謝りなさい!!叩いたらだめでしょ。現場より!!特別支援学校の話

大きな声で叱る声が聞こえてきました 。


外遊びに行きたいりょうくん、

でも帽子をかぶるのがいやで、かぶらずに教室から出ようとします。

佐藤先生は 

「帽子かぶりなさい」

と言って かぶらない りょうくんと向き合っているようです。 


「りょうくん、ぼうしかぶりや!お外暑いからね、ぼうしかぶらないと外いけないよ 」

佐藤先生が帽子をかぶせようとすると りょうくんは帽子を奪って床に捨ててしまいました。

そしたら佐藤先生、口調強めに
「 ぼうしかぶらなあかんやろ!!!」

と 叱りました。
するとりょうくんは 佐藤先生をばしん 叩いてしまいました。
そうしたら佐藤先生、 


「たたいたらあかんやろ!。 ごめんなさいは?

 ごめんなさいいいなさい!!」

ごめんのポーズをするも まだいらいらしているりょうくん。
唸り声をだしたり 自分の手を噛んだり 
また何か起こりそう… と思ったら
目の前にいる佐藤先生をまた 叩いてしまいました。

「分かってないな さっきもいうたやろ  たたいたらあかん!!」

佐藤先生の口調も強くなっています

でもりょうくんも 更にイライラが増す様子 。

双方ヒートアップしてきています。

あれ?そもそも 佐藤先生は何のことで りょうくんとやりとりしていたんでしたっけ?
はじめのきっかけとなった帽子をかぶる、かぶらないのトラブルが 
いつのまにか 

たたたいた ごめんなさいをいいなさいの 

やりとりに変わってしまいました

たたくことはだめです。
でも始めのメッセージのまま 叱られるべきところが、
問題点がこうしてすり替わって指導している場面 よくあるん です。

結果、指導していたとしても どこのゴールに向かってすすんでいるのか

佐藤先生もわからなくなっていくんですね。

言葉で伝える手段が未熟で、コミュニケーションに課題を抱えている子どもは 自分が持っているすべてを使って意図を 遠そうとします。

りょう君の心の声

。。。だって、吉野先生は帽子かぶらなくてもお外言っていいっていったもん!!

なあんて言い 訳言えないわけですから。


ここで叱ることについて大切な視点が3つあります。

1つ目 叱るときは、予測して計画的に叱るということです。
ゴールやお互いの接着地点はどのあたりか…は想定しておくことです。

2つ目 こどもが 言えないから伝えられないからといいて、
「本人の意図を尊重する。」
ではありません。叱るということは大人側のこうなってほしいという狙いがあるはずです。

3つ目 良き終わりにしてやる、
そういうことね!と気づかせてやるということです。
この場合は お外にいくためには

帽子が必要な指導を前もってしておくことや、
教師同士で指導をすり合わせておくことが大事ですよね。

次回も叱ることについて 叱る前にやっておくこと、前提となるもの、その効果についてお話したいと思います。


今日も、あなたの心の声を代弁できたのかなあ。。。

最後までお読みいただきありがとうございます!!

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