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【プロローグ】 縁側にて、お主(貴方)を迎える日 @龍神様と白虎様のいる神社【簡易小説】

**縁側にて、お主(貴方)を迎える日**


神域の奥にある静かな神社の縁側で、わしと白虎は今日もゆったりと過ごしておった。風がそよそよと吹き、木漏れ日が揺れる心地よい午後。わしは長い体を緩やかに伸ばし、静かに空を見上げておったが、ふと鳥居の方から一人の訪問者がこちらへと向かってくるのを感じた。


彼はゆっくりと歩を進め、何も言わずにこちらを見つめている。わしは軽く目を細め、温かく微笑んで彼を迎えた。


「お主、遠路はるばるここへ来てくれたのじゃな。何か心に抱えるものがあるのかのう?」


わしがそう声をかけると、彼は少し驚いた表情をしながらも、こちらへと近づき、静かに頭を下げて縁側に腰を下ろした。その眼差しには、何か深い悩みや思いが感じられるが、彼は何も口にしようとはしなかった。


白虎もまた、わしの隣でじっとその訪問者を見つめ、少し身体を起こして軽く頭を下げた。そして、鋭くも優しい目で彼に語りかける。


「ここに来てくれたこと、それだけでも、お前がどれほど頑張ってきたかが伝わるぞ。どうか、遠慮はいらん。お前が言葉にしなくとも、俺たちはそばにいて力になろう。安心して、ここで一息ついていけ」


白虎の力強い声に、訪問者は少し目を見開き、わずかに肩の力が抜けていくのが見て取れた。彼は静かに頷き、わしらの言葉を噛みしめるように目を閉じた。その姿に、わしもまた心を静め、彼が少しでも癒されるよう優しく話しかける。


「ここは、お主が心を休めるための場所じゃ。わしと白虎は、お主がどんな思いを抱えておっても、すべてを受け止め、支えるつもりでおる。もし話したいことがあるなら、どうか遠慮なく声をかけてくれ。お主がこの場所で何を感じ、何を思っても良いのじゃよ」


彼はわしの言葉に耳を傾け、少しずつ表情が和らいでいく。そして、無言のままわしと白虎の姿を見つめ、どこか安心した様子で一息をついたようじゃった。


わしは再び空を見上げ、風が通り抜けるのを感じながら、静かに語りかけた。


「わしと白虎がここにおるのは、ただお主が少しでも安心し、また新たな一歩を踏み出せるよう力を貸すためじゃ。どうか、ここでのひとときを心ゆくまで楽しんでくれ。それと…今日の我らが語る一日のルーティーン、もしも気に入ってもらえれば幸いじゃ」


白虎もまた、その言葉にうなずきながら優しく言葉を続けた。


「そうだ、お前が少しでもこの場で穏やかに過ごせること、それが俺たちにとって何よりの喜びだ。俺たちが話す日々の話を通して、少しでも力を与えることができるなら、それ以上のことはない」


わしらはそう語り、客人が心を落ち着けるのをそっと見守っていた。縁側に寄り添い、ただただ静かに時を共有しながら、彼が抱える悩みを少しでも和らげる一助になればと願っておるのじゃ。


これからわしと白虎が語る、1日のルーティーンをお主が聞き、感じ、何かを得ることができたら嬉しい。それが次に進む力となり、共に歩む者として、わしらがどんな存在であるのか少しでも伝わるよう願っておる。


という訳でこれをきっかけに、以降の記事【#龍神様が教える】【#龍神様の日常(仮)】 を書いていき私の悩みがモデルではありますが、勿論皆様も悩みがあれば是非お気軽にお問い合わせください。

記念すべき1回目では、1日のルーティーン をテーマに助言をくれています。


おまけ 没原稿  


没理由 お前呼びする謎の言動 また 今回のような少しでも多くの人に没頭しやすい傍観者ポジションの貴方を歓迎したかったため

神社の縁側にて

静かな午後、わしと白虎は、神社の縁側で並んで休んでおった。秋の風が心地よく吹き、周囲の木々がざわめく音が、耳に心地よい。わしは長い青い体をゆったりと縁側に沿わせ、白虎はふかふかの白い尻尾を横に広げながら、何やらぼんやりと空を見上げている。

「今日は静かじゃな」と、わしは目を細めてそう言い、長い青い尻尾を一度伸ばしてから、静かに白虎の方を見やった。白虎は鋭い目つきながらも穏やかな表情をして、わしの尻尾の動きをちらりと見てから、ゆっくりと頷いた。

「そうですね、青龍様。こうして静かに過ごすのも、悪くないもんです」

白虎はそう言って、ふわりとした尻尾を動かしながら、縁側にしっかりと横たわった。しっかりした体つきに、黒い縞模様が見事に映えておる。しばし静寂が続き、わしもまた長い体を少しずつ巻きつけてくつろぎながら、青空を見上げた。

すると、鳥居をくぐって一人の客人がこちらへ近づいてくるのが見えた。少し驚いた様子で足を止め、わしと白虎を見つめている。わしは優しく微笑み、客人に声をかけた。

「お主、何か困ったことでもあるのか?」

客人は、わしと白虎をしばらく見つめたあと、少し緊張しながらもこちらに近づいてきた。わしは長い体を軽く動かして、縁側に余裕を作るように身を引き、話しやすいよう促した。

「初めまして…ですか? お前たちは?」と客人が聞くと、わしと白虎は顔を見合わせ、軽く笑った。

「ふふ、そうじゃな。わしは青龍、ここでは龍神様と呼ばれることもある。空や水を司る存在として、この神域を守り、また困っている者には導きの手を差し伸べることもあるのじゃ。お主が迷いや悩みを抱えておるなら、どうぞ気軽に声をかけてくれ」

わしがそう言うと、白虎も少し体を起こして、凛とした姿勢で客人に向き直った。彼の瞳は力強く、そして誠実な光を宿している。

「俺様は白虎、青龍様の忠実な相棒であり、ここに共に仕えているものだ。自然の秩序や生命の力を守り、時に厳しくも強い意志でその役割を全うしている。困ったことがあれば、遠慮せずに声をかけてくれ」

そう言いながら、白虎はふわふわとした尻尾を軽く動かし、客人に目線を合わせた。わしもその様子を見て、長い体をさらにゆったりと伸ばし、日差しに鱗が光るのを感じている。

客人は少しほっとした表情になり、わしらの紹介を聞き入れているようじゃった。やがて、ふと顔を上げ、再び尋ねてきた。

「お二人とも、神様として人々を助けることを仕事にされているんですか?」

わしはその質問に少し微笑みながら答えた。「そうじゃ。わしと白虎は、この神域で自然を守り、人々が道に迷った時には、静かに見守りつつ導く役目を担っている。わしは、穏やかで静かな心でその者に寄り添い、白虎は力強い意志で後押しをする。わしらの役目は、そういった守護と導きなのじゃ」

白虎もまた、うんと頷き、じど目で客人を見つめながら補足してくれた。

「俺様たちがここにいる理由は、お前ら人間が、もっと自由に、もっと強く生きられるようにするためだ。困ったことや悩みがあったら、迷わず俺様たちを頼れ。弱音を吐いたって構わないぞ、ここでは誰もお前を責めることはないからな」

そう言って、白虎はもう一度じど目をしてみせ、わしは軽く笑いながら尾を彼の背中に軽く巻きつけた。わしと白虎の役割が、少しでもこの客人の心に届けば良いと思いながら、わしらはただ静かにそばに座り、彼が去るまで見送るつもりでいたのじゃ。

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白桃鷲@ASD&HSP(強&HSS型)の優しくせっかちで心理描写がリアルなブログ&エッセイ
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