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私が近藤誠一プロを応援する理由

セガサミーフェニックスの絶対的なエースにして、大魔神の系譜と呼ばれるMリーガー。Mリーグのサウスポー。

Mリーグファンならこの名を知らない人はいないだろう。

近藤誠一

数々の大会では輝かしい実績を残してきた麻雀プロの一人である。ビッグタイトルである最高位や、Mリーグでは2019シーズンのラス回避率1位の個人タイトルを獲得している。実力においては、疑う余地もなく、間違いなく麻雀界では最強格の男だ。ではなぜ、近藤誠一プロはここまでファンに人気なのだろうか。

強さ以外に近藤誠一プロにしかない"モノ"がある

確かに実力は折り紙付きという麻雀プロはいる。しかし、近藤誠一プロほど「見る人を魅了する麻雀プロ」はいるのだろうか。彼は幾度となく、強烈なインパクトを我々ファンに対して残してきた。そして、その印象は時にはチームを救ってきた。まさに大黒柱と言われる所以だ。それらの中でも私には忘れられない名場面がある。Mリーグ2019 10月11日 第一試合 東4局に上がった大三元だ。誰もが予想しない打牌から繰り出される打ち回しは、多くのファンを虜にしてきた。間違いなく彼にしかできない選択のオンパレードと言っても過言ではなかった。

ファンを魅了した役満大三元上がり

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まずはこれだ。ドラは8p このような配牌から東4局は開始した。正直なところ、あまりいい配牌とは言えない。ドラもなければ面子もない。そんな中、彼はなんと第一打に5mを選択した。4mと7mを引き入れることができれば面子が完成するところだった。しかし、第一打に両面を落とす選択をした。いわば、1番整っているを切り落とした。私には、彼がなぜそのような選択をしたのか理解が追い付かなかった。これには驚いた視聴者もいたに違いない。続く2巡目には南を引き入れた。ここで彼が選んだのは6m切。これも驚いた。だがその後、中が暗刻になったところを彼は仕掛けた。白と南を鳴き、發と4sのシャンポン待ち。發で上がれば役満大三元。そして、彼の伝説が、ここで生まれた。「カッ!ツモ!8000 16000」

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誰もが予想しなかった配牌からなんと大三元で上がって見せた。これがMリーグ2019初役満となった。開幕8日目にして早速役満で上がったのだった。この役満にはファンは度肝を抜かれた。


こちらから一部のコメント欄を抜粋してみよう。「あの5,6落としが凄すぎる」「あの配牌から大三元への持って行くのは天才としかいいようがない」「これは誠一さんにしかできない。間違いなくMリーグのスター」「あのカッ!は本当にかっこいい」など彼を称賛するコメントで溢れかえっていた。この役満には彼が人をなぜここまで魅了するのか。その内容が、詰まっていた。その証拠にこの動画は、2022年5月7日現在で、再生回数が157万と非常に多くの人に見られている大人気っぷり。しかし、彼の「人を魅了する麻雀」はこれだけではとどまらない。

ドラマティック倍満ツモ

彼のファンならこの言葉を知らない人はいないだろう。2022シーズンの3月4日の第2試合のオーラス(南4局1本場)、にまたしても大仕事をやってのけた。この彼の劇的な逆転劇にツイッターは歓喜に沸いた。

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当時のチーム状況は8位、つまり最下位だった。Mリーグにおいては、シーズン中に6位までに入らないとセミファイナルに進出することができない。まさしくチームは、崖っぷちの状態に追い込まれている。だからこそ是が非でもトップを持ち帰りたい状況だった。こちらの配牌は、678の萬子で一面子。78の索子で両面受けができる形だ。悪い手ではないのだが、トップが欲しい状況でドラがないのは致命的だった。そんな中、彼が第一打に選択したのは東。そして第二打に選択したのは1s。タンヤオに向けての選択だろう。その後、6mと赤5mを引き入れ、カン5pをも引き入れて聴牌となった。ここから、彼の逆襲劇が始まる。

舞台は整い、反撃の火蓋が切られる

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この点棒状況からトップを取るには倍満(8飜)が必須条件となる。それを満たすにはこのような条件のツモ上がりだった。

① 立直して、4mを一発でツモって裏ドラを2枚乗せる

② 立直して、7mを一発でツモって裏ドラを1枚乗せる

③ 立直して、一発でなくとも7mをツモって裏ドラを2枚乗せる

倍満ツモが絶対条件だ。闇聴にするわけにはいかない。仮に闇聴でツモれたとしても、3着止まりでせっかくのチャンスは、終わりを迎えてしまうからだ。倍満を直撃しても、2着止まりだ。彼は、悩んだ末にチームの想いを背負い立直をかけた。待ちは4,7m。しかし、上がり牌のうちの1つである4mは小林プロに吸収されてしまった。でも彼が欲しいのは、7m。そして、一発が懸かった場面で彼にツモ番が回ってきた。

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なんと、7mを一発でツモった。そして運命の裏ドラ勝負。そしてそこにはなんと、喉から手が出るほど欲しかった赤5pがいた。つまり、裏ドラが6pだった。

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これにより、トップ獲得の条件であった倍満ツモ(立直、一発、ツモ、タンヤオ、平和、一盃口、赤5m、裏ドラ)を見事に完成させて見せたのだ。この上がりは、間違いなく麻雀界の歴史に語り継がれる偉業であろう。

この動画のコメント欄が、盛り上がらないわけがない。2022年5月8日時点での再生回数も147万回再生と非常に伸びている。一部のコメントを抜粋すると、「一生忘れられない一局」「この人の麻雀は本当に華がある」など、彼に対する称賛のコメントはもちろんだが、実況の日吉さんに対する称賛のコメントも多数見受けられた。「この試合の実況が日吉さんだったことを、本当にありがたく思う」や「日吉さんの実況は、どんなに細かい条件でも視聴者にわかりやすく説明してくれるから本当に熱が入る」など書き込まれていた。この一局がより素晴らしいものになったのは、日吉さんの実況がよりこの逆転劇を盛り上げているのは間違いない。日吉さんも、Mリーグに欠かせない人材となっている。

これまでも、これからも、近藤誠一プロは人を魅了する

近藤誠一プロは、このように数々の人々を魅了してきた。時には、驚愕させる展開もあった。しかし、それは彼にしかできない選択であり、勝利への道を切り開くための手段なのであろう。その実力は、今でも十分凄いのだが、私は、「近藤誠一プロはこれからも進化を続ける」と、確信している。

Mリーグ2021-2022シーズンはあとちょっとのところで、優勝シャーレに手が届かなかった。だが、こんなところで終わるMリーガーではない。来季は、近藤誠一プロの黄金の左手は、雪辱を果たし、優勝へと不死鳥の羽を羽ばたかせることだろう。私自身も、ますます楽しみになってきた。私を含めファンは、近藤誠一プロに対して、栄光へたどり着くために、声援を送り続けることを諦めることは、決してないだろう。


あとがき

見てくださった方へ、本当にありがとうございます。私自身、麻雀は見るのが主ですが、近藤誠一さんの凄さにはいつも驚かされてばかりです。勝負の鬼と言われる近藤さんですが、麻雀以外のことでは、非常に面白い一面があるので、本当に大好きな麻雀プロです。これから麻雀に触れていく方に心の底からお勧めしたい方です。今シーズンのセガサミーフェニックスは、惜しくも敗れましたが、来シーズンは近藤さんに続いて魚谷さん、東城さん、茅森さんも、優勝に向けて突き進んでいくことでしょう。来シーズンは必ず優勝しましょう!

頑張れ!魚谷さん!

頑張れ!茅森さん!

頑張れ!東城さん!

頑張れ!近藤さん!

頑張れ!セガサミーフェニックス!

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