吃音で精神障害者手帳が取れるという話
はじめまして。分福と申します。分福茶釜の分福にインスピレーションを得て、私のこれまでの経験を共有する事で、同じ悩みを持つ方にとって少しでも知識の共有が出来ればなと思いこの名前をHNと致しました。
私は吃音に関わる医療従事者でもなければ、研究者でも福祉畑の人間でも言葉の教室の人間でもありません。ただの当事者の1人です。今回このnoteに書き綴る内容は私が体験した体験談になります。ですので、もし内容に明らかな誤りがあれば是非ともご指摘下さい。吃音症の知識を必要としている人間に正しい届けるためにどうかご協力頂ければ幸いでございます。
さて、ここからが本題となりますが、タイトルにもある通り、私は吃音症で精神障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の3級を取得しています。吃音症は身体の障害だとか、そもそも障害ではなく個性だとかそういった議論をここで行う気はございませんので始めにご理解頂ければと思います。
吃音症のはっきりとした原因は年号が令和となった今でも不明とされていますが、少なくともこの国で吃音は「発達障害支援法」に基づき「発達障害」の一種と分類され、支援を受ける事が可能です。
私達、吃音者は精神障害者手帳を取得する事が出来るのです。しかし、そのためには2019年10月現在、ある前提条件が必須となってきます。それは、吃音症に伴う合併症状として精神疾患がある状態だという事です。
その前提条件をご理解頂いた上で、吃音で精神障害者手帳を取得するためにはどうしたら良いのか以下の手順を参考にして頂ければと思います。
1.耳鼻科にて吃音症の診断を受け、耳鼻科医に診断書を書いてもらう。
2.吃音症の診断書を持参し、精神科を受診する。吃音症の合併症状として社交不安障害やうつ病などの何かしらの精神疾患があると診断された場合、精神科医にその旨を記載した診断書を出してもらう。
3.各市町村の担当窓口に精神科医の診断書を提出。精神障害者保険福祉手帳発行の手続きを行う。
上記の手順を行えば、吃音症で精神障害者手帳を取得する事が基本的には可能となります。しかし、現実問題、吃音で精神障害者手帳を取得するのは難しいと言わざるを得ません。合併症状としての精神疾患がある状態という前提条件もそうですが、吃音を診断できる病院の数が限られてますし、行政側が吃音症が発達障害支援法に含まれていると知らず、担当者によっては吃音で手帳は取得は出来ませんと追い返される場合もあります。
このあたりの問題点の詳細と何故、そのような問題が生まれるかについては次回まとめさせて頂きます。まずは吃音で精神障害者手帳を取れるよ、という話だけでも伝われば幸いです。不明点や疑問点などがあれば私の分かる範囲でよろしければお答えしますのでお気軽にお問合せ下さい。