インフルエンサーマーケティングとは、結局何だったのか。
インフルエンサーという言葉が市民権を得て久しい。
2017年に乃木坂46が『インフルエンサー』という楽曲をリリースした事も、この言葉が世間に浸透した要因としても大きいだろう。
しかし、インフルエンサーとは、一体何なのか?
英語で書くと、"influencer" である。
"influence" に "er" をつけて "influencer" である。
"influence" とは日本語に直訳で "影響" である。
そのまま "influencer" を訳すと、"影響を与える人" とか "影響力の強い人" 等が適切であるように思える。
乃木坂46の楽曲の歌詞の中でも
重力 引力 惹かれて
1から10まで君次第
存在するだけで
影響与えてる
インフルエンサー
確かにそう言っている。
ちなみに中国では、KOL(Key Opinion Leader)と呼ばれる事が多いが、本質的には同じだと感じている。
インフルエンサーマーケティングとは、「影響力のある人」を起用、コラボしたマーケティング施策の事である。
めちゃくちゃ当たり前の事を書いているが、実はここの本質の部分が抜けがちである。
よく会議でこういう言葉を耳にする。
「この施策をインフルエンサーに拡散してもらって〜」
そう、多くの人が
【インフルエンサー = 拡散者】と捉えてる可能性が高い。
現在国内で実施されているインフルエンサーマーケティングの多くが、ディフューザーマーケティング(あるいはスプレッダーマーケティング)になっている。
それについて話している記事もあるので、ご参考までに。
そしてこれは何となくだが、「インフルエンザ」がどんどん伝染して拡散していくイメージがあるので、それに引っ張られて「インフルエンサー」の解釈がネジ曲がっている可能性もあるのではと個人的には睨んでいるw
そういった要因も相まって、インフルエンサー施策を実施する際にフォロワー数だけが乗ったリストが共有され、フォロワー数に応じた価格設定がなされていく。
しかし、そんな簡単なものではないと思っているし、簡単でもありたくないなと感じている。
インフルエンサーは、"メディア" ではなく "人" である。
エクセルに羅列されたアカウント名とフォロワー数だけを見て、商品を送りつけて投稿内容を指示するだけの関係で、何が生まれるのだろうか。(もちろん全部が全部ダメではないが)
インフルエンサーマーケティングは、言葉としても手法としてもまだ新しい。このあたりの解釈がもっとアップデートされれば、業界はより良い方向に向かうのではないかと思っている。
なにが正解なのか?僕にも全然わからない。
でも、正解に近づいていけるような努力は、惜しまないでおこうと思う。
--------告知--------
「#これからのインフルエンサー」というタイトルで、インフルエンサーマーケティング及び、インフルエンサーについて考えるイベントを開催します。
7月6日(月)-10日(金)の5日間。
界隈の豪華ゲストをお呼びしてお話していきます。ウェブセミナーで無料で開催しますので、是非お気軽にご参加ください。
お金がなさすぎて死にそう(死にそう)