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ビート板が好きだったのは○○?『サマーフィルムにのって』ネタバレあり 〜映画感想〜

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)
上映日:2021年08月06日製作国:日本
監督 松本壮史
脚本 松本壮史 三浦直之
出演者 伊藤万理華 金子大地 河合優実 祷キララ

『HOUSEハウス』オマージュ


あだ名は大林監督の『HOUSEハウス』オマージュでしょう。
クンフー、オシャレ、スウィート、ファンタ……。

この映画では、ハダシ、ビート板、ブルーハワイ。

オシャレには敵わないですよね。あだ名がオシャレって。
ビート板がなかなか来てますけど。

そして、ビート板は切ないけど未来を照らすキャラ。


映画愛


映画愛という点でものすごく感動しました。
グッと来ましたよ、ラストシーン。

いつかの誰かの物語を私たちは観たいし、語り継いでいきたいんですよね。

とくに映画レビュアーのみなさん。
映画観たらそれで終わりでもいいのに、わざわざ文章化して記録したり誰かにその面白さを伝えたりしてる。

繋いでいきたいと思ってる。
僕たちは観る専門の人間だけど、きっと〝映画〟に貢献できている(と信じたい)。

それを励ましてくれる映画として胸に沁みました。

昔の映画もちゃんと観ないとなぁ、と。

**

ギャグがあんまウケてなかったとか
音楽が説明的すぎたとかはありますけど、

主演の伊藤万理華さんの素晴らしさとか
いろんな映画を組み合わせた「映画愛」を表現した作りとか、


ラストに関しても、
結局あれを我々が映画館で観ているんだからあれも映画なんですよ。
我々が観たことによってあのイレギュラーは映画になったわけよ。
 
ってなことも含めた映画愛。


ファスト映画や倍速再生やコ□ナなどによる映画の危機


ファスト映画や倍速再生やコ□ナなどによる映画の危機が訪れている昨今!

僕も「90分映画最高っ!」って思ってるクチなので、、、
偉そうなこと言えませんが、、、、

映画愛に溢れたこの映画を観て改めて映画を大切に思い直しました。


**


ネタバレは以下に!

↓もしこうじゃないならスコア1減点します。


ビート板が好きな人ってハダシよね。

ハダシと凛太郎がいい感じになってるのをビート板が遠くから見てて
それをブルーハワイが「失恋したね」的なことを言う。

ビート板は「これ失恋かぁ」と初めて自分の気持ちに気づいた。

ブルーハワイはその相手は凛太郎だと思ってるから
男がどうのこうのみたいな言葉をビート板にかけちゃうんだけど
ビート板は微妙な表情。。

そうじゃない。
ビート板は時代劇好きでもないのにハダシと一緒にいた。
ブルーハワイ曰く「私たちと一緒にいたいからだよね」

ビート板と凛太郎には特段エピソードがないし
(科学の繋がりだけ)
ビート板が凛太郎を好きな理由は彼がイケメンであることしかない。
イケメンだから凛太郎を好きだとしたら相当浅はかな映画。
いらないエピソード。
そのあとのフォローも何にもないし。

ビート板の失恋のシーンのビート板の微妙な表情からして、
ビート板の好きな人はハダシ。

ビート板自身も処理しきれてないけど、
ハダシと凛太郎が愛し合っているが故に闘っているシーンを克明に撮影する。

あぁこれか、と。
愛とはこれか、と。

ビート板もきっといつか誰かと愛し合える時が来るでしょう。

おそらく、水泳の授業でなかなかビート板が外せなかったんでしょ。泳ぎが苦手だったのかな。
ずっとビート板使ってたからこのあだ名なんじゃないかな。

ビート板なしで泳げる日が来るのかな。

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