親ってこんな気持ちだったのかな?と考えてエモい気持ちになるメリットのCM
GWで帰省をしたり、母の日も近くなってきたり、なんだか家族について考える時間が増えているような今日この頃。
個人的に広告コピーや詩集が好きなのもあるのですが、花王のメリットの電車広告に心がぎゅーっとなりました。
私には子どもがいないのですが、それでも自分の親もこんな感情だったのかな~と想像しながら見ることができました。
「遠くまでいってほしいし、ずっと近くにいてほしい」
「最終回は気づかないうちに終わっていく」
見出しのコピーだけでもエモすぎる。
花王さんの公式Xからコピーを転載させていただきます。
泣けてきませんか?泣けるまではなくても胸が熱くなりませんか?じーんときちゃいます。
この電車広告を見たあとに、いつから親とお風呂に入らなくなったんだろうと考えながら、お父さんのことキモいとかうざいとか言ってた自分を懐かしく思いました。でもあの頃はあの反応が精一杯というか、ほかの事が気になりすぎてまったく親の気持ちを考えられなかったです。(笑)
企画の背景も記事になっていました。興味があればぜひ~
CMはいつどれくらい放送があったのか?
関東では、4/1から放送開始しており、4/14までに28回放送がありました。すべて花王さんの提供番組内で放送されていました。
下のグラフはREVISIO社計測のGRP推移です。GRPとは世帯視聴率の積み上げで、世帯視聴率5%の番組で10回放送されるとGRPは50となります。4/4週の放送が多かったですね。
下のグラフは関西でのGRP推移です。ほぼ関東と同じ出稿になっています。
CMはどんな時間に流れてるいるのか?
下の表は関東と関西で何曜日何時に放送が多かったかを表しています。
19時から23時のゴールデンタイムに多く流れているのでご飯時に家族でCMにあたった人が多かったのではないでしょうか?
CMはどのように見られたのか?
ではCM動画と毎秒の注視度を一緒に見てみましょう。
以下のデータは一般家庭における自然視聴状態でのテレビの見られ方を捉えたものです。データについての詳細は以下をご覧ください。
横軸がCM秒数、縦軸が注視度です。高いところがよく見られたシーンであることを示してます。注視度はクリエイティブスコアで「Cスコア」と呼んでいます。Cスコアは100が全CM平均で、100を上回るとよく見られているCMという意味になります。
このCMは、冒頭だけ注視度が落ちますがそれ以降100以上の水準で見られ続けています。約50%のCMは冒頭から注視度が右肩下がりに落ちていくのですが、このCMは中盤から持ち直しており、後半の注視の維持力が強いです。
理由はいくつか考えられますが、一番は「画面を見ないと何が起きているのかわからないストーリー性がある」ということだと思います。一般的なCMは見ていなくても聴いて認知してほしいからか、ナレーションをがっつりいれて説明をしているものが多く、飽きられたり、疲れられたりしているものが多いのですが、このCMはセリフやナレーションがないので見ないとわからないから無意識的に見続けてしまうのだと思います。冒頭振り向いてくれた人だけが最後まで見てくれればいいという潔さを感じます。
個人的にはACジャパンっぽいなーとおもって見てたらメリットでびっくりしました。
メジャーな音楽、子どもの声といった要素も注視を惹きつける傾向があるのでそういった点でも、この選曲でこどもの声で歌うのは注視観点では強いです。特にサビで注視度が戻っているので、サビを聴いてこの曲知ってるー!と視線を向けた人も多かったことが推察できます。結果的に28秒目付近の商品パッケージがでるところはCスコア105なので、全CMよりも5%程度よく見られています。
ちなみに男性女性別だとこんな感じです。
5-10秒目くらいの「もう二度と戻らない日々を~」のところで女性が反応して視線が集まっているのがおもしろいですね。母親のほうがこの歌詞が刺さるのかな?
このCMをテレビで見たあとに、電車広告を目にするとそうゆうことか~とダブルで楽しめるのもいいですよね!しかもテレビCMにはない別バージョンのストーリーも楽しめる。ながら見でたまたま接触するテレビでの役割とゆっくりと見れる電車広告の役割をすごく分かってるな~と思いました。(上から目線みたいですみません)テレビで30秒間で受け取れる情報は限られますよね。いろいろ考えさせれるキャンペーンでした。
親孝行していこう。以上