「ぼくらの未来をつくる仕事」を読んで その8 医療情報の質
「医療に関する情報はどうやって調べますか?」
この問いにはほとんどの人が
・インターネット
・グーグル、ヤフーで検索
と答える。
では次に「医療に関する情報はどこで調べますか?」
この問いに関しては
・質問の意味が分からない
・だから、ネットですってば
と返ってくる。
インターネットによって、さまざまな情報が手に入り、無料化したことで現代人はみないつでも溢れる情報に触れることができる。
しかし当然の事ながら手軽に取得できる情報が増えれば増えるほど古かったり偏っていたり嘘であったり。。。。という質の低い情報も増えてきます。
医療の勉強をしたことがない人は、医療に関する情報の質を評価できるほどの知識がないので、まず検索して出てきた情報が正しいのかどうかの判断ができません。
Wikipediaを例にあげますと、2014年にアメリカで「Wikipediaでは重要な10個の疾患情報のうち9つの疾患の情報に、専門家から見ると誤った情報が含まれていた」という研究論文が発表されているぐらいです。
かといって、病院や行政機関、製薬会社などのホームページに載っている情報もかなり怪しいものがあったり、数年にわたり放置されていて情報が古かったりする場合もあります。
さらに危ないのが、質の低い医療情報の多くが、病気のことで弱っていたり不安になっている人に対して聞こえの良いものであることが多いという点。調べている人が質の低い情報を信じたくなりやすい、ということです。
「真実の情報」と「嘘の情報」、SNSでどちらがより拡散されるかを調べたところ、「嘘の情報」の方がより拡散されてしまったという研究結果が出ています。
実際の医療現場でも、患者さんがネットの情報を信じすぎて、怪しい治療法にハマってしまい、医師の提案する治療法を受け付けてくれない人もいるとのこと。
このような現状を改善したい!との思いで立ち上がった豊田氏。
現代の日本が抱える課題についてはここまで。
次回より未来の医療をテーマにした章が始まります。