今年度アカデミー国際長編映画賞ノミネートの一本 映画『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』
今年度アカデミー国際長編映画賞ノミネートの一本。
まぁこれが受賞することはないかな。。。
(本命は『西部戦線異状なし』かな)
長い間政治が安定しなかったアルゼンチンが1983年以降はずっと民主政治を保てている。
しかし、世界が右傾化していく流れを危惧して作られた映画かと。
そして、ロシアのウクライナ侵攻が起きて独裁政権とかマジでふざけんなという機運が重なり、アカデミー国際長編映画賞ノミネートに至ったのかな、と。
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冒頭で、風の谷のナウシカばりに文章による解説がなされて
それがなかなかに難しくて、、
「これは大変な映画だぞ…」と覚悟しました。。
でも決してここで停止ボタンを押さないで!
めっちゃわかりやすい映画だから!
何が問題で何を解決しなきゃいけないのかをその段階ごとにちゃんとセリフで説明してくれるので、ほんとにわかりやすい。
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軍事政権を交代させて民主政権になったものの、未だ軍部の力は強くて軍法裁判が進まない状況。
5ヶ月で9人の将校の殺人罪、不法監禁、拷問、強盗の証拠を集めなければならない。
警察は頼りにならない。身内が多いから。
司法関係者も9割は関わることを嫌がっている。
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「軍事裁判でビデラ元大統領を有罪に?誰がそんなことできる?スパイダーマンか?」フリオ
「また何もできいことが怖いの?」妻
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大統領や軍部全員を有罪にするために
検察は仲間を集めようとするが、
「○○は?」
「ダメだ、アイツはファシストだ」
「××は?」
「アイツもファシストになった」
「じゃ△△は?」
「もう死んでるしファシストだ」
と難航。。
↑面白い。
コメディシーンが多いです。
結局、ほぼ経験のない若者たちをスタッフにつけます。
若者は権力とのつながりがないからね。
若者こそ未来の光。
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「2度と繰り返さない(ヌンカマス)」
nunca más
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めっちゃ大事な映画だと思いますよ。
正直知らなかったアルゼンチンの歴史ですし
めちゃくちゃナウなイシューですし
難しい題材をわかりやすく伝えてくれた映画でしたよ
ラストのカタルシスもありました
ええ、もちろんたくさんの人に見て欲しい映画ですよ
全然普通に面白いし
独裁政権とかまじクソだってことを若い人にもわかってもらうためにも見て欲しいですよ
ええホントに!
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ただ、、、映画としては、、、
もうちょっと、、、格調とか、スリリングさとか、シャープさとか、オシャレさとか、ソリッドさが欲しかった……