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思いをかける人

 もし、思いをかけている人がいて、その人が一人情シスだったなら、とても可愛そうだ。世間では情シス担当者を木切れのように見ているので、大変気の毒でしかない。情シス担当者は、ワインなど飲みながら美味しいごちそうを食べるような暇などなく毎日粗末な食べ物ばかりで、寝る時間も切り詰めることの方が多い。若い人は、異性のことなどにも関心があるだろうけれど、まるで異性のことなど嫌っているかのように見られてしまう。まして、上級者になるような人ほど暇なく学び続けなければならず、たいへん苦しそうである。疲れて居眠りなどすると、
「居眠りばかりして」
などと非難される。そんな一人情シス担当者は大変窮屈で、どんなに辛く思っているだろう。

 しかし、このようなことは昔のことで、今では会社のDX化が進み、大変気楽そうに働いているようだ。

 などと、そんなことを笑い話にできるようになっていたらいいな。

※枕草子 第七段 「思はむ子を…」 より

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