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奇跡の人はあなた!!ヘレン・ケラーさんの奇跡の場面は絶対に起こる!!特別支援学校現場より!!

奇跡の場面って、めったにないようにも思います。奇跡ってレアなものだと思いませんか?

いえいえ。

特別支援学校では奇跡の場面は珍しいものではありません。

でも・・・ここ数年グンと減っちゃいましたね。

(前回の一秒やるかやらないか・・・の世界の話もお読みくださると

つながりやすいです。)


私はあのこたちのたった1秒のやる気もスイッチを押すために
日々悪戦苦闘しています。

でも悪戦苦闘だけど彼たちと共通の世界を作り出すことができていくうちに

「ああ、そういうことやったんやね!わかったよ!」

を共有することができるのが
この教育の醍醐味だなって思っています。

これは特に幼い子どもたちを育てていく時に

とても大切な視点と思っています。


「ああ、そういうことね!」

は学習の基本。
また、大人の意図を受け取る瞬間でもあります。

三重苦の障害をお持ちだったヘレン・ケラーのさんの自伝の中でも

有名な場面を思い出してみましょう。


ヘレン・ケラーさんが 子どものころ、物には名前があるって意味があるってことを体感したあの場面です。


3月にサリバン先生と出会い、壮絶にみえるサリバン先生との毎日を過ごします。

そして、4月のある日
井戸から勢いよく出る水がヘレン・ケラーさんの

手や顔にかかります。

その瞬間にヘレンさんは目もみえて耳も聞こえてきたあの頃に触れた水の記憶を呼び戻します。

。。。「水」ってこのひんやりとしたこれ?
   心地よいもの、

    ああ、

       これがサリバン先生が言っていた「水」なのね。。。


喉を潤す「水」も、身体に心地よくかかる水も、コップに入った「水」

どれも「水」・・


「水」っていう名前と意味があるって初めてわかったあの場面です。。


あの場面はヘレン・ケラーさんが言葉の持つ本当の意味がわかった、人生を変えた大切な瞬間ですよね。

(補足ですが、あのあとヘレンさんは夕方までに30語の言葉を一気に覚えたといわれます。)


「ああ、そういうことやね!」

がわかって、今まで心の奥底でためていたものが、一気に繋がったんです。

そしていつもそばにいてくれたサリバン先生、親御さんに初めて伝えたくなったんですよね。


「先生・・・」、

「お母さん・・・」って


あの水がかかる瞬間がなかったら今、私たちが知っているヘレン・ケラーさんに、なっていなかったのかもしれませんね。

では
もう一度あの場面を思い出してみましょう。

水しぶきがヘレンさんの手や顔にかかって、今までの記憶と新しい刺激を頭の中に繋げている瞬間です。ウォターー、 水 という指文字をサリバン先生から伝えられているあの瞬間です。

一気に物に名前があると、つながあの瞬間です。

もしも、その瞬間にですよ。


サリバン先生が

「あ、さあさあ、もうお昼「ごはんの時間ですよ。ヘレン、お食事にしましょ、さ、手を拭いてお部屋戻りましょ」


なんて言葉をかけて ヘレンさんの作り上げている世界を無断でつぶさないですよね。。。


そんなのありえない。

でもそんなのありえないことが学校の現場ではおこっています。

悲しいけど。。。。

今わたしたちが関わっているあのこたちに
「そうやったのね!」を日々作り出しています。
ヘレンさんたちと同じです。

「そうやったのね!」は学習の基本。

気づき、喜び、また学べる。
あなたの言っていることはこういうことね!
それがわかるかわからないかで、人生の学びの豊かさには雲泥の差があります。


だから彼、彼女たちが、
ゆっくりとでも自分の力で考えて、あ!そういうことか!ときがついたときの表情をみたいから、その「1秒のためのやりとり」を
する世界を大切にしたいのです。

どの子どもも可能性を秘めた子どもたちです。


アニーサリバン先生のように、子供の世界を広げることができる存在でありたいと自分に願っています。


迫ってくる

「やらなければのカリキュラム」と世の中の

「障害があるからこうなんだ」

という声を聴きながら、


今日も知的障害のある子どもたちの 

「そういうことね!」を作り出す方法を、そうやって一緒に育っていける大人を増やしたい・・・そう考えています。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!!


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