人生、生きてりゃなんとかなる5 生活の資本化
さて。あなたは起業をすることに決めました。まずは何をしようと考えますか?
綿密な事業計画を作って
銀行で頭を下げて資金調達
できるだけ交通の便のいいところにオフィスを借りて
内装工事をして
什器(じゅうき)をそろえて
電話を引いて
仕入れ先や取引先に交渉して
あとバイトも雇ってetc・・・
はい、これら全部いりません。ひとつも。
これらは「しょぼくない起業」です。立派なヤツです。それらがやりたい方はそういう人向けのものを読んでください。いっぱいありますので。
「しょぼい起業」はとにかくお金をかけません。
借金も原則しません。
そのかわりなかなか潰れません。
どうやって経営していくのか?
基本理念は「日常生活で余った分を売る」です。
仮に農業で例えます。
例えばあなたが埼玉あたりの野菜のとれる実家住まいで、東京の学校まで通っているとします。授業のある日は電車に乗って都内まで行きます。
この電車代に関してはあなたはすでに通学定期を持っているとします。
この時、あなたが一人で埼玉から東京にやってくる場合、ただの移動です。
ですが、空のリュックに家の野菜を詰めて電車に乗り、東京でこの野菜を売れば、その瞬間この行為は単なる移動から「輸送」へと変わります。
あとは東京の学校の近くで野菜を買ってくれる販路さえ探せば毎日の通学がお金に変わるのです。
あなたがやることはいつもと同じ。
いつもの駅からいつもの電車に乗って、ちょっと重たい荷物を背負い、買ってくれるお店に運ぶだけ。
この「いつもやっている行為をお金に換える」という発想はしょぼい起業の基本的な考え方です。
これを「生活の資本化」(コストの資本化)と呼びます。
非常に大切な考え方なので覚えておいてください。
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