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「海馬/脳は疲れない」を読んで15 天才とは「思わずやりすぎてしまった人」の事
あることを覚えさせたネズミの脳を取り出して、すりつぶして、もう1匹のネズミに飲ませて記憶が移るかどうかの実験をしていた。
これは20世紀中の実験と、そう昔の事でもない。
それくらい脳の研究はここ近年で急成長している。
心とは心臓にあると信じられていたが、脳の事がだんだん分かり、
「心とは脳が活動している状態」のこと、というのが認知されつつある。
本書の著者、池谷さんは「東大薬学部に進学する時も、大学院に進学する時も、主席」とのこと。
よほど勉強ができる方とおもいきや、小学生の頃はいつもビリから数えた方が早いとのこと。
池谷さんは今でも九九ができないという。仕事理系なのに。
漢字も覚えず、小学校6年生くらいの時に、「小学校で習う漢字全部のテスト」で書けた漢字はたったの2つ。
そんな池谷さんは最小限の事を憶えて理詰め(方法の組み合わせ)で導き出せばいい!という方法でテストに十分対処していたという。
例えば、数学。
公式が覚えられない為、毎回試験のたびに公式を導いていたという。導き出す方法は分かっているから、とのこと。
池谷さんはむしろ「みんなそうしていると思っていたんだけど、あとでどうも違うことに気が付いた」という。
九九も、例えば9×8の時は
90から9を2回(18)引いて72を導いていたそうだ。
漫画家の手塚治虫さんはマンガ原稿を生涯で15万枚(1冊200ページのマンガ約750冊分)
宮崎駿さんは朝の9時に仕事場に来て、朝の4時に帰宅、という生活を毎日24年間続けていたという。それで風邪も引かず病気にもならないというから驚きだ。
いずれも極端すぎるくらいだが、
「脳の中の考えのつなぎ変えをやりつくし、ほとんど無意識に考えている事まで表現の中に取り込んでしまっている。だからこそもの凄い魅力のある作品をつくれる」と言える。
そういった「思わずやりすぎてしまう人ほど動機のある人間」を天才と呼ぶのかもしれない。
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