場をブチ上げ、「僕の衝動」では、間奏後に3期を代表して理々杏からお願いが。

「最後に真夏さんの本気のダンスを見せてください!」

\お願いします!/

3期生に懇願された秋元は、戸惑いながらもサビを踊り切り、最後のキメ顔パートへ。秋元は4つキメ顔をするも理々杏が乱入、秋元よりも多い5つのキメ顔を決めて、最後は秋元とともにズッキュンをお見舞いした。

VTRを挟み、秋元が大切にしているというユニットコーナーへ。
秋元、桜井玲香、若月佑美、中田花奈の4人からなるユニット、女子校カルテットの名曲「口約束」を、7thバスラで若月ポジションに入った楓、30thSGアンダラで披露した吉田と金川、柴田、林、弓木の7人で披露。楓と吉田の目からは光るものが見えた。
「王道のアイドル曲だと思う」と語る「ごめんね、スムージー」を、秋元が「全力でパフォーマンスしてくれそう」だという、田村と阪口と共にオリジナル衣装を身にまとい披露した。

このあとは、山下と筒井と「魚たちのLOVE SONG」を披露したが、注目すべきはこの衣装。秋元が魚の着ぐるみ、筒井がクマノミの着ぐるみ、筒井がタコの着ぐるみを着て登場した。

19年の真夏の全国ツアーで身につけていた全く同じ衣装が4年ぶりに復活。このときに当時加入したての筒井が残したこの一言、

「私、こんなことするために乃木坂入ったんじゃないです」

が痛烈に印象に残っている。

と懐かしんでいたら、まさかの新メンバーとして黒見が「黒見ハルカマキリ」としてカマキリの着ぐるみで登場。この直前のVTRにも「黒見ハルカマキリ」が登場していたことから、秋元がこれを相当気に入っていたことがよく分かるのだが、曲と世界観がバグってしまった。

実はこの後、Twitterのトレンドに「カマキリ」がランクイン。この日行われた競馬の重賞「中山記念」よりもバズってしまう展開となった。

VTR後は、秋元が初めて振り入れをしたという「涙がまだ悲しみだった頃」を31thSGアンダーメンバーと披露。そして、最後の1期生として「Against」も一緒に披露した。

MC後は、ダンスが苦手な秋元が激しめのダンスナンバーをセレクト。「乃木坂46としての転機の曲」として、2年連続レコード大賞を受賞した楽曲「インフルエンサー」「シンクロニシティ」をセンターで披露。「想像してもいなかった」という西野七瀬と白石のポジションで披露した。

その後は「好きというのはロックだぜ!」「帰り道は遠回りしたくなる」を披露した後に、「最後のTihgt Hug」を披露。盟友・生田絵梨花のグループ最後のセンター楽曲を秋元がセンターに立ち披露。21年12月に生田も横浜アリーナで自身の卒業コンサートを行っているので、この曲も1年ぶりに帰ってきた。

このあとは、秋元が憧れる楽曲を、与田、山下、久保とともに「言霊砲」を披露、曲の終盤には3人からのメッセージに大粒の涙を流した。

与田:真夏さん輝いてます
山下:これからも大好き

久保:感謝してます

と歌詞を変えて秋元に大きな感謝を贈った。

その後は、秋元と高山一実のデュエットで歌う「忘却と美学」を、副キャプテンとして一緒に戦ってきた梅澤と共に披露。秋元からのメッセージに梅澤も涙を堪えるのが精一杯だった。

そして、現状グループ唯一の軍団「真夏さんリスペクト軍団」の鈴木と「大嫌いなはずだった…」を披露。この楽曲は、2016年に公開された映画「好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~」のエンディング曲として、発表された楽曲。この楽曲を歌うさゆりんご軍団・軍団長の松村沙友理がHoneyWorksの大ファンであることから実現したコラボ楽曲。この楽曲は、松村の卒コン時に開催された「さゆりんご軍団ライブ」でも披露されており、乃木坂のライブとしてはその時以来の楽曲パフォーマンスとなる。(ちなみに、松村卒コンも会場は横浜アリーナだった)

2人きりで花道を歩いた後にサブステージで立ち止まり秋元に花束を渡した。

今まで本当にありがとうございました。
大好きだった真夏さんに今まで言えなかったことを言わせてください。
卒業おめでとうございます。今までもこれからも大好きです!

鈴木は止まらない涙を拭いながら、秋元に最大級のありがとうを伝えた。

本編最後は、秋元が一番好きな曲という「ひと夏の長さより…」をメンバー全員で披露し本編が終わった。

「あきもと!」「まなつ!」コールに呼ばれて始まったアンコールは、再びアーニャの「真夏 、サヨナラまであと少し」の一言からスタート。VTRは同期のOG達のナレーションで進められた。

■高山一実
真夏、卒業おめでとう。真夏とは結構長く、一緒に活動することができたので、お互い、いろんな面どころか、“全面”を「見せた」「見られた」「見た」気がします。 真夏は本当にいい人。すごい。いつでも頑張り屋さんだし、真夏の笑顔は人を幸せにする笑顔。真夏はどんなときでも笑っててくれたので、すごい周りもハッピーな気持ちになったし、私もその1人でした。 敬意を表して、私が一生使わないと決めていた言葉をここで贈らせていただきたいと思います。 「真夏、卒業オメージーング!」。高山一実でした。

■松村沙友理
真夏のダメなところ? う~ん、涙もろい。とにかく涙もろい。本当にすぐ泣いちゃうんですよ。でも、そのおかげでわたしも躊躇(ちゅうちょ)なくいつも泣けてました。松村沙友里です。あ、間違えた。さゆりんごです。 あと真夏は、人のことすっごい褒めてくれるので、なんかそれがやっぱいろいろ油断しちゃうんですよね。 真夏~! 今度ご飯食べに行って、いっぱい笑ってお話しような。そのときは私のこといっぱい褒めてな。

■西野七瀬
真夏も卒業かぁと、今このナレーションを録っています。西野七瀬です。 仕事に対してストイックで、グループのことを最優先に考える真夏。 私だけが知っている真夏のいいところを伝えます。これ本当に初めて言うんですけど…。 「料理が上手!」。あんまり食べたことないですけど。

■白石麻衣
何でも許してくれる真夏。器の大きさはグループで間違いなく一番。 ダンス、歌。たぶん入ったときより上手になったんじゃないかな。 白石麻衣です。 頭が良くて優しくて、そしてなんでも全力でやる真夏。 真夏の誕生日、絶対に忘れないですよ。

■生田絵梨花
私たちが真夏と初めて会ったのは2011年。その後、少し休んで戻ってきてから12年。 みんなが卒業しちゃうの寂しいねって一緒に言ってたのに、私たちの方が先にいなくなっちゃってごめんね。 でも真夏はきっと許してくれてる、かな…? 許して。 生田絵梨花です。 真夏は人気者だから、私のうぬぼれじゃなければたぶん、一番仲良くなってたんじゃないかな~と、勝手に思ってます。 楽しかったよね、真夏。ずっとずっと大好きだぞ。

■桜井玲香
キャプテンを継いでもらってから3年半。私たちの知らない乃木坂46を作り上げてくれた真夏。 最初、真夏を次のキャプテンにするという話を聞いたとき、正直、私は反対しました。 一番の理由は、真夏が私と同期であり、年齢も1個しか変わらないということでした。 ちょうど私が卒業するタイミングで、いろんなことを考えて決心して決めた卒業だったので、近い将来、真夏も私と同じタイミングが来るだろうなと思っていたので、そんな真夏を、もしかしたらしばってしまうことになるんじゃないかなと思って。 それがすごく私の中で引っかかるポイントでした。 真夏の就任を決める前に、今野さんと私と真夏と3人でご飯に行って話し合いをしたとき、真夏がまっすぐ私の目を見て、「私キャプテンやる。玲香やってもいい?」って言ったのが、すごく印象に残ってます。 そのときに、私が大好きな真夏だから、安心して託そうと思ったし、自分が卒業した後のグループはものすごい変化を遂げていて。 きっと私がいた頃よりも、ずっとキャプテンの仕事って大変だったり、苦しかったり、つらいことがいっぱいあったと思います。 でもそれを全部乗り越えて、全部包み込んで、新しい乃木坂46を真夏が作ってくれたなと思います。そして、そんな今の乃木坂46を私は大好きです。これからも応援しようと心から思っています。

ありがとう、真夏、そしてお疲れさま真夏。

桜井玲香。

同期の卒業生達からのメッセージに登場前に思わず涙してしまった秋元は、ピンクのドレスに身を包み、ステージに登場。最後のスピーチを始めた。

改めまして乃木坂46の秋元真夏です。
ありがとうございます。 ちょっと、さっきのVTRにびっくりして、いっぱい泣いちゃったんですけど、卒業生のみんな本当にありがとう。 同期がいっぱい卒業していって、卒業を見送ることは誰よりも経験してきているはずなのに、今こうして自分の番がくると、すごい、味わったことのない感情になるんだなというのを実感しています。 ちょっとだけお話したいと思いますので、聞いてください。

私が乃木坂46オーデションを受けたのは、12年前の夏、2011年の8月だったんですけど、 その当時のことを今もすごく覚えていて、自分の意志で乃木坂に応募して、どんどん審査が進んでいって、合格して、そこからはどうなるかっていうのは全然わからなかったですけど、今こうして11年間、同じグループで活動して、そこを旅立つ日に、自分のアイドル人生を振り返ると、高校3年生の18歳のときの私、オーディション受けるって、よくやったなぁって言いたくなるくらい、本当にここに入ってよかったなと思います。

私の両親は、めちゃくちゃ子ども思いな人で、私にもとてつもない量の愛を与えてくれて、いつも私を褒めてくれたり、温かく、いつ実家に帰っても迎え入れてくれたり、本当に優しい両親で、そんな2人に育てられたから、こうして今乃木坂に入ってキャプテンを3年半、務めたときも、みんなにたくさん愛を与えたいと思える人になったのかなというふうに感じています。

本当に感謝を伝えたい人とか、恩返ししたい人があまりにも多すぎて、全部はここで伝えきれないんですけど、メンパーにはさっき伝えさせていただいたので、まずは一番近くにいてくれたマネージャーの皆さん、そして、乃木坂にかかわってくれたスタッフの皆さん。乃木坂というか、アイドルのマネージャーさんとかスタッフさんは本当に大変で、年頃の女の子たちをいっぱい束ねるって、私もキャプテンをやって感じましたけど、みんな性格もさまざまだし、そのときによって感情も揺らぐことがあったり、大変なことを乗り越えるために闘っていたり、みんなのいろんな姿をサポートしてくれて、マネージャーさんとかスタッフの皆さんなしでは本当に活動できなかったなと、すごく今感じます。

そして、皆さんもご存じの今野さん。 今野さんも、メンバーのことをすごく大好きでいてくれて、 私たちに会うとすごくうれしそうにしながら、ちょっと久々に会うだけなのに、 「俺のこと忘れてないか?」って言ってくるくらい、ちょっと寂しがりな人なんですけど、 今野さんが乃木坂のメンバーをこうして守ってきてくれたから、私たちがのびのび、活動して、こんなにグループを大きくできたんだなっていうふうにすごく思います。

そして秋元先生。秋元先生が書いてくださる歌詞を、卒業したら多分、私は歌を歌うことはなさそうなので(笑)、もう歌えなくなっちゃうんだなと思うとすごく寂しいんですけど。 私が3年半前にキャプテンに就任したときに、すごく私にしては珍しく、ネガティプな発言をたくさんしてしまったり、多分、私にはキャプテンに向いてないというのを先生にも直接言ってしまったこともたくさんあったんですけど、そんなときに、まだキャプテンとしての経験がない私に「真夏にしかできないことがある」というお話をいっぱいしてくださって、そのおかげで前を向いて、ここまで自信を持って、「乃木坂46のキャプテンです」って言えるくらいに成長することができたんじゃないかなと思います。

最後にファンの皆さん。会場にいる皆さんもそうだし、今回はチケットが当たらなかったよっていう方もたくさん聞いているので、配信で観てくださっている方もいっぱいいるんじゃないかなと思うんですけど。 ファンの皆さん、私のファンの皆さん、私を応援していて楽しかったですか?(拍手に涙をぬぐう) はじめは、アイドルになった理由も、すごく目立ちたがり屋で、人前に立ちたいとか、いろんな人の注目を集めてみたいとか、みんなに見られたい、そういう理由からアイドルを始めたんですけど、今こうしてアイドルの幕を閉じる瞬間に思うのは、アイドルとして皆さんが一番楽しんでくれることをできるアイドルになりたいということでした。 皆さんが、これをやったら喜んでくれるのかなとか、次のイベントとかライブとかで、どこどこの席にいるよと言われたら、絶対に見つけたいとか思っちゃうし、皆さんが喜んでくれるなら、本当にどんな無理でもできちゃうくらい、皆さんのことが本当に大好きになりました。

4枚目シングルの「制服のマネキン」から私は他の1期生より遅れてデビューさせてもらいましたけど、心細かった私を支えてくれたのも皆さんで、本当に私のアイドル人生は、皆さんとともにずっと歩んで来たんだなというふうに、すごく今、思っています。

そして、1期生がたくさん卒業していって、私もアイドルとしての活動が一通り、経験させてもらって、全力でダッシュするという気持ちが少し落ち着いてしまったとき、そういう時期があったんですけど、そんなときに今一緒に活動している後輩の姿を見たら、今から未来に向かって走り出す子たちとか、今から先頭に立ってグループを引っ張ろうとしている子とか、そういうスタートダッシュを今から切ろうとしている後輩たちの姿を見て、もう一度全力で走るのもいいものだなと、すごく感じることができました。 そんなすてきな後輩に囲まれて、きょう最後の日を迎えることかできて、本当に幸せです。

生まれ変わっても絶対に乃木坂になりたいし、乃木坂のキャプテンを務めたいです。 それぐらい大好きな場所でした。

11年間本当にありがとうございました。

涙を拭いながらスピーチをした後は、秋元がセンターの卒業楽曲「僕たちのサヨナラ」を披露、曲の最後の「サヨナラ」は涙まじりに残した。その後は、真夏さんリスペクト軍団の楽曲「2度目のキスから」を披露しながら花道を1周した。

ステージに戻り、各期を代表して1名ずつが秋元へメッセージを残した。

5期生・菅原咲月
「このバースデイライブの期間で、一番後輩の私たちも先輩方に甘えずに自分たちの足で立たないといけないと個人的に感じて。真夏さんに次お会いするときに成長した姿をお見せしたいです」

4期生・賀喜遥香
「私は乃木坂46に憧れてグループに入ってきたからこそ、素敵な先輩方の隣に立っていいのかなと苦しくなるときもあったんですけど、そういうときに真夏さんは笑顔で助けてくださって。大切な言葉がすごく心にいっぱい残っているので、その言葉を大切に持ちながら乃木坂46を守っていきたいと思います」

3期生・久保史緒里
「笑顔でご卒業おめでとうございますと言おうと決めてました。だけど本当に今日が来たら『行かないで』と思っちゃいました。それくらい真夏さんの存在が大きかったし、乃木坂46がこんなに温かいグループで言い続けられたのは、真夏さんがいてくれたからです。これからはそんな真夏さんみたいな優しさを持って、後輩たちと一緒に乃木坂46を強くしていけるようにがんばります」

メンバーとのたくさんの思い出が蘇ってきた秋元だが、ここでメンバー全員に手紙を認めてきたことを告白。ステージ上では、キャプテンを受け継ぐ梅澤への手紙を朗読した。

梅へ。

まずは今まで本当にありがとうございました。副キャプテンになってからはもちろんだけど、感謝を伝えたいのは、梅たち3期生が入って来たばかりの頃です。たくさんの先輩がいるなかで、最初から失礼がないようにと、若いメンバーたちに礼儀を教えてくれていたり、本来ならば、まだ自分のことでいっぱいいっぱいなはずなのに、今の頼もしい3期生の姿があるのは、加入当初から土台を築いてくれた梅のおかげなんだろうなって、振り返るとすごく感じます。

言葉にするのがすごく難しいんだけど、多分梅は周りからあまり手のかからないメンバーだと思われているからこそ、少し後回しにされることがあったり、安心感からちょっと大変なことでも任せたらどうにかやってくれるだろうって期待をされやすいと思う。だからこそ、きっとさらに気持ちの整理が難しいときもくると思う。

でも、キャプテンだから“ああしなきゃ”“こうしなきゃ”って思いすぎなくて大丈夫です。梅自身が持っている性格と、土台がある時点で、きっと傍(はた)から見たらもう十分すぎるくらいやってくれているし、ちょっとのことではその信頼は崩れません。

メンバーにもたくさん頼っていいし、何より「卒業したのに相談するのは申し訳ない」って思ったりせずに、私にも気軽にわからないことは聞いてくれて大丈夫です。もしもそこに気を遣ったら、そこで初めて私が梅に怒ります。

キャプテンという立場に「無理をしないでね」なんていうて言葉をかけられても、それ自体が無理なことは私もよく知っているから、つらくなったら少し先の未来を見据えたり、深呼吸して弱音も吐き出してね。私が大変なとき、何度も助けてくれた感謝の気持ちはいくら伝えても伝えきれないけど、この先、何があっても私は一生梅の味方です。

そして、メンバーのみんなにも、乃木坂人生最後のお願いがあります。キャプテンには、どうしても踏ん張らなきゃといけないときがあります。だから、梅のことを絶対に全力で支えてあげてください。つらいときはそばにいて寄り添ってあげてください。これが最後のお願いです。

今まで本当にみんな、ありがとう。
こんなに尊敬できる後輩に出会えて私は幸せでした。

2代目キャプテン・秋元真夏より

この光景を目撃した全ての人がボロボロになりながら、最後は秋元らしく噛みを交えつつ表情を切り替えて、乃木坂人生最後の楽曲として「乃木坂の詩」を歌い上げた。

最後に、やり残したこととして乃木坂人生最後の「ズッキュン!」を決めて挨拶をすると、客席には「まなつさん 大好き」のフライヤーで埋め尽くされた。その光景を見てまた涙を浮かべたが、最後は笑顔でステージを最後にし、秋元真夏のアイドル人生に幕が降りた。





















かと思ったが、それでも冷めやらぬアンコールに応え、秋元が再び登場。「ハウス!」で花道を1周し、ファンに近づき感謝の気持ちを贈った。途中、関係者席に集ったバナナマンやOGたちにも大きく手を振る場面もあった。

これでも、ファンのアンコールは冷めることを知らずに、秋元が「今日やった曲の中でやるなら何の曲がいい?」と観客に投げかけ、比較的返答の多かった「ガールズルール」をセレクト。秋元もメンバーも最後のひと時を観客と共に楽しみ、秋元のアイドル人生と共に、5日間のバスラが幕を閉じた。

さいごに

メンバー全員で記念日をお祝いから始まった今回のバースデーライブは、新世代の幕開けを告げるかのような盛り上がりだった5期生ライブ、16人の絆と魂を再確認できた4期生ライブ、一番の先輩となった今、ここにいる奇跡を確認しあった3期生ライブ、そして、愛され愛されたキャプテンのらしい最後を笑いと涙に溢れた秋元の卒コン。

過去最長の5日間の日程となった今回のバスラは、それぞれの色が濃く出た、まさに濃密な5日間となった。

そして、この5日間を見て思ったことがある。

これからの乃木坂46は安泰であると。

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