呪われた家系(短編小説)
我々の怒りは凄まじい。
我々の恨みは暗く深い。
憎しみで顔は歪み、憎悪は顔相を悪くする。 顔色は黒く姿勢は悪く言葉は汚く髪はボサボサだ。
そして祖父祖母から父母へ、恨みの記憶は子や孫へと語り受け継がれる。
憎め、恨め、怨嗟の念を増幅しろ。
怨毒を溜め怨讐に囚われ毒気を吐く。
忿怒、怨恨、怨嗟、 怨毒、賊心、害意、我が心を支配する。
伝えよ!継がせよ!毒気を吐け、絶やすな!
今では我が一族がナゼ恨むのか、誰を憎むのか、何を妬むのか、何も分からない。
しかし、我が一族は子子孫孫、繋ぐのだ、続くのだ、伝えるのだ、この心を!
とにかく憎め、恨め、怨め、毒念を溜めろ、、、それが我が一族の定めなのだから、、、