「何もしないこと」は投資に役立つか
まっとうな株式投資を行うことのメリットのひとつに、時間の使い方が上手になる、というものがあります。
これはなにも、時間の効率化とか、最速で仕事をこなす時間術とか、狭い意味での時間の使い方のことを言っているのではありません。
(投機ではなく)まっとうな株式投資を始め、少しづつ知識も増え、投資家的な考え方が徐々に身に付いてくると、時間というものの捉え方に変化が訪れます。
それまでは時間というものに対して、いかに短い時間で最大の成果を上げることができるか、つまり時間をいかに有効に使うことができるか、という観点しか持っていなかった私ですが、投資家的な考え方が身についてくるに従い、「何もしないこと」の重要性に気が付いたのです。
次から次へと、目にもとまらぬスピードでどんどんと物事を推し進めることが大きな成果に結びつくという場合もありますが、株式投資においてはそれは当てはまりません。
株式投資は、「何もしないこと」が成果に結びつく、数少ない活動のひとつなのです。
何もせずに、ただ時を待つ。
自然界を見渡してみても、成長というものには時間が必要なことが分かります。
植物の成長にも、動物の成長にも、長い時間がかかります。
そしてこれは企業も、株式投資の成果(お金)も同じこと。
どれほどたくさんの栄養を与えたとしても、赤ちゃんが1か月で生まれてくることはないのと同じように、企業の成長にもお金の成長にも、時間が必要なのです。
まっとうな株式投資とは、お金を増やすために必死になるというゲームではなくて、時間と自分のお金をゆったりと使うことによって社会に貢献し、そのお返しとしてお金が増えて戻ってくる、というゲームなのです。
そしてこれは、私が今までの人生で出会った最高に楽しいゲームのうちのひとつです。
みなさんも、この素敵なゲームに参加してみてはいかがでしょうか。
きっと、人生の豊かさがアップすることと思います。
(参加に際しては拙著『ビビリ投資家が考えた、買ったら永遠に売らない株投資法(ぱる出版)』がきっと良きガイドとなります)
*2021/10/02 下記リンク追加しました