『要らない!』の声も「欲しい!」と同じくらい嬉しい理由
今日1月26日(火)14時からdripが1年以上掛けて準備してきたオリジナルバックパック「FLOORPACK(フロアパック)」のクラウドファンディングが始まった。
開始から15分で支援額1,000万円達成、そして1時間半で当初見込んでいた1,000個全てが完売してしまった。その後さらに1,000個を追加リターンで用意するものの、それも1日持たずに完売してしまった。
まずはFLOORPACKを支援、応援、関心を寄せていただいた方にお礼を言いたいと思います。本当にありがとうございます。多くの人が待ち望むプロダクトを作ることができて、dripをはじめ開発に携わった全員が幸せな気持ちでいっぱいです。
さて、これほど多くの人の目に触れると「良いな!」「欲しい!」という声はもちろん、「安っぽく見える」「〜の機能が残念」といった声も当然挙がってくる。
ただぼく自身は見た人から「要らない!」という声が挙がるのは「欲しい!」と同じくらいありがたく、自分たちの活動は間違っていない証拠だと感じられる。
偏頭痛並みの痛みを癒す
会社を初めてすぐの頃によく言われたのが「みんながうっすら抱える痛みを解決するより、偏頭痛のような数は少ないが強い痛みを抱えた人を癒すことを目指すべき」というアドバイス。
あってもなくても良いものではなく、一部の人にとっては待ち望んでいたような尖ったプロダクトを作る。これはdripのような小さな存在が生き残るために大切な戦略であると同時に、モノや情報で溢れる現代における大切な姿勢だとも思う。
「欲しい!」「待ってた!」という意見がある中で『要らない!』という反対の声も挙がるのは、自分たちがそうした尖ったプロダクトを作れている結果なのだとぼくは考えている。
少数派だから声を上げ、仲間を探し続ける
マスではないニッチなプロダクトを作るという姿勢は、インターネットと親和性が高い。学校・職場を見渡しても自分と似た人は見つけられなくても、インターネットなら日本全国どこにいても繋がることができる。
だからこそ作り手として大切なのは“多くの人に気に入られようと個性を薄めてしまう”のではなく、“個性的なプロダクトを作り、それを気に入ってくれる人を探す”ことだと思う。
同じ価値観を持った濃い繋がりを作り、それを大きくしていければ、自分自身とその人たちに向き合い、本当に愛せるプロダクトを作っていけば良い。だからぼくたちは“作ったもの”と同じくらい、“作っているぼくたちのこと”を発信し続けている。
むしろ特定の価値観を持つ人たちに向けて作ったものがそれ以外の価値観の人の手に渡ると、作った方にとっても買った方にとっても良い出会いとはならないはず。(もちろんこれは「自分たちと近しい価値観の人だけが正しい」といった価値観の良し悪しの話ではない。全ての価値観は同じように尊重されるべきだ。)
そう考えると「欲しい!」「待ってた!」の意見とともに『要らない!』という意見が出てくることは、きちんと自分達のプロダクトが正しい姿勢で作られ、届くべき人の感性に届いている証左なのだと思う。
そしてこんな難しいことを考える以前に、賛否どちらであろうと自分たちの作ったものに関心を寄せて意見をもらえることほどクリエイターにとって嬉しいことはない。いろんなご意見をいただきありがとうございます。
そして引き続き自分たちの信じるものづくりを頑張っていこうと思う。これからもよろしくお願いいたします。
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