埋め込まれた先入観からの脱却!!映画『アジアの天使』
アジアの天使(2021年製作の映画)
上映日:2021年07月02日製作国:日本上映時間:128分
監督 石井裕也
脚本 石井裕也
出演者 池松壮亮 チェ・ヒソ オダギリジョー キム・ミンジェ キム・イェウン 佐藤凌
「アジア」の「天使」という謎の組み合わせ。
アジアもわかる。
ユーラシア大陸の右の端。世界の端。
天使もわかる。
翼を背負ったムチムチした半裸の白人子供のイメージ。
しかし「アジアの天使」と言われると突然バグる。。
アジア人が半裸で翼を背負ってる絵が浮かばない。。
いかに西洋のイメージを囚われていたか。
アジア人が翼を背負ってもいいはずなのにそれがイメージできない。
なんか恥ずかしくなっちゃう。
イメージなんか自由でいいはずなのに、固定化されていたし、
じゃあ自由になろうとしてみても
なかなか枠が取り払えない。
受け入れてしまったイメージはなかなか変えられない。。
でも、そんなこと言って次の世代にまたそのイメージを丁寧にそのまま伝えていいんだろうか。
と、教えてくれる映画。
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アジア人がアベンジャーズのメインどころにいてもいいのに、アジア人自身がそれをイメージできない。
アジア人がハリウッドの恋愛映画の主役をはってもいいのに、アジア人自身がそれに違和感を感じちゃう。
だから小栗旬には頑張ってもらいたい。
大河やるからしばらくは日本にいるんだけど。
自由三部作
さて、
監督曰く『生きちゃった』『茜色に焼かれる』『アジアの天使』は自由三部作とのこと。
『生きちゃった』も『茜色に焼かれる』もブラックコメディ風味ではあったと思いますが、
とくに『茜色に…』の方はあまりに辛い状況すぎてなかなか笑いにくいものでした。
飛び蹴りとか笑ったけどね。
この2作はバランスとか観やすさとかを考慮した映画ではなく、猟奇的な力強さが魅力の映画なのだと思います。
どちらも好きです。
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で今作『アジアの天使』。
オダギリジョーをコメディアンとして使っていてほんとに面白い。笑いました。
全体的に軽いですし、コメディ色強いですね。
『生きちゃった』『茜色に焼かれる』を観ているからこの映画の見方が分かりますけど、
単独でこれだけ観たらちょっと難しかったと思います。。
誰の何の話なのかわからぬままある程度進みますし。
観終わっても何の話だったのだろうと思うかも。。
ただ、テーマは冒頭でわりと何度も連呼されていたし、
「天使」についてもラストで繰り返し語っていましたね。
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それぞれの映画の根幹には〝怒り〟があって、
ラストには「じゃあどうすればいいのか」が意外と易しく提示される。
それを言葉で書いちゃうと僕の語彙力では薄っぺらくなっちゃって、作り手の方々に申し訳ないので書きませんが、
映画観てくださいってことですが。
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まぁ、この映画単独ではちょっとキツイかな、、と思います。
言いたいこともやりたいこともわかるんですが。。
池松壮亮じゃなかったんじゃないかなぁ。。
巻き込まれ系で頼りないんだけど見捨てられないキャラ、ムロツヨシ系の人が良かったかと思いますね。。。
ムロツヨシ系ならば冒頭の雑居ビルのシーンもほんとに笑えたのでは。
池松壮亮のコメディ演技はちょっと。。。
その違和感すらもこの映画の魅力だと言ってしまえば、それまでなんですが。。
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