憲法草案〜第3章 国民の権利〜納税の義務
現行憲法の納税の義務
第三十条
国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。
国民の三大義務の一つ「納税の義務」です。
本当にその税が必要なものなのか?ということは、国民の間で認知されていないように思います。
そもそも、税の役割とは何でしょうか?
調べてみると4つあります。
1.資産と所得の再分配
税は平等では無く公平に徴収することです。
富める人(企業)から多く取り、貧しい人(企業)からは少なく取る。
これにより、資本主義により生じる富の格差を縮小する役割があります。
2.景気の調整
景気が加速しすぎると悪性のインフレになり、社会が混乱します。
これを防ぐために、増税し貨幣供給量を減らします。
逆に景気が減速すると、デフレになり、経済規模が縮小し国民が貧しくなります。
デフレの対策として、減税し貨幣供給量を増やします。
(今の日本は、30年続くデフレから抜け出せていません。何故でしょう?)
3.経済政策の手段
実現したい社会の形になるように税をかけると言うことです。
例えば、「二酸化炭素排出量を抑制したい」ということでエコカー減税が行われています。
4.国内産業の保護
FTAやTPPで問題になるのが、この役割です。
例えば、国内の食料自給率を上げたければ、外国から輸入するときの関税を高くします。
この役割について、財務省のサイトを見ると違うことが書かれています。
嘘とまでは言いませんが、かなり手前味噌に書かれています。
「税の三原則」は良いと思います。
実現できているかは、甚だ疑問ですが。
自民党(2012年)草案の納税の義務
第三十条(納税の義務)
国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。
変更は無いです。
独自草案の納税の義務
第三十条
国民は、法律の定めるところにより、納税しなければならない。
国会および内閣は、国民が納税することができる社会をつくる義務を負う。
当然、税金は社会を支えるために必要ですから、納税しなければなりません。
(この章に書くかということは有りますが、)本来、国民が税金を滞納せざるを得ない貧しい状況にしてはならないと思います。
この義務は「国会および内閣」が負うべきです。