婆が出来なかった事、まだ出来ない事
今日は生ゴミ、燃えるゴミの日。
いつものように朝6時にゴミ置き場に、ゴミ捨てに行きました。
すると、その時間にすでに出されていた6~7袋のゴミ袋の内から1袋が
カラス除けのネットから、おそらくカラスによってでありましょうが、
中身が引っ張り出され、突っつかれ、荒らされ、
そこら中に、汚い物が散乱していました。
ほとんどが湿った生ゴミ。
しかも直径5mぐらいの広範囲に渡っています。
カラスの姿はすでにありません。
汚い物を踏まないようにネットを上げ、
カラスが戻ってきた時に、自分のゴミが引っ張り出されないように
置く場所を考えながら置き、
用心深くネットを掛けながら、足早に立ち去りました。
ここのゴミ置き場はマナーが良く、
めったにこんな事はありません。
分別も守られているし、
それらを収集してくれる担当者の方も、「ここはそういう集積所」、という印象が持たれているのか、
いつも残されること無く、綺麗さっぱり持っていってくれています。
ゴミ置き場を使う方の顔ぶれも皆わかっているので、
おそらく、この散乱は、外部の方が置いていったゴミのせいかもしれません。
時々外部の方が置かれていくこともあります。
そんなことは、どこでもあることでしょう。
婆も、自分の所のゴミ置き場が、
思いがけずいつもより早く収集済みになってしまっていて、困って、
まだ収集されてないゴミ置き場が他にあったら、
良かったー!と、ごめんなさい・・・、と両方の複雑な気持ちで、
見られていたら嫌だなーと罪悪感を持ちながら
ひやひや💦置かせてもらう事もあります。
ここは、掃除当番も決まっていて、
毎回毎回外部の方に置かれるのは困りますが、
ほんの時々でしたら、皆さん目をつぶっておられるのだと思います。
ただ、ネットを掛けないで生ゴミを置くなど、ルールと違った置き方をされると、こんな事になってしまいます。
随分以前も同じ様な状態があったことがありました。
その時も今日と同じ様に、自分のうちのゴミを置いて、
足早に帰ってきました。
なぜかこんな時に足早になってしまうのは、
やはり、汚い物、見たくない不快な物、臭い物から、早く離れたい本能でしょう。
その時も今回と同じ様に立ち去りました。
「今日の掃除当番の人は可哀想だなー」と思いながら・・・。
それで、ゴミ収集車はだいたい朝9時過ぎに来るのですけど、
8時ぐらいに洗濯物を干そうと2階のベランダに出ると、
ゴミ置き場で箒を掛けている人がいます。
うちのベランダから、遠くにゴミ置き場が見えるのです。
誰かはよくわかりませんが、○○さんかなー?という気もします。
いずれにしても、ゴミを散乱させる人は、このゴミ置き場の本来の利用者の中には絶対にいないという確信があったので、
お掃除をしている人は、散乱させた人ではないと思うのです。
すでに散乱ゴミ袋を出した人が、その日に再びゴミ置き場に来るということは可能性が少ないでしょうし、
もう一度ゴミ出しに来る必要ができて、行ってみたら自分のゴミが散乱していた、
もしくは、遠くから見えて、散乱物が自分のゴミだとわかった、ので
掃除にきた、という可能性もありますが、
なんとなく・・・、
掃除をしている人は、散乱の当事者ではないという、
根拠のない確信がありました。
またまだゴミ収集車も来ていないので、
掃除当番の人でもないと思うのです。
凄い・・・。
婆は、他人のそれを掃除してあげようという意識は存在しませんでした。
0%です。
早くその場を離れたかったぐらいです。
仮に、「してあげようかなー」と頭に浮かんだとしたとしても、
自分のうちの箒が汚れるのが嫌だな、
生ゴミで、濡れていたし・・・。
何の濡れかわからないし、気持ち悪い。
散乱物の量も多かった!
質も、そうとう気持ち悪いーー。
掃除当番だったらゴミ収集車が行ってしまった後、やらなきゃならないからやるにはやるけどー。
当番じゃないし。
当番だったとしても、【今】やるのは嫌だな、自分がやったと勘違いされるのも・・。
婆がやる必要はないし。
掃除当番もいるのだから、ずっと汚いわけではないし。
【とにかく、やりたくない。】
【やる必要もない。】
それで・・・、それができる人がすごいと思いました。
学力というものがあります。
たとえば、小学校入学してすぐのお子さんと、中学卒業の学生さんとでは
学力の違いがあるものでしょう。
また例えば、少年野球チーム入りたての小学生と、プロ野球選手。
技術、体力、精神力、知識。
その分野で、やっぱりレベルの違いがあるでしょう。
上手く言えませんが、
人格というのか、心の質?というのか、魂のレベル?というのか・・、
そういうレベルもあるのでしょうか。
そんな思いが頭に浮かびました。
箒を動かしていた人の行為の動機が、
人から良く思われたい。
自分のゴミだったから。
自分と特定できるごみが入っていたから。
自分の家の前だったから。
・・・それでも立派だと思うのに、
そういった理由をもし超えていたとしたら、
凄すぎる・・・、
と思いました。
あの時のあの人の遠くに見える姿は、
なんとなく、焦りも、気負いも、嫌みも感じられず、
遠くからでもごく自然だったのです。
それで、婆もそうありたいと強く憧れましたが、同時に
やっぱり婆には無理と心ですぐわかりました。
そして今日、また同じ事があり、
やはり足早に立ち去りました。
今日ゴミ収集車が来た時、敢えてベランダに出てゴミ置き場を見てみましたが、
ゴミ収集車に隠れて、よくは見えなかったのですが、
職員の方の動きから、
やっぱり散乱ゴミは、今回もすでに無いように見えました。