塩を待つ女。
今、私は塩を待っている。
待って待って待ち焦がれている塩がある。
前回の日記にも書いた「お伊勢さんの塩スプレー(正式名称は失念)」だ。
購入検討から「いや、絶対欲しい。てか縋りたいし何とかしてほしい」と気持ちが変化した。
今年はヤバい。
それも今まで経験したことのないヤバさだ。
私は戸惑った。
自分のメンタル面にも、健康面にも。
なんとか乗り切らねばならない。
気持ちはしっかりしているが、なんかお守り的なものでプラシーボ的な効果的な何かが必要だ!という結論に至ったのだ。
姉もなかなかこの1年は踏んだり蹴ったりだったらしく、一緒に塩を購入しようという話になった。
近所のデパートに売っているのを見かけたことがあったので、私は早速買いに出かけた。
がしかし、貴殿はいらっしゃらなかった。
「お伊勢さんの塩を使った恋スプレー(正式名称は失念)」はあったのだが、肝心の「お清めスプレー」がないではないか。
私は激怒した。
恋なんぞ、もはや必要のなくなったことをではない。
とにかく負の連鎖を断ち切るために、かの有名な伊勢神宮の塩を手に入れなければならぬと決意した。
池袋もなかった。
新宿にもなかった。
千葉も横浜もなかった。
私はほとんど意識を失ったままスマホを手に取り、楽天市場を検索していた。
そこにあったのは、「入荷待ち」の文字であった。
私は再び激怒した。
姉もまた激怒していた。
だが、今は心を平穏にして待たねばならぬ。
この難局を乗り越えられるか否か、それが塩にかかっている(ような気がする)。
先日メーカーから「入荷遅延」の連絡があった。
私は穏やかに頷いた。
時は必ずくる。
来た時が「時」である。
何事も、決して遅すぎることはない。
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