見出し画像

映画『非常宣言』ネタバレあり 日本とアメリカと自国である韓国の描き方

非常宣言(2020年製作の映画)비상선언/EMERGENCY DECLARATION
上映日:2023年01月06日
製作国:韓国
監督 ハン・ジェリム
脚本 ハン・ジェリム
出演者 ソン・ガンホ イ・ビョンホン チョン・ドヨン キム・ナムギル イム・シワン キム・ソジン パク・ヘジュン ウ・ミファ ヒョン・ボンシク ムン・スク


面白っ!怖っ!



**

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の経験もあるし
隣国(日本とアメリカ(グアム))ならではヒリヒリ感もあり
センシティブなとこを突かれて、
通常のパニック映画よりも観客の反応は強めですね。

**

日本とアメリカと自国である韓国の描き方についてはコメント欄に。



**

申し訳ないけど、この映画は今くらいに観て良かったと思いました。。
新型コロナでヒリヒリしている時に観たらもっともっと辛かったことでしょう。。

今でも後遺症で苦しまれている方も多いと聞きます。
僕も友人の甥が重めの後遺症で苦労なさってると聞いたので、新型コロナも全然終わった話ではないという思いはあります。

**

なのでこの映画は十分な体感を持って恐怖を感じました。。



なんかどの人の行動も責められないというか、、
クソみたいに描かれている男もいるけど果たして…って感じするし。。

**

で、どういうわけだか韓国を代表する実力派スターが集結してんのさ。

イ・ビョンホンとソン・ガンホ!
キム・ナムギル!
女優さんもみなさん存在感あって素晴らしい演技と思って調べてみたら演技賞取ってる方ばかり!
スター大集合なのね。

映像も音響も素晴らしいから、今飛行機がどっち向いてどんな角度でどうなっちゃってるのかがハッキリわかるし、
そのことでサスペンスがちゃんと生まれる。

話も二転三転、四転五転するわりにわかりやすいし、少なくとも迷子にはならない。。

**


た〜だ、、、話の着地がどこなんだろうと、、映画の終盤になるとそればっか気になるわけさ。



それはつまり燃料の残量によるわけよね、本来は。
なのに、燃料の残高を全然見せてくれないのでハラハラ感が削がれる。。

**


ネタバレは以下に!


中盤までは、さすが韓国映画!
パニック映画に社会派と人間ドラマ、さらにはコメディとカーアクションまで入れ込みながらもスピーディーで分かりやすい展開!さすがです!と感動していたけれど、、

終盤、
重めの人間ドラマを大味で描いている割に、
全員が「着陸やめます」と同意し出すとか
効かないと思ったワクチンが実は効きましたとか
通信切られたけど家族経由で連絡取れましたとか
ソウル空港OKからの軍の空港に降りますとか
風向き悪くなったり良くなったりとか
国民投票YESが急に優勢になってくるとか、、
なんかポンポン変わりすぎて、、ちょっと話に乗ってるの大変でした。。

ま、、言うてもエンタメパニック映画ですからね。。

**

まずアメリカがグアムの空港に着陸することを拒否しましたね。

次に日本が成田空港の着陸を拒否。
副機長が「非常宣言」を布告したのに自衛隊の戦闘機が威嚇射撃してきました。
結局成田空港の着陸は断念。
日本の首相は「ワクチンがあるから大丈夫って言ってるけどウィルスは変異してるんだからそのワクチンは効かないんじゃないの?日本としては日本国民を守る義務がありまして…」と主張。

韓国側も「確かに。日本側の言い分もわかる…」とある程度納得してくれた。

韓国国民の中でも、ウィルス感染した飛行機の着陸を反対するデモがソウル空港に集結。
「いつ書いたの?」っていう横断幕やプラカードを持って自国民の着陸を拒絶するデモ隊を描いた。

そうこうしてる間に乗客全員感染。

「家族にうつしたくない」ってことで着陸しないことを決断。(海に墜落するつもりだったのかな…。それはそれでどうなの…)

機内に妻が乗ってる刑事がウィルスを打って感染してワクチン注射!ワクチン効いた!
飛行機に連絡して「ワクチン効いたよ!」っつって乗客とCAたちは「じゃあ着陸しようよ」っつって着陸成功。

刑事はかなり体調悪い様子だけどどうやらほとんど乗客は健康な状態になった模様。
「え、ホントは全員死んだの??」と逆に不安になるくらいに幸せそうなほっこりした屋外パーティーの様子で映画終わり。

ま、全然良いんだけど、ラストあたりで一応日本とアメリカの言い分というか、あれもしょうがなかったよね的な、いきなりのことで対応ムズかったですよね的なカバーがあれば、、批判は少なかったんだろうな、と思ったりはします。


いいなと思ったら応援しよう!