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ホロコースト(ショア)の実際にあった復讐計画 映画『復讐者たち』 ネタバレあり ~映画イラスト~

復讐者たち(2020年製作の映画)Plan A 上映日:2021年07月23日製作国:ドイツイスラエル上映時間:110分
監督ドロン・パズ ヨアヴ・パズ
脚本ドロン・パズ ヨアヴ・パズ
出演者アウグスト・ディール シルヴィア・フークス マイケル・アローニ

復讐したい気持ち

まだまだホロコースト関連については知らないことあるんだなと驚きました。。

そりゃ復讐したい気持ち湧き上がるよね。
ナチスドイツは負けましたっつってもナチの残党は残っていて思想も変えずに普通に生活してるのを見たら、
自分や自分の家族をされたことを「お前も体験しろよ」って思うのも無理からぬことだと思いますよ。


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正しい復讐?

『復讐者たち』四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2737


復讐者たち


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ホロコースト(ショア)とは、

ナチス政権とその協力者による約600万人のユダヤ人やロマ、同性愛者などの組織的、官僚的、国家的な迫害および殺戮のこと。

僕が10代の頃に、『シンドラーのリスト』(1994)と『ライフ・イズ・ビューティフル』(1999)が大ヒットしまして、おそらくこれら映画でホロコーストというものが広く知られたんだと思います。

『ベント/堕ちた饗宴』(1997)や『ソフィーの選択』(1983)などもありますがそんなに多くの人が見たとも思えず(僕もまだ見てませんし)。
学校の授業では習ったけれども、映画以外にナチスやホロコーストについて広く知られる機会もそんなにないでしょうし。

その後もナチスやホロコーストを扱った映画はたくさん作られて、どんどん溜まっていって、玉石混交ではありますけど、題材が題材なだけに作り手も本気だからか、名作やサスペンス的に面白い映画も多いです。

エンタメ映画、コメディ映画の皮をかぶってるけど実は結構なナチス映画!ってのも出現してきましたね。
いろんな角度で描かれるのはいいことだと思います。

『サラの鍵』(2010年)、『否定と肯定』(2016年)、『帰ってきたヒトラー』(2015年)、『サウルの息子』(2016年)、『ハンナ・アーレント』(2013)あたりもオススメです。


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さて、この『復讐者たち』。

面白い。
ナチス側はほとんど描かれずに、ナチスに苦しめられたユダヤ人たちの中でも様々な考えの人がいて、その入り組んだ感じが面白い。

ちゃんとした手順で間違いもなく残酷でもない処刑をしていきたい派と、
(↑もちろんこれだって法律違反だし倫理的にもダメだわな)
過激にサクサク殺していくしなんならドイツ人全員を殺す計画を遂行してる派の対立。


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キャラクターの描き方

ナチス側を描かないのも話に合ってますし
人物がそれぞれ的確で、人数合わせみたいなキャラもいなくて、各々が活躍していたのも良かったです。

過激派ナカムのリーダーのキャラクターも良いですね。
そんなに出番はないんですけど、落ち着いた人物で淡々と喋るので、逆に「この人も辛い目にあったんだなぁ」とか「復讐の鬼に囚われてるんだなぁ」と、こっちが勝手に想像を膨らませるキャラクター。素晴らしいじゃないですか。
この映画の一番の悪役なはずなのに。


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サスペンス映画としての作りが上手いんだと思います。

多くの人が許容できる(できそうな)復讐を遂行する側と
さすがにそれはちょっと…と思う復讐を遂行する側の対立が面白いし。

その計画を止めるスパイとして送り込まれた人がそっちに飲み込まれてしまう感情の流れもよくわかる。

なので結局は戦争って100パー絶対ダメだし、人権を軽んじてるといつまで経っても問題は起き続けるんだという思いを新たにしますよ。

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実話をベースにしてまして、確かにほんとにこの恐ろしい復讐が計画されていてある程度進められていた事実はあるようです。

物語の根幹はリアル。
ネタバレになるかもしれないので言えませんが、エンドロールに「あ、リア

ルなんだ…」って思わせるあの演出がありますし。

ただ、エンタメ映画としての構造もありまして。


『復讐者たち』四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2737

ネタバレせずに書けないや。

ネタバレは以下に。


アンナ/プランAよ。裁判による正義なんて待てない。彼らはただ見てたのよ。私たちがあちこちで迫害されるのを。喜んでた。収容所も知ってた。ドイツ人は私たちの悲鳴を聞いていたの。自分の子に絵本を読むこのまちで裁判が行われる。ドイツ人が証人なのよ。長年の苦しみ。繰り返さない。目には目を。600万人には600万人を。

マックス/アウシュビッツ、ビルケナウに言っていた。ゾンダーコマンダーをしていた。

濾過センターの男(ヴィリー)/ヒトラーめ!

マックス、あれ?ドイツ人の中にもヒトラーを憎んでる人がいる?この計画進めても大丈夫?と一瞬考える。

ハガナーからの指令/早くアッバを探せ!時間がない。

それをマックスは破り捨てる。

ヴィリー、マックスに親切にする。

主任/後10分休め。

マックス/ありがとう

マックス、上下水道の図面を隠れてトレースすることに成功。


みんなで会議。

マックス/ここから毒を入れる。そしてここから逃げる。

男/数百万人殺して逃げられると?

アンナ/ハガナーに殺されるわ

ベルキン/タービンの修理は?

アンナ/アッバが戻るわ

マックス/アッバはどこに?

アンナ/パレスチナに毒を入手しに行ったわ


ベルキン/ラジオを修理する

マックス/安息日だぞ

ベルキン/俺にはもう関係ない


マックスが描いた家族の絵が増えている。

アンナ/私の息子も描いて。メナヒムは7歳だった。巻毛で頬はピンク。優しくて心の広い子だった。音楽好き強くて頑固だった。ゲットーから逃げると何時間も下水道を走った。雨で水位が上がっていた。息子は弱っていて…。いつか痛みは消える?

ユダヤ人が自分の家に戻ってきて家を取り戻しに来る。しかしすでにそこにはドイツ人たちが住んでいて追い返される。

それを見てマックスは怒りに震える。

ベルキン/抑えろ!いずれ彼らに罰が下る。


タービンが治り、水が流される。

主任/町に水が供給される!


子供たちが水を飲む。メナヒムに似た男の子。

アンナとマックス、映画館の前。入る。2人を監視してる男。ハガナー。

「日本が降伏を受け入れた」とニィー巣映像が流れニューヨークタイムズスクエアでは大騒ぎのニュース。勝利は全米に。

戦争中、ナチスは250箇所の強制収容所を運営し民間人や捕虜を約1000万人殺害しました。殺害方法はさまざまで…

アンナ、目を逸らす

マックス/見ておくんだ

500万人以上が飢えと拷問ののちガス室で殺されました。それに飽き足らず毒殺や銃殺の他、人体実験で殺害しました。

マックス/アンナ見るんだ

灰は肥料に。骨は石鹸に。

アンナは走って劇場から逃げる。それを淡々と見ている客席の人々。

抱き合う2人。泣きながらセックス。すぐ終わって逃げるアンナ。


パレスチナの男/コヴナーさんにお会いできて光栄です。

アッバ・コヴナー/ある物質を。強力で。無味無臭。証拠の残らない…

パレスチナの男/……………


ミハエル(ハガナー)/時間がない。

マックス/いつになるか

ミハエル/各国が分前を狙ってドイツに集まっている。アンナと親密だろ。ドイツは安住の地じゃないぞ。

マックス、怒って出ていく。


マックス/連合軍がやってきてる。

男/知ってる。

アンナ/毒の調達に出てもう3ヶ月よ。

マックス/今更やめられるか

アンナ/あちこちに米兵が。米兵は殺せない。

男/犠牲は仕方ない

マックス/連合軍への水の供給は遮断すればいい。


地下へ。遮断する地下道の水道管に印をつけていく。ランプ消える。真っ暗。アンナが発狂。声が地上に聞こえてしまいそう。

アンナ/メナヒム!!!!息子が重いの!支えられない!許してメナヒム!ごめんなさい!


アパートの住民の女性たち/あなたたち何者?屋根裏で何をしてるの?ヘブライ語の祈りが聞こえたわ。ユダヤ人よ!知ってるわ!

時間がない。

アッバからの手紙。読む前にハガナーたちが近づいてきた。窓から逃げる。目の前にミハエル。

マックス/アッバから手紙が!彼はパレスチナにいる!毒は調達できなかったと!

ミハエル/暴力で憎しみは消えない。酷くなるだけ。ドイツは危険だ。今も約束の地で恐怖を知らない世代を育ててる。これこそ真の復讐だ。この街を出るか。ハガナーに引き渡されるか。決めろ。

マックスはアッバからの手紙をミハエルに渡す。


マックス/あれは古い手紙だ。新しい手紙はここにある。

「資金援助も薬品も入手した」


ボトルに入った薬品をカバンに入れるアッバ。実験したであろうラットが死んでいる。


ベルキン/いよいよ今日だ。

ベルきんとアンナはデキてるっぽい。それを見てマックスは微妙。

アンナ/私はいい。私の場所へ行く。

マックス/メナヒムは?仇は?

アンナ/子供は殺せない。死は懲り懲り。一緒に来て。

マックス、首をふる。

アンナ、去る。


死神が入っていると言われた袋を開けるマックス。(ここからは死神によるイフの世界。恐ろしい復讐計画が実行されたら?という幻想の世界)


アッバ/みんなは?

マックス/アンタを迎えに。例のものは?


街へ。

マックス/尾行されてる

マックス、毒が入ったリュックを背負って逃げる。それを追うミハエル。

マックス、下水道へ。タービンへとたどり着く。ヘトヘトのマックス。急いでカバンの中の薬品を。

ミハエル、銃をむける。「毒を渡せ!大丈夫だ!」

バトル。マックス、ミハエルの首を絞めて殺害(気絶?)。

マックス、水槽に毒を注ぎ入れる。1本、2本、3本。。。。

黒く濁る水。一滴残さず入れる。息子と妻。ブランコで遊んでいる。こちらを見てる。マックス、水槽の中に飛び込む。自殺。


道端でたくさんの人々が死んでいる。子供も多い。

「もしA計画が実行されていたらどういうことになったかと、考えない日はない。ドイツ中に毒が流れていくのを。」


屋根裏部屋のマックス。アッバが現れる。アッバじゃなくてミハエル。

イギリス警察がアッバを逮捕していた。アッバが乗った船を捜索。アッバはカバンを海に捨てた。組織は分裂。


マックスは、故郷に帰った。「いい人生を送ること。それが復讐。」

家族を殺されたと知ったら?あなたの兄弟、姉妹、子供たち。

ご本人たち登場。

罪もなく殺されたらどうする?自問してくれ、どうするか。


終わり

『復讐者たち』四コマ映画→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=2737




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