不穏な空気③
夫とと共にお詫び行脚することになり、一番迷惑をかけたご近所さんに、謝りに行った。
その時、夫は男泣きをしていて、私はその様子に、自分のやった愚かさを思い知った。
ご近所の人達は、許してくれたが、私は私自身が許せなかった。
夫を苦しめ、ご近所に迷惑を掛けて、私はすっかり憔悴しきっていた。
もう私には居場所がない・・・。
私はある決意を固めていた。
そして、夫がいない隙を狙って、自分の身分が分かるものを全て鞄から出し、車のキーやスマホを置いて、
少しのお金を持って、家を出て行った。
衝動的に家出したのだ。
もうここには居られない。私はもう生きていく資格が無いと思い込んでいた。
もう息子の母親の資格も無い。妻である資格も、嫁である資格も無いと、自分自身を追い詰めていた。
もう私には何もかも失ってしまったと思ったのです。
つづく
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