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「ぼくらの未来をつくる仕事」を読んで その6 入院期間も世界1

病院数が世界一というのは前noteで話しましたが、CT、MRI、入院期間も世界一なのが日本だそうです。

ヨーロッパや北米などの先進国では入院期間は平均10日以下ですが日本の平均は30日とダントツのトップ。

精神科に限れば、一般病院の精神科も加えたベッド数は34万4千で、ダントツ世界一です。全世界にある精神病床の総数は約185万ですので、何と5分の1(18.6%)を日本が占めているのです。

OECDの調査によると、千人当たり1床を超えているのはベルギー、オランダと日本の3国のみで、2床を超えているのは世界で日本だけです。
アメリカやドイツ、イタリア、カナダ、などは千人当たり0.5床を下回っており、日本の5分の1以下だそうです。
ここだけ見ると「日本の異常さ」しか伝わってきませんが、

イタリア、ドイツ、フランスなどでは、精神科の平均在院日数は1週間から3週間程度です。
諸外国では精神疾患を持つ人たちも早期に退院し、社会の中で生活しながら回復を目指すのが普通だそうです。


これに対して日本では、病院に閉じ込めておこうという考え方が強いのがひとつの問題といわれています。
入院加療が必要なくても、家庭が引き取りたくない、ケアができないという理由で、長期入院をさせられている「社会的入院」患者が少なくないのです。

しかし医療の人材も、モノも、お金も、無限ではありません。
適切な医療をなるべく効率よく、という考え方にシフトしていかないと、今後より過剰な医療提供に向かってしまっては破綻の未来がさらに近づいてしまうのではないでしょうか。

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