幼稚園、自由保育を選ぶということ
秋になり、幼稚園の願書提出時期が近くなりました。お住まいの地域にもよると思いますが、入園説明会や体験入園、願書配布、提出と春から入園を控えたご家庭では忙しいスケジュールとなってることでしょう。当教室のある福岡市でも「人気園」は既に未就園児さんの頃からプレスクールに通っている方が優先だったりと、それなりに競争はあるようです。パートタイムや中にはフルタイムで働いている方もいるので、園の「延長保育」や「預かり保育」の体制を気にされる方も多いようです。基本中の基本ですが「評判がいい園だから」「仲良しのお友達が通うから」それらの理由だけで入園する園を決めるのはやめましょう。「大規模な園」「小規模な園」どちらが自分のお子さんに向いているか、園が力を入れているのは「運動」なのか「工作」か？その辺りの軸となる教育（保育）方針もきちんと確認してほしいと思います。「方針に合わなければ転園すれば良い」と思われる方もいるかもしれません。もちろん、「転園」という選択肢を取ることは悪いことではありませんが、その労力や精神的な疲労は相当なものだと思います。（用品の購入なども改めて必要ですしね）選択肢があればあるほど、他と比べれば比べる程に「どこの園がいいのかな」と悩まれる方も多いと思います。その時には紙などに優先事項を書き出してみて下さい。絶対に譲れない教育方針や園に求めるもの（人的にも物的にも）を改めて書き出し、それらにより近いところを選択されるのがいいと思います。
『自由保育の園ってどうでしょうか？』この質問は大規模でカリキュラムが豊富な園よりも、子どもを自由にのびのびと育てたい！という保護者の方からお受けすることが多いです。自由保育を行っている園は小規模であったり、保育時間が短かったりすることが多く、保護者にも時間的な余裕が必要です。「顔の見える保育」は安心材料にもなりますし、そういった家庭的でのびのびとした園に通わせたいという保護者の方の思いもよく分かります。ただ、自由保育の園を選ばれる際には少し注意が必要であることを頭の隅に置いて下さい。
【自由保育には保育者の高いスキルが必要である】これは実際に私の娘が自由保育の幼稚園だった経験や自由保育の園に通われているお子さんを見て感じたことです。自由保育は上手く回れば子どもの自主性が尊重される魅力的な保育です。しかし、そこには保育者の高いスキルが不可欠であることを忘れないで下さい。保育者が子ども達とその保護者としっかりとした信頼が結ばれてこそ実現出来るのが自由保育です。
【自由保育を補う何かを】自由保育の園が決して悪い訳ではありません。むしろ、のびのびと自由な発想力を持ったお子さんが多い印象です。ただ、園生活でもご家庭でもある程度、自由や個人が尊重されているお子さんの場合、個人差はありますが、【席にすわること】や【決まりを守ること】【お話を聞くこと】が苦手な傾向が見られます。それらは小学校に入れば追々出来るようになるという考え方もあります。ただ、ある程度の年齢からは先生の指示が聞けることやルールを守ること、周囲との協調も必要になってきます。そのためには、別の習い事などを活用し園では経験が少ない部分を補うことをおすすめします。その際の習い事はお子さんが興味を持っているものが当然、望ましいですが、バレエや体操などがおすすめです。あるいはグループでのリトミックなどもいいでしょう。どれも「集団」で動く必要がある習い事なので、そのような機会、時間を持つことは自由保育のお子さんが若干苦手な部分を補ってくれるのではないでしょうか。
幼稚園選び、頭を悩ませている保護者の方も多いと思いますが、園は入るまでではなく、入園してからが更に大変なことが多いので、あまり無理をせず保護者の方の都合やご家庭の事情、お子さんの性格を考慮した上で「家族皆が楽が出来る」園を選ばれるのがいいと思います。楽をすることは決して悪いことではないですよ。当教室にも自由保育のお子さんが通われています。少し落ち着きがないこと、言葉の発達を心配されての入会でしたが、徐々に落ち着いてお話が聞ける時間が増えてきました。園やご家庭とは違う場所がある、先生が居るというということはお子さんにとっても、保護者の方にとってもプラスであると考えます。幼稚園だけで全てを補うことよりも、習い事などと組み合わせながら、お子さんの教育環境を考えてほしいと思います。色々な場所、人に関わる機会があることは子ども達にとって学び、成長のチャンスが増えるということです。（もちろん、過度な習い事は逆効果ですが）
当教室でもこの秋からの新規生徒さんを募集しています。是非、一緒に楽しくおけいこをしましょう。お問合せお待ちしております。
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