ある師匠との思い出 1
最近、ある師匠からLINEがきた。
「今日新しい眼鏡を眼鏡屋にとりにいくねん」
なんの報告やねん!と思わず心の中でつっこんでしまった。
自宅時間が多くなり気持ちが落ち込んでいたのだが明るい気持ちになれた。
そして、その師匠と旅行に行った時のことを思い出したのだ。
旅行はその師匠と、師匠の友人数人で行くことになっていた。
まず、師匠と私が師匠の友人の最寄り駅まで電車で向かい、そこら師匠の友人が車を出してくれることになっていた。
前日に、私は師匠に
「明日は、〇時に〇〇駅を発車する電車でお願いします。ホームで待ち合わせで大丈夫ですか?」
と、LINEを送信した。
すると、気を使ってくれたのか
「ホームで合流しないで同じ電車に乗って到着駅で合流しよう。でも乗ってるか、確認はしたいからお互いに乗ったらLINEしよう」
そんな返信があった。
そして当日、私は電車に乗り師匠に報告のLINEをした。
既読がついてしばらくして返信があった。
「ほんとにごめん、今LINE見て気づいたけど無茶苦茶早い電車乗ってしまってる!もう目的地に着く。でも早く着くから駅で合流後からできるやろ?福神君は定刻で遅刻にならんから普通に来て」
目的の駅までは、二時間。
どうやったら到着時刻二時間前の電車に乗ってしまうねん。
一人旅してるやないか!
そして、師匠の友人と会う駅に到着した。
師匠の友人と合流して
「おはようございます。〇〇師匠はどちらにいらっしゃいますか?」
「お腹すいて我慢できないからって一人でラーメン屋に行った」
一人旅やないか!
そして師匠が戻ってきた
「私たちも福神君もご飯たべてないし食べよう。師匠の行った店、今並んでるし少し車で行ったところに別のラーメン屋があるから師匠すこしだけ座って待ってて」
「それは、寂しいから嫌や」
「でも、もう食べれんでしょ?注文しない人が席とるのはあれやから」
「餃子たべるから一人前5個やろ?3個たべるから2個食べて」
さっきまで一人旅やのに寂しいんかい!
全員で笑った。
旅の序盤から師匠が破天荒過ぎる、希望と不安半々で旅は始まった。
続く