No.1菜園Motoki
農場主紹介
元木慎吾さん(菜園Motoki)
福島県郡山市で理学療法士(Physical Therapist:PT)をしております元木慎吾と申します。
普段は総合病院でリハビリテーションの仕事に従事していますが、元々畑仕事に興味があり、趣味で家庭菜園を6年ほど前から始めました。
そこから食の安全性を考えていくうちに有機栽培や自然栽培に興味が湧いてきました。
そんなとき、二本松市で【あだたら食農school farm】が発足し1期生として活動をスタートしました。そこでは不耕起栽培と有機栽培を同時に学ぶことが出来、2年間有志の仲間と活動を共にしながら農業の奥深さにハマっていきました。
今回、基調講演頂く金子先生の指導の下、昨年より自宅裏にある約3aの小さな圃場にて不耕起草生栽培を実践してみました。今後は現代農業のトピックスである循環型農業や環境保全型農法といった分野で理学療法士が考える身体にも環境にも優しい農業を提案していけるよう日々多分野で楽しみながら研鑽を積んでいます。
来年度からは郡山市にあります、(株)ウェルカムファームで農業法人に従事する理学療法士として農業実践と農業支援を行っていくとともに、将来的には就労支援や高齢者の再雇用に向けた取り組みも行っていく方針です。
農業のプロフェッショナルが沢山集まる所で変恐縮ではございますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
圃場紹介
菜園Motoki
7年程まえに宅地分譲の際に山地を整地してできた平地。約3a。宅地が完成した7年前から除草剤は不使用で刈払い機で草刈りだけを行なってきた場所。
昨年の10月下旬にライ麦を播種。南側半面を播種前に畝幅90㎝で両側30㎝の溝幅で溝切を行なった。畝高は溝切の土を盛り40から50㎝程度。
大豆の「ふくゆたか」と枝豆「秘伝豆」を栽培。
残りの北側半面は畝間の溝切はせず、アメリカンレーキで表土を軽く削った程度でライ麦を播種。その後ヘアリーベッチやヒマワリを5月~6月にかけて播種したが、ライ麦・ヘアリーベッチ・ヒマワリは明らかな生育不良があり。緑肥効果の少ない所でトマト栽培を試みたが明らかな生育不良であった。
南側はライ麦の生育ムラはあったものの北側よりはライ麦の生育はみられた。しかし畝中央部がやや下方に凹んだ土地の影響か緑肥も豆科作物も生育が著しく不良。畝の東西端部分は比較的生育が進みなんとか収穫に辿りつく現状。
この失敗をどう活かして行くかが今回の報告会で皆さんと一番協議していきたい内容です。
ライ麦のカバークロップの活用について
Q.ライ麦の成長はどうでしたか?
A.発芽率にムラがあり、クリンプしても地面を覆うほどの量ではなかった。耕転なし(レーキで軽く掻いた程度)で播種した所は圧倒的な発芽不良であった。
Q.ライ麦の圃場ではなにを栽培しましたか?
A.大豆 秘伝豆
Q.作物の栽培はうまくいきましたか?
A.ライ麦が生育不良の部分では大豆も生育不良であった。生育が良好な部分もあったが、8月後半から9月上旬の雨不足・高温障害の影響か実入りも良くない結果となった。(10月1日時点)
Q.除草は楽になりましたか?また、ライ麦による草の抑制についてはどう思いますか?
A.初期の除草は少し楽だったと感じた。7月くらいからは雑草の勢いも凄く、今までの負担と変わらないくらいだった。
Q.ライ麦カバークロップ栽培に関して良い点を教えてください
A.リビングマルチでの保温保湿。土中環境の改善。
Q.ライ麦カバークロップ栽培に関して問題点があれば教えてください
A.発芽率や生育を整えないとマルチとしての有用性は薄い。
Q.今後、耕さない農法に関する要望があれば教えてください(技術開発、種子交換など)
A.緑肥種子の自家採種。緑肥混播の実践。
Q.来年の不耕起栽培はどのように行いたいですか?
A.耕転後の播種。ライ麦以外にも多種の緑肥を混播。生産から出荷まで行い、実践的な農業形態を少しずつ作っていく。
Q.その他、お伝えしたいことなどがあればご自由にご記入ください
A.草積み農法による不耕起栽培。(ジャガイモ編)