2024 ニセコクラシック80km
高めに高めたフィジカルも落車と謎の発熱で発揮できずに終わってしまった23シーズン。
ニセコこそはリベンジ、山岳賞→年代優勝 といったあたりを目標に挑戦したニセコクラシック2024 80km のレポート。
準備
★フィジカル面
謎の発熱後、体調を崩しやすくなり普段のルーティンが維持できなくなる事案が発生。
科学とデータで速くなる限界を感じたので冬の間は「スキルとエアロでエコノミー改善」を合言葉にケイデンスアップを狙ってひたすらシャカシャカしていました。
科学的にはベース→インターバル→MLSで完成系 のアプローチをとりたかったものの2月末にCovid-19に感染。幸い大きなダメージはなかったものの強度をかけていく大事なタイミングに仕事が一番忙しい時期と重なり2週間半ほど全ての練習を失う。これで順調に進めてきた計画が総崩れしなんとか軌道に乗せられたのはGW頃。
最終的に前年と同程度の体重、前年より-10W、0.2W/kg程度欠けるスペックでレースへと出発。
あと2週程度あればリミッター外しの練習をして仕上がった気がする、とコーチに溢しつつ脚力に勝るメンバーのためにできるだけのアシストをしようと思いながら出発。
★機材面
当初は昨年同様3名での挑戦を予定
早い段階で山岳賞狙いからゴールへのエスケープを予定。
単独〜少数巡航に備は脚力不足で使いきれなかったRapideCLXを使うと胸に決め冬から徹底的にディープリムでの練習を積む。
重量面カバーするためにタイヤは26Cへとチェンジ。
ほか、駆動系はF Digirit48T× R SRAMの新作10-30Tを使いロークロスで細かい変速としこちらも逃げ切りに備えての準備を考えていた...
ものの、事前の練習中にとにかくチェーン落ちが頻発。特にトップ側で回転数を上げた時に外に落ちるという現象が毎回出るようになり、対策に追われる。
また、RDとレバーの通信ロストも起きるようになりせっかく戻ってきたフィジカルを試す機会を幾度となく失ってしまう。
いつもお世話になっている古谷さんやまこっちさんに「それがニセコでおきてもいいの?」と問われたことから5月半ばに機材の大幅チェンジを決心。
4年ぶりにシマノコンポへと回帰し
R9200フルセットへと変更。
ということで最終形
SL7PRO
Rapide CLX+P ZERO Race26C+SOYOラテックス
R9270+SRM PM9 53/39+11-30T
環境面
これまではごく少人数での練習or各地の練習会へお邪魔させてもらう形で週末の練習をしていたものの、思うところあり今年からは「他の練習と被らないような日程設定と内容」をコンセプトに自分たちで立ち上げた練習でも走る。
当初は一段落ちるレベルで緩やかにベースアップしよう、だったはずが最終的にニセコ前には対策練の様相を呈し厳しいメンバーと対策が積めました。しんどかった。
現地入り〜レース前
旅程は昨年同様。
金曜朝一の便で現地入り、輪行解除〜勝負所の試走。宿は昨年より少し便利なところへ移動、涙を呑んだニセコ駅の登り の真下で出入りする度に苦しい闘いが思い出されるスパルタ仕様。
土曜は早目に受付を済ませ、PMからは遅れてくるチームメンバーと共に150kmフルコースを車試走。
日曜は5:00集合で出発、80km参戦メンバーと自走で蘭越へと向かう。
レース
新加入時にナンパしたタヤマ君(チャンプ)とほかお馴染みの内部進学組がU39
湾岸の大将である雑賀さん、ベテランのロシさんも同じジャージで出走
目指すはチャンプの総合優勝→各年代の制覇
前半
前年と逆回りになったコースはスタートから長らく平坦。アクチュアルスタートは1.7kmと早く、アタックがかかるではないが高速サイクリングペースへと移る。
イキって脚を使わない、周りをよく見るを意識。前年は序盤から大逃げを決めていたエイジ違いの2人を知らずに進行したが今年は総合表彰狙いのガチンコ勝負。
後ろから上がってくるUCIカテゴリ(50〜)の方を確認、事前にマークしていた有力どころは軒並み揃ってきた感はあるが西谷さんが見当たらない。
後にマスターズチャンピオンジャージで色が違ったことに気づく。
二つ目の交差点、集団中段で落車が起きる。先頭では雑賀さんとシンゴが走っているものの肝心のチャンプの姿が見当たらない。
玉木君と2人で探す。
新コースになってもなお短時間急勾配で苦手の詰まっている名駒の登りが近づく頃に姿を確認。そろそろ位置取り済ませたいから、ということで前目に移動。
中盤
名駒には先頭で入るが後ろからワッと襲いかかってくる大集団にあっさり吸収されスライドしながら安全圏を探す。
3分程度と予想していたものの予想より早目に通過、昨年よりは楽に通過。その後日本海ワンタッチまでも先頭でローテーションに加わりつつ折り返し。
向かい風の中では非力はただただ大人しくするだけであるものの、レジェンド三船さんが単独先行。
雑賀さんから「仕事の時間」と声がかかったので玉木君がキャッチの動き。馬力のある大型機関車の動きは大変助かる。
終盤
新コースになった新見が近づいたのでチャンプを拾って前へ。ひとこぶ目では雑賀さんが動いていくが全員揃ってクリア。集団は非常に大きいまま。
一度下ってから補給所のある本番に向けては有力そうな動きには容赦なく「タマーキ!」の指令を飛ばして潰してもらう。
角を曲がって勾配が上がるところでチャンプが先頭展開。西谷さんが一本挽きに近くなるものの抜け出しには至らず棒状ではあるもののまだまだ集団は大きい。
比較的調子は悪くなさそうでUターンまでは苦しみつつも集団内でクリア。
折り返してKOMに向かうところで最前線へ、多少トラブルはあったが依然として大きなパックでKOM地点へ。
次の補給所で活性化の呼び水になる作戦、が遂行できそうなので山岳賞は狙わずにキープで走る...
が、なんと賞争いの最後にちょっとしたペースアップがありそこでパワー負けして離れてしまう。
埋めるために登り〜下りまで踏み倒したものの届かないまま甘露の補給所坂へ。
急坂の先に消える先頭集団が見え、残念ながらここで仕事もできず、第二パックを追いかける闘いに変わってしまったことを察する。無念。
しかし昨年の反省を活かし前が止まったら食いつくつもりでとにかく回す。今年の位置で走るメンバーの中では下りが優位なようだったので積極的にエアロフォームでペースを作る。ニセコ駅手前で1つ前の小集団をキャッチ、第二グループについているCOMも見えていたのでなんとかなることを信じたものの、人数に勝る集団までは届かず。
スプリントは怖いので自粛してヨロヨロとゴール。
パワー負けしてしまい、本当に楽しい局面に残れなかったのであまり激しい感情は湧かず。
チームメンバーの結果を聞くとニセコ駅前で飛び出しを成功させ総合3位と大健闘。しかしながら優勝を狙って走ったのでやはり渋い顔。
男女含め共に練習してニセコを目指したメンバーが好結果を残した表彰式は嬉しくあったもののスッキリとは終われないレースでした。
最終結果
年代(U-39) 15位
総合32位
昨年より年代、総合共にだいぶ後退してしまった模様。ただしトップからは4分ちょっとの遅れと昨年と大きくは変わらず。とすると...単純にU-39の流入が多くレベルが高騰した?とも考えられる。
昨年の沖縄後直前まで感じていた「常に猛スピードで進歩できている」という感が徐々になくなってきてしまっているので、この夏はアプローチをよく考え数少ないチャンスを無駄にしないように気をつけたい。
事前準備からずっとお世話になりっぱなしだったチーム員のみなさん、練習仲間の皆さん、りんりん自転車館一之江の皆さん大変ありがとうございました。