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❹前3作がなんだったの?ってなくらいにちゃんと映画になってる!面白い! 第4作目『燃えよドラゴン』ネタバレあり
前3作がなんだったの?ってなくらいにちゃんと映画になってる!面白い!
でも逆に「映画になっちゃった…」っていうブルース・リーファンもいるかもね。
味のある前3作への愛着もわかっちゃあわかる。
第3作目『ドラゴンへの道』公開から8か月後の73年7月に公開。
それまでのペースと比べるとても時間をかけている。『ドラゴンへの道』が終わった後に『死亡的遊戯』のラストシーンだけ先に撮影したたんだけど、アメリカ資本の『燃えよドラゴン』の話が来て、アメリカ(世界)での成功が目標のブルース・リーは『死亡的遊戯』を中断して『燃えよドラゴン』の製作を開始し上映へ。
ブルース・リーの役名はリー。
今作ではほとんど英語で喋っててブルース・リーの肉声が使われてる。
(他の作品では吹き替えられている。)
もう冒頭からして前三作とレベルが違うっ!
引き締まってますよ、画面も人物の動きも!
そして、タイトルと共にメインテーマどーんっ!
来ました!カッコ良すぎる!
演奏も最高。
何がどうなってるんだろ。
なんで突然こんなに良い映画になっとるんだ?
それまでブルース・リー自身が監督やってたけど
今回の監督はロバート・クローズ。
ブルースもノンクレジットながら監督していたようだけど、おそらく分業がうまくいったんでしょう。
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物語の語り口が上手だし、映像にも風格がある。
拳法や格闘技というものに対する敬意があるのが画面から伝わる。
ちゃんとした映画なわけです。
社会問題
アジア人差別をする西洋人中年男性にブルース・リーが〝無闘派〟で罰を与えて、
西洋人中年男性が情けなく敗北する描写もとてもいいですね。
セリフでなく映像で語られてる。
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黒人に対する白人警察官による不当な取り調べ。
西洋人によるアジア人差別。
人種差別。
貧富の差。格差社会。
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ラストの鏡の間でのバトルも面白い。
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このまま今まで通り2分くらいでラストボス倒して終わりかと思っていたとこで、鏡の間。
鏡がいっぱいあってどれが本物なのか写り込んだだけの像なのかが観客にもわからない。
ハラハラとしたサスペンスとしても機能してるし
映像としても面白いし
なによりも「敵は見せかけの像で現れる。野心は背後に隠してな。像を打て。敵は倒れる。」という映画のテーマを表現している。
最高じゃん。
スパイものとしての緊迫感と楽しさもあるし、
ホントどうしたんよ。
一体突然。
ラストネタバレは以下に
ラスト。
鏡に惑わされていたリーは鏡を破り始める。
「早く鏡割って!」って思ってたけどね。
素の状態になったハンに飛び蹴り。
ハンは、自分が壁に刺した槍に体が刺さって自業自得ってな感じで死亡。
それは隠し回転扉になっててクルクルと回る。
裏の顔を持つハンの死に姿と
中国の伝統的な素晴らしい絵柄がクルクルと交互に映される。
外の戦いも終了していた。
ローパーは生きていた。
ローパーと恋仲っぽくなってたハンの側近女性は死亡。
先にスパイとして潜入していたメイリンの生存は確認できず。
警察のヘリが来て終わり。
ブルース・リーの映画って最後毎回警察来るんよね。
ちゃんと法が機能してる世界。
安心安全な世界。