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伝えるもの(短編小説)(詩のようなもの)

『あなた達、この話を後世子孫代々に伝えるのです。』

それはそれは長い長い話だった。

私たちは文字を持たずバトンのように伝承した。

ある時は間違い、ある時は入れ替わり、ある時は内容が抜けたり加わったり、、

話は次へ次へ、子孫へ子孫へ伝わる。

内容はどんどんどんどん変わるけど、子孫子孫へ話は伝わる。

どんな手段を使っても、たとえ他の種族に迷惑をかけたとしても、、

話を伝える為、

後世に伝承する為、

話を伝えるものの、、数を増やせ。

数を増やせ、数を増やせ、数を増やせ。

宿主が弱ろうとも、死のうとも。

数を増やせ、数が増えれば話は伝わる。

数を増やせ、数が増えると宿主は死ぬが、、

後世に繋げるのだ、このRNAの話の鎖を、、



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