レポート ふくまち大学「まちの健康学部コミュニティナース学科」
あいさつ
みなさん、はじめまして!
ふくまち大学準備室(以下、ふくまち大学)の公認ライターをしているハム太といいます。
普段は福井市役所の職員をしながら、仕事とは関係なく、まちに飛び出し、福井市の変化を楽しんでいる公務員パーソナリティーです。
このnoteでは、ふくまち大学の各講義の様子をゆるやかにつづり、そこで何が起こり生まれているのかを記録・発信しています。
▼【おさらい】 ふくまち大学とは?
https://note.com/fukumachi_univ/n/n52d5c6aa88e4
今回の記事でお伝えさせていただくのは、2023年1月27日に開催された「まちの健康学部 コミュニティナース学科 第1回」の様子です。
コミュニティナースってなに?
まずは、気になるワード「コミュニティナース」とは何なのか。
ここから探ってみましょう。
今回の講師であるコミュニティナースの加藤せんせい曰く、コミュニティナースとは、「ヒトとコトをつなぎ、まちを元気にする」「地域の力を引き出し、まちの可能性を広げる」「地域に必要な機能をつくる」人だそうです。それぞれ深く掘り下げると・・・
「ヒトとコトをつなぎ、まちを元気にする」
暮らしの身近な存在として、「毎日の嬉しいや楽しい」を地域の人とともに作り、役割や立場を超えたつながりをはぐくむ。
「地域の人の力を引き出し、まちの可能性を広げる」
自由で多様なケアを通じて地域の可能性ややりたいことを引き出し、コミュニティナーシングの担い手として、まちの可能性を広げる。
「地域に必要な機能を作る」
実践を進める上で、多様な専門性を持つ仲間と、暮らしの身近な場所に足りていない機能や必要な機能をつくる。
いかがでしょうか。
私たちが普段描く「ナース」とはだいぶ印象が違うなあを思った方もおられるのではないでしょうか。一言でいうと、「暮らしの中にいる看護師さん」という感じです。
さて、コミュニティナースの意味が分かったところで、今回の「コミュニティナース学科」について、ご紹介しますね。
まちの健康学部 コミュニティナース学科とは
「まちを元気にするおせっかい焼きの看護師」コミュニティナースについて学ぶ講座です(以外とそのまま)。
この講座では、コミュニティナースに求められる「自分も社会もうれしいアクション」(以下図を参照)について考え、実際にカフェでの実習にてコミュニティナースを体験してみるという、実践的なアクティブ講座です。
今回会場となったのは、福井市新栄商店街にある「みんなの保健室」です。
福井市のまちなかにありながら、ちょっと立ち寄って健康チェックや、暮らしや家族の相談もできて、ちょっとひとやすみもできる場所です。
この場所に7名のコミュニティナースの卵達が集まりました。(当日は雪がしんしん降り積もる日でしたが、オンラインも駆使し、無事全員集まれました!)
「健康」と「病気」の狭間で動く~カフェの事例を通して~
加藤せんせいの素敵な笑顔と明るい声から講座はスタートしました。
まずは、せんせいが実際に活動している「まあるカフェ」と「みいつカフェ」の事例について、ご紹介いただきました。
まあるカフェでは、コミュニティナース1名、医療資格のない地域のスタッフ18名。みいつカフェではスタッフは固定せず、クリニックやフィットネス施設と併設する形で運営しているそうです。コミュニティナースのようにおせっかいをするスタッフはどちらの店舗も行き来しています。
そもそも、カフェとコミュニティナースってどう関係があるの?
この理由についても、せんせいからお話がありました。
「健康」と「病気」の間には、いくつもの医療的な関わりがありますが、私たちは「ナース」と聞くと、どうしても、病院にいて、看護服を着ている人と思ってしまうかと思います。健康な人が看護師にお世話になるということ自体がどこかイメージしにくいかもしれません。
まちの中に医療がとけこみ、つなぐ看護師がまちにいることで、切れ名のないケアの繋がりを住民の方と分かち合い、まち全体が元気になるのではないか。
看護服を脱ぎ捨てることで、より地域に溶け込んだ看護師になれるのでは。
コミュニティナースには、そんな思いが込められているとのことです。
カフェという形をとっているのも、
普通は看護師と出会うのは病気になってから、つらくて苦しいときですが、カフェという美味しい、楽しい、笑顔になれる場所と出会うことで、
自然と住民の方と関わり、その人らしい生き方に寄り添ったケアを提供できるかに主眼を置いているから。
ケアとは、医療的なこと(お薬や注射等)だけではありません。それは、長年世間話をしたご近所さんとの会話かもしれませんし、おいしいおやつやごはんかもしれません。
そう考えると、カフェって、とっても入口が広い気がしますし、敷居が低いですよね。
だから、「まあるカフェ」や「みいつカフェ」を紹介するときに、「コミュニティナースがいるカフェ」とはあえて、紹介していないそうです。納得!
カフェという、ある意味でなんでもありの場所が存在することで、コミュニティナースの活動の幅は広がっているのだなあと私自身も感じました。
ケアの本質とは
最後に、加藤せんせいからは、「人と人として出会い、その人らしい命の輝き・きらりとする瞬間を引き出す事がケアの本質」ではないかとの言葉があり、会場からもうなずきの表情が。
併せて、訪問看護師 秋山正子さんの言葉も紹介されました。加藤せんせいがどんな場にいても心の中にあった、大切にしている言葉だそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
カフェというあえて「医療」とは違った形でまちの人達で出会い、交流していく中で自然と「医療」が地域に染み割っていくような感覚を私は覚えました。普段の生活の延長線上に医療があるという感覚はとても新鮮です。
かくして「まちの健康学部 コミュニティナース学科」がスタートを切ったわけですが、次回からは実習形式に移っていきます。
実は、これからが本番なのです笑
コミュニティナースの卵達がどんな変化をとげていくのでしょう。
こちらも併せてレポートしていきたいと思いますので、お楽しみに!
また、今回集まったメンバーは第1期生ということで、今後2期生、3期生とコミュニティナースがどんどん増えていく予定です。
福井はどんな街になっていくのでしょう。楽しみですね。
ふくまち大学では今後も、福井のまちを舞台としたさまざまな学びの場をつくっていきます。
講座の情報は公式Instagramをはじめとした各種媒体で随時発信していきますので、ぜひフォローをお願いします!
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Notionでも情報を取りまとめていますので、まとまった情報を見たい方はこちらから。
https://291machiuniv.notion.site/291machiuniv/a6fd455d18294b3f8fbc49f60f4c1140
長くなってしまいましたが、今回のレポートは以上です!
ふくまち大学では、いつでもこのnoteを読んでいただいたあなたをお待ちしています~!それでは、またお会いしましょう!