虫の知らせ(未来・短編小説)
9020年、知能を発達させたネズミ達は《電磁ビームロケット》をとうとう完成させた。
電磁ビームにより空気を一気に膨張させて推進するロケットだ。
これで【宇宙旅行】が格安にお手軽に楽しむことが出来る。
それは一気に大ブームとなり、落ちぶれた人間を尻目にネズミ達は我も我もと宇宙旅行を始めた。
宇宙ステーションや月面観光基地も整備されて、ネズミ算式に宇宙インフラを充実させていった。
停滞している人間達はそんなネズミ達には興味も無く、日々の生活に追われていた。
そしてその日がとうとうやって来た。
全てのネズミが宇宙旅行に出かけてしまったのだ。
まるで沈む船から逃げ出すネズミの様に、、、
【ひゅ〜ん、どっか〜ん、バリバリ バリバリ】
突然地球に小惑星がぶつかって、人類は滅亡してしまった。
あっけなく、、、とても、、あっけなく、、