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福祉KtoY代表 なっつのインタビュー~前編~

はじめに

初めまして。ライターのふうかと申します。
福祉KtoY代表の、なっつこと平岩なつみさんからご縁をいただき、この度WelCaMeに所属する運営メンバーにインタビューを行った様子を連載することになりました。

1つ目の記事となる、本記事の前編では、なっつさんの活動の一つである「WelCaMe」というコミュニティについて、その運営の根幹にある「福祉教育」という理念とともに、等身大のなっつさんの想いに迫ります。
最初はお互いちょっぴり緊張気味ですが、後半にかけてなっつさんの哲学に迫っていくので、ぜひ後編もお楽しみに!

なっつのインタビュー項目は以下の通りです。
本記事では1,2のなっつが福祉への想いを語ります!

  1. WelCaMeの転換期について

  2. 「福祉教育」の理念

  3. 発達・双極性障害を持つ母としての福祉への想い

  4. 人と価値観が違う、だからこそ伝えたい

  5. 価値観がすれ違っても待ち続ける

  6. 記事を読んでいるあなたへ


ゲスト・インタビュアー紹介

【ゲスト】
なっつ(平岩なつみ)
大学3年生の時に立ち上げた学生団体、(現在は法人)の「福祉KtoY」の代表。2020年に医療福祉学生・若者コミュニティ「WelCaMe」を立ち上げ、福祉事業者の居場所づくりや、福祉のイメージアップに意欲的に取り組んでいる。現在は0歳の息子の母として、育児を奮闘<満喫中。とにかくお子様にメロメロで日々癒されている様子。最新のチャレンジは、在住の長野県伊那市での訪問介護事業の立ち上げ。

Xアカウント:@723_setsu

【インタビュアー】
ふうか
ライター、地域福祉事業の広報コーディネーター、障害者福祉のガイドヘルパーなどの複数の仕事を掛け持ちしているパラレルワーカー。鬱とお付き合い中。学生時代は「さぽちむ」という学生チームを運営し、福祉に関するオンラインイベントやフリードリンクなどの地域イベントを通じて、「誰もが福祉の一員である」ことを表現した。学生結婚の事実婚というマイノリティライフを歩んでいる。WelCaMeにも2024年に加入。

Xアカウント:@fuka88_726

インタビュー開始!

WelCaMeの転換期について

ふうか:今日はWelCaMeについての部分を最初に聞きたいなと思ってるんですけど、以前お話しした際に伺ったところ、今は転換の時期にあるのかなって思っていて。
なっつさんの思う今のWelCaMeのイメージとか、これからどうありたいかについてまずお聞かせください。

なっつ:そうですね。去年(2023年)の4月ぐらいから、初めて有料化をしたんですけど、それだけの価値を返さなきゃってプレッシャーになってしまった感じがして。運営メンバーがかなり抜けていってしまったっていうのが、去年あって。

それで、今年(2024年)の2月ぐらいに、運営メンバーがいなくなるぐらいだったら有料化しない方がいいなっていう風に思い直したんですよね。
ちゃんとWelCaMeに価値を感じてくれてる、アクティブユーザーを増やしていこうっていう風に思って、1人1人と面談させていただきながら、 コミュニティをどうしていったらいいのかっていう話をしつつ、メンバーの整理をさせていただいたのが一つの転換だったかなと思います。

それと同時に新しいメンバーが少しずつ増えていって、 アクティブユーザーが増えてきたかなっていう風に思ってます。
これからも、ここが居場所だなって感じてくれる人たちが増えていけばいいなっていう風に思って活動しているところです。

ふうか:ありがとうございます。WelCaMeをみんなの居場所にしていきたいっていうことだと思うんですが、居場所っていうのはなっつさんの中でどんなイメージですか?

なっつ:居場所は、なんかここにいてすごい安心感があるっていうか。
「安心安全空間です」っていう風に、WelCaMeの紹介でもいつもしてるんですけど。
自分のやりたいことが実現できる場所だったり、 表現して許される場所だったり。
自分が自分らしくあれる場所っていうのが居場所かなって思ってます。

ふうか:ありがとうございます。
自分のやりたいことを表現できる場所っておっしゃっていたんですが、実際に 今までにこういうことをやってくれた人がいるとか、これからこういう風なことをやっていきたい、などあれば教えてください。

なっつ:そうですね。今は「ゆるっとなんでも相談室」っていうイベントが不定期ですけど開催されてて。
新卒で介護職になることを選んで働き始めて、わからないこととか、壁にぶつかることとか、いっぱいあると思うから、その自分自身の悩みでもなんでも相談できる場所っていうので、メンバーのふゆちゃんにやってもらってるんですけど。

すごい素直な子なので、本当に1個1個これでいいんだろうかって悩みながら現場で働いてるんですけど、そういう悩みを私たちに共有してくれて、一緒に「こうしてみたら?」っていうアドバイスを受けて、『あーそうか、じゃあ今度こうしてみます』って言って、また現場で 頑張って、「どうだった」っていう話をまた次の回で確認して。みたいなことをやってて。
それはすごいやっていてよかったイベントかなっていう風に思ってます。

ふうか:ありがとうございます。
みんなで悩みを共有できたりとか、困り事を解決できるような場としても居場所になれるってことですね。

「福祉教育」の理念

ふうか:運営で大事にされてることの1つに「福祉教育」があると思うんですけど、「福祉教育」の今思う形だったりとか、これから目指したい未来についてもお伺いしたいです。

なっつ:そうですね。まず、これから目指したい未来っていうのが、「福祉教育」、「福祉を学ぶ」っていうことが義務教育化されてほしいなっていう風に思っています。
福祉って、ほんとに困った時の頼り先。この相談先の情報とかって、やっぱり困る前に知っておかないと、なかなか相談できないと思うので、そういう意味で学んでない人はいませんっていうぐらいにしておきたい知識なんじゃないかなと思っていて。

だからこそ、「福祉教育を広げる」っていうところに私たちは取り組んでるんですけど。
福祉を遊びながら学べるカードゲーム、「福祉人生すごろく」を広げようっていうのも、子供も楽しめるし、大人も楽しめるし、どんな人でも「もしかしたらこういうことあるかも」って思ってもらえるようなエピソードの中で、こういう困り事があったらこういうところに相談すればいいよってことを知ってもらえるツールになるので、この「ふくろく」をアプリ化して、今後は義務教育に取り入れてもらえるように取り組んでいきたいなと思ってます。

ふうか:いいですね!
じゃあ、「福祉教育」の目指してるものとしては、 困った時に相談できる場所を知ってもらうための教育っていう感じですか?

なっつ:それもあるし、福祉に関わりたいけど、どう関わればいいかわからないっていう人もいると思うんですけど。
本当に身近に、それこそ目の前にいる人に 優しくするっていうか、なんかそういうことも福祉かなと思ってて。

困ってる人に手を差し伸べる人を「福祉な人」って呼んでて。
「福祉な人を増やす」っていうことを1つの中期ビジョンで福祉KtoYは掲げているんですけど、そういう人たちを増やすためのツールになったらいいなっていう風に思ってます。

ふうか:じゃあ、自分で困った時に助けてもらえる場所を知るだけじゃなくて、自分も誰かのことを助けてあげられる、優しくできるような人になれるようにっていう2軸を「福祉教育」は目指してるってことですね。

なっつ:そういうことです。

ふうか:ありがとうございます。よく伝わってきました。


発達・双極性障害を持つ母としての福祉への想い

ふうか:その「福祉教育」を考えた時に、今実際にお子さんが生まれて。
福祉の姿とか、もしかしたら変わってくるのかなと思ったんですけど、今思う、福祉そのものの姿についてもお伺いしたいです。

なっつ:元々、私は人のためなら頑張れるけど、自分のためには頑張れないみたいなタイプだったんですけど。
子供が生まれて、より一層、この子のために頑張りたいなっていう気持ちが強くなったなっていう風に思っていて。

福祉を知らない人にも、困っている人には自然と手を差し伸べられるような人を社会に増やしていけたら、この子も幸せに、周りの人に大切にされたりとか、優しくしてもらったりとかっていう社会になればいいなって。
ちょっと広いんですけど(笑)
でも、そういう風な社会を目指して今までやってきてるので。

それが、今までは、私が人生をかけてやればいいやって思ってたんですよ。
自分が死ぬまでにできたらいいなって思ってたのが、子供が生まれたことによって、 早くやらなきゃダメだって。
でも(子どもが)小学校に入るまでには、「みんなの福祉」(みんなが誰もに優しくできる福祉な人になっている)のイメージ。
みんなが福祉が身近になって、いじめとかがない世の中にしたいみたいな。
福祉のイメージをガラッと変えるぞ、みたいな。
無理じゃね。って思うかもしれないけど、でも、そういうところにチャレンジしたいっていう風に強く思うようになりました。

ふうか:すごいですね、お子さんへの思いが激熱なのがすごい伝わってきます(笑)。
自分の人生が終わるまでじゃ遅いんですね。

なっつ:私自身が発達障害とか双極性障害とか抱えて、生きづらさを抱えがちな人間なので、やっぱり誤解されやすいし、ぱっと見障害を持ってるとか思われにくいが故に。
価値観がすごい違うんだなって最近改めて認識するようになって
親同士の関係がうまくいかなくて、自分の子供に悪影響が行くことだけは避けたいなって思っていて。

ふうか:ママ友関係の方が怖いってことですね、きっとご自身で生きていく以上に。

なっつ:そうですね、今まで人間関係で悩んできたことが多かったので。
自分はこうだよって言った時に、 それを良しとしてくれるかなっていう(のが心配)

ふうか:そうですよね。その価値観の違いについて、ちょっと突っ込んだお話を伺いたいんですけど…(後編へ続く)

【前編まとめ】

インタビュー前編では、なっつさんの「WelCaMe」「福祉KtoY」への想いを伺うことができました。
お子様への愛も感じられる、なっつさんの熱い部分が垣間見れたのではないでしょうか?
最後に語られた、「価値観の違い」による摩擦について、後編ではより突っ込んだお話しを伺います!

なっつさんの人間味あふれるお話の続きに、どうぞご期待ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!


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