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福島フェスの作り方 〜創立/初めての苦労〜 vol.2

「福島の魅力を発信するイベントを都内でやろう!」
と決断したものの、具体的な内容を考えていくと、決めなければならないことは沢山あります。まずは、どこでやるのかということ。
沢山の人に知ってもらいたいということは、沢山の人に来てもらわなければ意味がない。そうなると、入場料は無料のイベントにするべき。

、、、都内で、屋外で、無料のイベントに適している場所というと、予算も考えると結構限られます。その中でもとりわけ有名で僕も何度もイベントに遊びに行ったことがある「代々木公園イベント広場(個人的にはハッパーズオールスターズのイベントがNo1だった)」をあたってみることに。ただ、どこに連絡をして良いかもわからなかったので、以前仕事でお世話になっていた「earth garden」を代々木公園で開催しているNさんを尋ねてみることにしました。
その時すでに震災復興の動きをしていたNさんは、僕らの意思に共鳴をしてうださり、代々木公園の管理事務所の方を紹介してくれました。


後日管理事務所を訪ね、イベントの内容を説明したりしたのですが、返事としては以下のような内容でした。
・会場の日程を抑えるのは基本的には申請して抽選
・ただ、例年イベントを開催しているチームにお任せするのが安心なので、できれば同じチームで同じ日程でイベントを開催して欲しい
、、、つまり、空きが出ない限り良いスケジュールを抑えることは難しいということで、その話を聞いて代々木公園での開催を諦めた僕らは、他の会場も探してはみたものの、立地や価格、それまでのイベン開催の実績のイメージなどがうまく自分たちのやりたいことと希望が合う会場がなく、正直イベントの開催は難しいのかな、、と思っていたのですが、その矢先に、代々木公園を紹介してくださったNさんから「自分たち(earth garden)のイベントの一角を使用して開催してみるのはどう?」と言ってくださいました。
最初はうまくイメージできなかったものの、予算面や、初めてのイベントであること、実際に代々木公園を借りるハードルなどを考えると、最初は「間借り」状態で初めてみても良いのではないか、と思えるようになってきました。

そのことをNさんに連絡し、イベントの開催時期として、2013年の7月の「earth garden 夏」の会場の一部を使用させていただけることになりました。

それと並行して、イベント名も考えました。福島をアピールすることを軸に、きて欲しい年齢層やイベントのイメージなどを想像しながらディスカッションしたのですが、案外あっさりと「福島フェス」という名前に決まりました。敢えて「FUKUSHIMA FES」などと横文字にしなかったのは、"福島らしさ" を出したかったから。斜に構えずに、いろいろな年齢の方に来て欲しかったからです。

日程と場所が決まり、ネーミングも決まりました。ステージもearth gardenのステージ枠のいくつかを譲っていただけることになり、アーティストのブッキングも開始しなければなりません。
ただ、その前に、考えなければならないことがありました。
そう、「予算」です。
出店していただくテントの設営費、装飾にかかる費用、スタッフさんの人件費、アーティストさんへのギャランティ、等々。費用がかかってきます。入場料が無料なので、基本的にお金を得られる術は「出店料」のみ。ただ、わざわざ福島から出店をしていただく店舗さんにそこまで費用負担を強いることはできない。
スポンサーを探す、という手も考えられますが、その時の僕らにはそんなつては全く無し。

また、福島県内の出店者を募るにしても、どうやってその出店者を探せば良いのか。やたらに面積の広い福島で、地道に東京のイベントに出店をしてくれるお店を探すのは至難の技だということは容易に想像できました。

アーティストの招聘、予算の確保、出店者の確保、、、時間もなく、課題は山積みでした。「地方物産フェア」のような催しの成功スキームも知らず、ほぼズブの素人が始めようとしていたイベントの成功の可能性など無きに等しい状況でした。そんな中での話し合いの中で、NPOのメンバーの1人でもある藤原カズヒロが、自治体(行政)との関わりを持つことによってイベントの可能性が広がるのではないか?という提案をしてきました。イベントの内容によっては補助金などの提案も可能であるということ、また、行政のご担当の方の中には、こういったイベントに対して協力的な人もいるということ。

とりあえず、藁にもすがる思いで福島に向かうことにしました。

<vol.3に続く>

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